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著者 : 櫛木理宇
  • 新潮社 (2016年5月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103500414

FEEDの感想・レビュー・書評

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  • 二人の少女の物語。同じような立場だったのに、まったく違う人生を歩むようになってしまった彼女たち。でもその運命を分けたのは、もしかしたらただの運や巡りあわせでしかなかったのかもしれません。それこそ「出会い」によってその人の人生がどれほど左右されてしまうことになるのか、というとても恐ろしい物語でした。
    「地獄」と形容されるような境遇も、決して絵空事という気がしなくて。ほんのすぐそこにあって、一歩間違えれば足を踏み入れてしまう、そんな感じ。それほど愚かじゃなくても、そして悪人ではなくても、落ちてしまうことがあるのだというのが悲しくてしかたありませんでした。
    はらはらどきどきしながら読み進みましたが、それでも雰囲気は悲嘆に満ち満ちていてつらい一冊。でも読んでいる最中も読んだ後も、不快ではありませんでした。

  • こういう感じの本書く作家さんだったんだな。なかなかに恐かった。一気に読めた。
    やはり、教育、知性は大事だ。考える力。世界は広い。くだらない大人を何とかしなければ子供を守らなければ。憤りを感じた。秀作。

  • 一時期シェアハウスを取り上げている番組をよく目にした。どの番組も「人とのふれあい」「助け合い」を強調していたが、観ていて違和感を感じていた。
    本当にそうなのだろうか・・・・と。

    シェアハウスに潜む『闇』。集団の狂気。
    絡め取られ、身動きができなくなり、堕ちていく少年少女。
    読んでいて息もつけない。絶えず恐怖が襲ってくる。

    性描写はエグいし、リンチはグロテスク。
    この手の描写に慣れた人ならあまり感じないのだろうが、私にはかなりキツかった。
    ちょっと引きずりそう。

  • 胸クソ悪さを求めて図書館へ。
    しかし櫛木理宇にしては胸クソ悪いという感じではなかった。
    とはいえスッキリというわけでもなく、櫛木理宇らしさはあった。
    フィクションではあるが妙にリアル。
    実際にあった事件を思い起こすような部分もあるが、それ以上に彼女たちがリアルなのかも。
    ああ確かにいるよなあという、周りに普通にいるよなあという感じの彼女たち。
    幸せに向かっている彼女と不幸のどん底に落ちてしまった彼女。
    違いはなんだったのか?
    どこかで選択を間違うとどうにもならなくなる。
    なかなかの作品であった。

  • 最初はすごく気持ち悪い展開。そして読んでいく毎に一体最初のは何だったのか。あの描写は必要だったのか。私はすごく気持ち悪かったので、あれはできれば読みたくなかったものなので、その存在意義を問いたかったのですが、読んでいくにつれ、こういうことかと怖くなりました。
    あとは淳平に幸せになってほしい。あの子がかわいそうで仕方がない。頑張ったんだろうなぁと。好きな子に振り向いてもらえるように自分自身を奮い立たせて。道は間違っていたけれど、頑張った彼はすごかった。

  • なんか、凄い話しだった…
    早く逃げて!早く、って思いながら読んだ。
    2人の運命を分けたモノは…賢さというより心の強さだったのか

  • テンポがよくて凄惨な内容なのにぐいぐい読み込んでしまった。
    そしてすごく怖い話だった。ものすごく面白かったけど、人には勧められない作品。

  • 伊沢綾希は型にはめることを信条とする父を嫌って家出をして,同じような境遇の者が集まるグリーンビラに住んでいる.最低の生活だが同室の関井真美と辛うじて友達関係を持っている.ビラの男たちは怪しい仕事をやっているが,綾希はあまり関心を示さない.あることで喫茶店のオーナー長谷川季枝と知り合い,支援をしてもらう.一方真美は宇田川海里の子分になり奔放だが惨めな生活を続けている.綾希は季枝の息子・陸とほのぼのとした関係を続け,やがて弁当屋さんでしっかりした仕事を始める.真美が絡むグループは嫉妬が行き交う最悪の関係で,最終的に海里の妬みでリンチされて死んでしまう.このような環境で辛うじて生きている若者が実在していることは事実だろう.若者に光を当てるような政治が必要だ.

  • 85点

    嘘が充満し、盗みが横行。信じられるのは自分だけ。社会から弾き出された人間ばかりが住むシェアハウスで、わたしたちは友達になった。居心地わるくないかも。そう思い始めていた。だって、知らなかったし―。あんな人が、この世界にいるなんて。ハナシテ、イタイ―ねえ、わたし、餌になるために生まれてきたの?少女たちの友情と愚行そして後悔。つまり、青春の全記録。

    「BOOK」データベースより


    ノンシリーズ。ノンシリーズではどういう訳か、少年犯罪、犯罪における現在のネットの位置付けなど、おそらく櫛木さんが興味がある分野であろうと思われるポイントを上手く絡ませながら、
    二人の少女が交わり、少しずつ離れ、やがて離れてしまうまでを、テンポ良く独特のしっとりした文体で描かれている好みの作品。


    『世界が赫に染まる日に』と比べると、櫛木さんの文体が少女二人の内面を表現するのにフィットしていて、また扱っているテーマが少年犯罪など重なる部分が多いのですが、こちらは調べた内容をそのまま載せるのではなく、小説の中で読ませる形になっている点が優れていると思います。


    最初に結末らしきものが描かれて、時が遡って時系列を追って物語が進むのも櫛木さんの定番のスタイルですが、相変わらずこれはドキドキします。
    どこかで自分が考えている結末と逆転するのかしないのかと。とは言えこの小説はそこまでそれを意識しなくても楽しめるものだとも思います。

  • 怖かったー。
    怖くて一気読み。

    似たような境遇にいたのに、
    おなじような環境だったはずなのに、
    ほんの少しのズレがその後に大きなズレになって、
    取り返しのつかないことに…。

    「利口だ」とか「愚か」って、
    持って生まれたところと環境と、どちらによるんだろう。

    同じ場所に住み、同じように何も持たず、
    同じことで笑っていたのにね。切ない。

    自分と違う世界のようで、何かが違えば落ちてゆく世界。

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いちばんの親友って、誰? あなたは訊く。餌を見るみたいな目で――ねえ。友情って、そんな関係だったっけ? 家出したふたりの少女が出会ったのは、噓が充満、盗みが横行する最底辺のシェアハウスだった。社会から弾き飛ばされた者たちで作られる疑似家族。居心地、けっこういいかも。だが些細な行き違いから、歩む道は分岐してしまう。喰われる側に墜ちた少女は、やがて――。少女たちの友情と愚行そして後悔、つまり、青春の全記録。

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