五つ星をつけてよ

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著者 : 奥田亜希子
  • 新潮社 (2016年10月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103504313

五つ星をつけてよの感想・レビュー・書評

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  • 手のひらサイズのインターネットで知らず知らずに伸び縮みする
    心と心の距離を描いた6つの短編集。

    ・キャンディ・イン・ポケット
    ・ジャムの果て
    ・空に根ざして
    ・五つ星をつけてよ
    ・ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ
    ・君に落ちる彗星

    通学のときだけ会話する関係であった女子高生の卒業式の物語。
    既読スルーなんて友達だと思っていなかった…。
    夫を亡くし自分から離れていった子供達にジャムを送るも子供に疎まれてしまう母親。
    ジャム作りのブログを始めたものの…。
    口コミの星のレビューをたよりに服や家電を、そして人を選ぶ。
    だけど誰かの意見で何もかも決めてしまって本当に大丈夫なのだろうか…?

    登場人物の様子や性格が丁寧に描かれている。
    また女性の心理描写がとても丁寧で、女性が生活の中で感じる日々の思いや、
    どこにでもいそうな等身大の女性達に共感を感じました。
    全体に重苦しいイメージ。
    読んでてドヨンとしたりゾッとしたりヒリヒリするお話が多かった。
    でもキャンディ・イン・ポケットは明るくて前向きになれて良かった♪

    どのお話もSNSやネットショッピングをほんの少ししている私にはヒリヒリ痛かった。
    誰もがインターネットやSNSを利用してるんじゃないかなぁ。
    その影響って大きくなっていて軽く依存している所がある。
    誰もがきっと思い当たると思う。
    ちょっと、苦い読後感でした。

  • 5つ星つけてよ、とタイトルでリクエストもあったことだし
    つけましたよ、5つ星^^
    だけど、最後の1ページ(とても意表を突かれてそこだけ何度も読みました)にあったように
    神様にでもなった気分で評価を下したのではありません。
    物語を読む時はいつだって、主人公たちと一緒に
    切なくなったりハラハラしたり悩んだり・・・
    その一体感が多ければ多いほど
    たくさんの星をつけたくなるのです。
    そういう意味でもこの本は、
    正真正銘の5つ星。
    ひとを見下したり見下されたり、ひねくれたりいじけたり
    面倒臭くて人間らしい感情を
    とても素直な気持ちで受けとることができました。
    素敵な本です。

  • ジャムの果て
    この晴子というお母さんは、実家の母のようでもあり、私のようでもある。人を振り回す母、この部分は実家の母のようであり、晴子が電話しても出ない、娘や息子は、私のようでもある。
    辛い気持ちになった。
    最低限の面倒は見るけど、話は聞かない。
    この美和の言葉も胸をついた。

    この短編が一番心に残った。

  • 6篇からなる短編集。
    家族のため、最大限の愛情を注いできた。
    でも疎ましく思われてしまう。
    母親の自己満足がたっぷりと沁みた
    甘い愛情を書いた「ジャムの果て」が良かった。
    思春期の娘のシルエットに、自分の姿を重ねる母娘を描いた「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」はハラハラしながら読み進めた。
    〈どうしてあんなに許せないことばかりだったのだろう。完璧なものしか欲しくなかった〉。「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」で、母親が中学の頃の自分を回想するシーンの一文。
    あー、分かる!
    思春期の頃は、小さなことが、とても大切に思えて仕方なかった。
    奥田さんの次回作が待ち遠しい。

  • ネット上のレビューや口コミや星の数を気にしたり、他人の意見に振り回されたり、言論の自由を盾に好き勝手意見を述べたり。
    正に自分が普段やっていることが書かれていたのでドキッとした。
    タイトルや表紙から可愛らしい印象を受けていたけれど、痛い内容でした。
    良い短編集。

  • 表紙がかわいい。
    話の展開がちょっと無理やりな部分がある気がして腑に落ちないところがあった。
    風景の描写が想像しやすくて、お話の中に入りやすかった。

  • 短編集。snsや買い物するときの他人の評価とか 今どき。

  • 図書館で借りたもの。
    手のひらサイズのインターネットで知らず知らずに伸び縮みする、心と心の距離をかろやかに描く6つの短編集。

    初めて読む作家さん。比喩表現がすごく綺麗で好きです。
    ・夜が明ける寸前の空のような色のダッフルコート
    ・椎子の唇だけが椿のように赤く潤んで咲いていた
    ・サザンカのようにまっすぐな笑顔や、白梅みたいに匂い立ちそうなうなじ
    とか。

    「キャンディ・イン・ポケット」「五つ星をつけてよ」が良かった。
    特に「キャンディ~」は爽やかですごく好き!
    「ジャムの果て」は怖かったけど、好きな怖さ。

    ラストが良かった!
    『彼らにワタシを見ることはできない。ワタシの存在を知ることはできない。ワタシこそが最も外側にいる。箱庭に評価を与えられるのはワタシだけだ。』
    本を読むとはそういうことなのかな。さまざまな箱庭を覗くような。
    他の作品も読んでみたいな。

  • 長編を読んでみたい。

  • 作家の朝井リョウが勧めていたので読んでみました。
    読んでみてなんかわかるーと思ってしまった。朝井リョウが好きな人はこの本も好きなのではないでしょうか。

    SNS社会ならではの陥りやすい日常を描いた短編集です。
    現代社会ならではのドラマの数々ですが、実際問題あまり敬遠していると他人に迷惑が掛かる場合があるし、かといって、のめりこみすぎると病んでいく気がするし、私自身は世代的な助けもあり結構距離を取っている方ですが、こんな本を読むにつけつくづく生きづらい世の中だなーと思わずにはいられません。

    口コミサイトに頼っているうちに自分の判断基準がわからなくなる様や、匿名ならではの気安さと悪意など、微妙な心の機微の表現が上手な作家さんでした。
    たぶんターゲット層は若めなんだろうけど、他の作品も読んでみたいです。短編じゃないのもあるのかなあ。

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既読スルーなんて、友達じゃないと思ってた。ディスプレイに輝く口コミの星に「いいね!」の親指。その光をたよりに、私は服や家電を、そして人を選ぶ。だけど誰かの意見で何でも決めてしまって、本当に大丈夫なんだろうか……? ブログ、SNS、写真共有サイト。手のひらサイズのインターネットで知らず知らずに伸び縮みする、心と心の距離に翻弄される人々を活写した連作集。

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