四時過ぎの船

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103507420

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  • 「四時過ぎの船でミノル着く」
    ぐるぐると同じところをまわる思考。指の間からこぼれ落ちる記憶。意のままにならない心身をかかえる老女の漠とした不安は、十数年後に孫であるミノルが持つ不安と何故か似ている。属するところもなく、盲目の兄の世話をするという大義名分にしがみつくミノル。そんな根っこのない自分への苛立ちは時として兄にぶつけられる。
    いつか船はつくのだろうか。

  • 芥川賞の候補作品だったようですね。認知症のおばあさんと全盲の兄を支える無職の男。その二人の視点で物語が進んでいる。忘れることと、思い出すことの物語。方言で読みにくく、大きな山場はなく、男の、これからどうしたらいいんだろう、という思い、認知症について、不安を感じさせることばかりだけれど、しっかりと書かれている。最後は、思い出すこともあったし、兄弟の会話、明るい兆しでよかったですね。

  • 家族って、なんかあせるなあ。じりじりする。

著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

古川真人の作品

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