カンパニー

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103509714

感想・レビュー・書評

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  • 読友さんからの推薦本。今回はバレエにまつわる話。主人公・40代後半の青柳誠一。妻と離婚し、さらにリストラ対象となり与えられたのが仕事が企業が後援するバレエ団のサポート(なんでも屋さん)。12月の大ホールでの成功を後押しする。世界的バレエのプリンシパル・高野、社長令嬢でバレリーナの紗良、ダンスパフォーマーの那由多を中心に作り上げていく。バレエダンサーとして輝けるのはほんの一握り。生まれ持った才能だけではなく、バレエが好きで夢中になれるかどうか。また主役級のプリンシパルの孤独さを痛々しいほど理解できた。⑤

  • 主人公・青柳、47歳。
    長年勤めて来た会社の合併により、バレエ団に出向させられることになった。
    その上、妻や娘にも家出され…
    でも、バレエ公演を成功させれば、また本社にもどれるかもしれない───

    本書のタイトルは『カンパニー』それは”仲間”。
    40代後半で、会社にも妻子にも見捨てられ、
    一度は人生を投げ出しそうになった青柳が、
    バレエという初めての世界で、高野たちと出会い、仲間とともに同じ夢を追った。

    見た目の華やかさからは想像もつかないくらい、
    ハードでストイックなバレエの世界。
    そこの頂点に君臨する高野は、
    本番で、自分があがってると気付くと緊張が消えると言う。
    ”気付く”ということは、自分が今どういう状態にいるのかを、
    外側から見ているということだから大丈夫。
    そうは言われても、自分だったら、ますます緊張してしまいそう…
    「なぜ踊るのか?」との問いに、
    「なぜ生きると聞かれたらどうこたえるの?」と答えるくらいの高野。
    う~ん、やはり天才は違う。

    「心も体も、まだまだ変われるんだ。」
    そう自信をもって言えるようになった青柳。
    この後、彼はどちらの道を選ぶのか…
    会社に残り、新しいプロジェクトで力を発揮するのか、
    それとも…
    私は後者であってほしいと思う。

    すごく良かったです。
    元気がもらえました。
    バレエ好きということもあるかもしれないけれど、
    ”ど”が付くほどの凡人の私にも、今後の人生まだなにかしら新しい道があるのではと、錯覚しそうになる。
    読み終えるのが惜しくて、
    ずっとこの仲間たちと、舞台の興奮の中にいたいと思った。

    ”努力・情熱・仲間”これさえあれば人生は無敵だ!

    • 杜のうさこさん
      azumyさん、こんばんは~♪

      コメント、ありがとう~(*^-^*)
      この本ね、ブク友さんのレビューがきっかけで読んだの。
      バレ...
      azumyさん、こんばんは~♪

      コメント、ありがとう~(*^-^*)
      この本ね、ブク友さんのレビューがきっかけで読んだの。
      バレエとか舞台が好きなせいもあるかもしれないけど、
      すっごく面白かったです♪

      なんかね、最近この先の人生とか、考えたりすることが多くて…
      でもね、人生まだまだこれから!って励まされた。

      日本はこのところ急に寒くなって、衣替えが追いつかないです。
      あいかわらず、ぎゅうぎゅうのクローゼットの前で、途方に暮れている姿を想像してください(笑)
      2017/11/22
    • あいさん
      こんばんは(^-^)/

      たくさん本が読めているようで安心したよ(。•̀ᴗ-)و ✧
      私は相変わらずのんびり読書。これでは忠臣蔵に...
      こんばんは(^-^)/

      たくさん本が読めているようで安心したよ(。•̀ᴗ-)و ✧
      私は相変わらずのんびり読書。これでは忠臣蔵に間に合わない。
      クリスマスの本は今日借りてきたよ。

      最近は映画が多いね。私も映画で同じような言葉で元気もらってたよ。
      「本能寺ホテル」とか「探偵はBARにいる3」とか୧⃛(๑⃙⃘◡̈๑⃙⃘)୨⃛
      でもやっぱり読書もしたいわ!
      明日からまた頑張って読もう。

      この本は「BAR追分」シリーズの作者さんだね。
      いい作者さんだよね◟(๑•͈ᴗ•͈)◞
      2017/12/03
    • 杜のうさこさん
      けいちゃん、こんばんは~♪
      コメントありがと~~!

      いつも心配かけちゃってごめんね。
      うん、なんとか本は読めてるよ。ペースはかなり...
      けいちゃん、こんばんは~♪
      コメントありがと~~!

      いつも心配かけちゃってごめんね。
      うん、なんとか本は読めてるよ。ペースはかなり落ちてるけど。
      ただ、感想が追いつかない(>_<)
      この本も8月だし…
      ノートには断片的に書いてはあるんだけどね。

      伊吹有喜さん、ブクログ始めてから知ったの。いいよね~♪
      けいちゃんと出会えたこともそうだし、いつもブクログには感謝してる。

      映画、観に行きたいわ~
      レンタルとかWOWOWもいいけど、あの臨場感はやっぱり映画館じゃないとね。

      クリスマスの本、なんだろなぁ。
      楽しみに待ってるね♪

      あっ、それからこの前は愛娘ちゃんと楽しい時間を過ごせたようで良かったね(*^-^*)
      あれよね、月にかわっておしおきよ~♪だよね?
      なんか、魔女っ子メグちゃん思い出しちゃった。古い~(笑)
      2017/12/05
  • 最近「雲を紡ぐ」を読んでこの著者の事を思い出して、更にNHKで本作のドラマが始まり、結構面白いので何とかドラマ完結前に読み終えることができた。バレーの物語と言えば山岸涼子のバレー物を読んで一時は関心を持ったが小説では初めてだったので再びバレーに興味を持ちそうだ、それにこれ宝塚でも舞台化されたらしい。この著者はドラマ化されたものを読む程度の順位付だが、今まで読んだものの出来はかなり良かったように思う、女性作家であることも知らなかったが、最近の小説は圧倒的に女性作家の方が優れていると思う。

  • 会社の合併によりリストラ対象となった総務畑の青柳が、会社が支援していバレエ団に出向することになった。
    一方、マラソン選手を支えてきたトレーナーの由衣は、その選手の引退で仕事を失いかけていた。
    2人がバレエ団で出会い、スタートする新規事業で共に係わっていく。

    バレエのことは何も知りませんでしたが、とっても面白かったです。

    世界的プリンシパル(と呼ぶのですね)高野悠、他バレエ団の面々など、個性的で魅力的な登場人物がたくさん出てきます。

    会社の合併発表を兼ねた公演までの道のりも簡単なものではありませんでしたが、紆余曲折を経て当日を迎えてまでも、また新たなトラブルが起こります。
    ハラハラしながら読み進めることを止められませんでした。

    またここでもオセロ(笑)
    オセロの駒のように悪いことは続かず、好転するということですね。


  • 年明け(2021年1月)からNHK BSプレミアムでV6のイノッチ主演で放送予定のドラマの原作と云うことで読んでみたら、期待してなかったのだが面白かった。窓際会社員がイノッチ似合うわ。トレーナー役の倉科カナさんは原作ではリベロじゃないバレーボール選手上がりなのでこれは変えるんだろうな。まあ、大きな問題ではないが。バレエシーンをどこまで映像化してくれるのかが楽しみだけど、踊れる人を集めてるようで楽しみ。ドラマの話ばかりになったが、読み応えある話。読み始めたら止まらなかった。ただ、青柳夫妻の話はなくてもよかったような気が・・・

  • 企業合併に伴うリストラで、バレエ団(カンパニー)に出向して公演の成功を命じられる話。
    バエレ団やダンサーの実情、バーバリアンJとのやりとりとか読んでいて最後まで面白かった。
    由衣や美波との関係とかその先が読みたいですね。

  • 2020/1/5
    また興奮する本で寝る前に読んではいけなかった。
    「絶対行けよ!青柳さん!!絶対やぞ!!!」と人差し指を立てて叫ぶ。
    海外ドラマにハマりまくりなのでアクションがやや大きくなっております。
    本当にフィクションがないと生きていけないだろうな、私。
    こういう小さくても感情の爆発みたいなもの、みんな日常生活にあるの?
    ただ淡々と過ぎていくんだけど、私の日常は。
    なくても生きていけるものなの?
    できれば彼らのように日常で爆発させたい。
    でも私ひたむきに働かないし心も開かないからな。怖くて。
    リスクを避けてフィクションドーピングで行けるとこまで行ってみます。

  • 面白かった。冴えないサラリーマンがバレエ講演をサポートする粗筋から、ドタバタ喜劇的な前印象を持っていたが、それぞれの登場人物がしっかり描かれた地に足ついたストーリー。美波さん、素敵だなぁ。

  • 主人公の青柳がいい。涙が出る話じゃないと思ったのに、最後のほうでじーんときて泣いた。

  • 高野さん、いい人!この先どうなったのか続編読みたい。

著者プロフィール

1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒。出版社勤務を経て、2008年「風待ちのひと」(「夏の終わりのトラヴィアータ」改題)でポプラ社小説大賞・特別賞を受賞してデビュー。第二作『四十九日のレシピ』が大きな話題となり、テレビドラマ・映画化。『ミッドナイト・バス』が第27回山本周五郎賞、第151回直木三十五賞候補になる。このほかの作品に『なでし子物語』『Bar追分』『今はちょっと、ついてないだけ』『カンパニー』など。あたたかな眼差しと、映像がありありと浮かぶような描写力で多くのファンを持つ。

「2020年 『文庫 彼方の友へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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