天国の風―アジア短篇ベスト・セレクション

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制作 : 高樹 のぶ子 
  • 新潮社 (2011年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103516095

天国の風―アジア短篇ベスト・セレクションの感想・レビュー・書評

  • アジア10カ国の作家とその作品(短編集)。

    国が違えば風習が違い、それに伴い考え方も変わってくるのだと、その地に足をつけたように想い感じられた。

    ただし、インドのカースト社会はどうしても理解できない。

  • "Don't think! Feeeel!"(考えるんじゃない!感じるんだ!)
    ブルース・リーの名台詞。
    本書はまさにそれw
    アジア10ヶ国の作家たちによる短編集ですが、アジアの人々の息吹を「感じる」ことができます(^-^)

    「天国の風」(越)
    ダンス教室の講師を務める若い娘の恋。

    「ぼくと妻」/「女神」(泰)
    全然普通じゃない二組の夫婦の事情。
    おかしいんだか、切ないんだかw

    「仔犬」(印)
    犬の種類(血統)の好みから、インドのカースト社会を鋭く抉る。

    「神様の若い天使」/「天使の父親」(台)
    海に生きる原住民の家族の物語二編。

    「男の三つのお話」(蒙)
    現代化の波の中で、逞しく生き続ける遊牧民の誇り。

    「時を彫る男」(尼)
    盲目の木彫師の美意識を通じて、バリの伝統社会と信仰を描く。

    「謝秋娘よ、いつまでも」(中)
    上海の不思議な美女・謝秋娘の店で繰り広げられる人間模様。
    幾つになっても美貌の衰えない一人の女の人生を淡々と描く。

    「アンドロメダ星座まで」(比)
    フィリピンの古き良き時代の、幸福な家庭に育った少年。
    愛情に満ちあふれた、ある家族の日常。

    「親切な福姫さん」(韓)
    年老いて体が不自由な夫を抱える妻の苦労話。
    しかし何人もの子供や孫に恵まれた彼女には、苦労の中にも幸福がある。

    「写真の中の人」(馬)
    写真館で頻繁に写真を撮って貰い、自分の美貌を残そうとする人妻。
    美貌への自信が強すぎて、夫と息子を捨てた愚かな女の物語を通じて、マレーシアの華人社会が描かれる。

    ニン、トン♪

  • アジア10カ国の作家の10作品を集めた短編集。それぞれに興味深かったが、特に印象に残ったのは「仔犬」と「親切な福姫さん」。アジアの作家の作品がもっと出版されるといいのに。

  •  かつて大輪の花のようなダンサーと恋に落ち、夢に破れた退役軍人の父親は、食べていくために社交ダンスの教室を開いている。十八歳の娘は、そんな彼の翳りのある眼差しに同情しつつも口の上手い、プレイボーイ風の生徒に惹かれる。恋愛のつかのまの輝きと、その後に押し寄せる哀しみ……。

     ベトナム人作家による表題作からは、音楽ばかりか風音や息づかいまでもが聞こえてくる。だが、かの国で恋愛小説というジャンルが花開いたのは八〇年代後半のこと。戦中や戦後の文学は、国家や民族の大義に奉仕することが求められたという。

     本書にはほかにもタイ、インド、モンゴル、インドネシアなど十の国・地域のベテラン作家たちによる短篇が収まる。倦怠感のまつわる作品の多いなか、異彩を放つのは、台湾の離島に住むタオ族の物語。呑んだくれの男が娘のためにシャコ貝を採ろうと海の底まで潜っていく。華やかで美しい。

    (週刊朝日 2011/4/8 西條博子)

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天国の風―アジア短篇ベスト・セレクションの作品紹介

ベトナム/タイ/インド/台湾/モンゴル/インドネシア/中国/フィリピン/韓国/マレーシア。5年にわたって各国を訪ね、作家・高樹のぶ子が見出した、10カ国の作家たちによる10篇。

天国の風―アジア短篇ベスト・セレクションはこんな本です

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