ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編

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著者 : 村上春樹
  • 新潮社 (1995年8月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (492ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534051

ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編の感想・レビュー・書評

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  • 3巻メモ。
    首吊り屋敷の謎。
    不動産屋。宮脇さんの土地について。
    少年、庭にいる二人の男たちの姿。
    オフィス。青年。女。新しい靴と下着。猫が戻る。ワタヤノボル改めサワラ。
    赤坂ナツメグとシナモン。
    ナツメグの話。動物園襲撃。獣医。
    少年の夢。女優の転落。綿谷ノボルの秘書・牛河。
    シナモン。どうしてこうマメな男ばかり出てくるのだ。
    ナツメグ少女時代からのこと。
    パソコン経由で妻との話。
    綿谷ノボルのこと。僕と何人かの人達とのつながり。綿谷ノボルとの話。
    ねじまき鳥クロニクル。シナモンの創作か事実か。僕との共通点。
    笠原メイの手紙、宮脇家のことを「絵にかいて額に入れてはたきをかけたみたいな平和な家」。
    シナモンは来ない。牛河は退職。
    加納クレタの出る夢。コルシカ。間宮中尉の手紙。
    井戸の底から壁を抜けホテルの部屋。208。ニュース。クミコ。綿谷家のこと。井戸に戻る。
    井戸に水。笠原メイのイメージ。
    加納クレタの出る夢。コルシカの父親。
    綿谷ノボルは脳溢血かなにかで倒れた。殴られたのは夢なのか、あの世界だけのことなのか。
    ねじまき鳥クロニクル。クミコの手紙。
    笠原メイの手紙、五百通?


    岡田トオルとクミコ夫妻の話の合間に、いろんな話が混じってかなり混乱気味。特に3巻は多かった気がする。
    大事なことは闇の中であれこれ想像するしかなくて、少しだけ暴かれた綿谷家の謎は解けずに終わった。

    綿谷ノボルも牛河も非常にいらいらさせられたけど、終わってみればなんかこれはこれでいい人たちだったと思うよ。彼らは彼らなりに考えてやるべきことをやったのだろう。

    これでいいのか。まぁいつもの流れからするとこんなものだろう。猫が帰ってきてよかった。サワラっていい名前だ。サザエやカツオやイクラみたい。単に読み逃しただけかもしれないけど、各部のタイトルがいまひとつよくわからない。泥棒かささぎはホテルのボーイが口笛で吹いてた曲というのはわかったけど、それくらい。

    シナモンとナツメグが出てきたら、マルタとクレタが出なくなった。助けを出せる人たちは限定されているのかな。それにしてもシナモンみたいな人はどこでどうすれば知り合えるの。ナツメグみたいな息子もどうしてこんな風に育つの。最初は女性に囲まれてると思ったけど、途中から間宮中尉やナツメグも出てきて、なにかと良い人たちに恵まれてたよね、岡田トオルさん。

    そんな中でずっといた笠原メイ。この子は結局なんなんだろう。ねじまき鳥さんに好意を持っているのは間違いない。まぁ、10代の女の子の考えてることなんて誰にでもよくわからないものかも。好きだから意地悪したりとか。でも謎展開やハラハラドキドキビクビクの中でほっと一息つけるのが笠原メイの手紙でした。最後に手紙でなくちゃんと会えて良かった。

  • “村上春樹をハードカバーでそろえよう計画”の記念すべき第一弾。
    内容も長さもHeavy Weightなこの本は、まさに記念碑的存在にうってつけ。
    ほんとにヘビーで、がしっと掴まれるんですよね、精神的に。
    読んでいる期間中は、仕事をしていても関係ないことをしていても、何か重い荷物を背負っているような気分になります。

    簡単に言ってしまえば、妻がある日突然家を出て行ってしまい、残された夫(主人公)がその妻を取り戻そうとする物語。
    しかし、「なぜ出て行ってしまったのか」「どこへ行ってしまったのか」「彼女をとらえているであろうものは何なのか」
    というところが非常にディープで複雑で、そしてとらえがたい。
    「真実が事実とは限らないし、事実が真実とは限らない」――
    主人公の身の回りには奇妙な出来事が次から次へと起こり、奇妙な人物が次から次へと現れます。

    この小説がヘビーであるゆえんは、中で語られるたくさんの物語にあります。
    たとえば、間宮中尉が語る、ノモンハン事件の直前に満州で起こったある事件であり、またその後日談であり、
    たとえば、主人公が回想する妻とのこれまでのことについてであり、
    たとえば、加納クレタが語る、自らの半生であり、
    たとえば、赤坂ナツメグが語る、動物園と潜水艦の話であり、
    たとえば、笠原メイが語る、宮脇家についての出来事であり、
    ほかにも大小織り交ぜていろいろな物語がぎっしりと詰め込まれています。
    それらのひとつひとつ(だいたいにおいてどれも辛くて暗くてHeavyな物語なのですが、)に含まれるものが必ず、暗示的な何かであって、混沌としている主人公の状況に、少しずつ、ヒントやきっかけを与えていくのです。

    読み応え十分で、どっぷりと読書したいときにぴったり。
    読み終わったときに、ふうっ、と重い荷物を降ろして、ほんのちょっとだけ以前とは違う自分になっている、そんな気がします。

    それにしても、装丁が素敵。つるりとしたこの感触もいい。
    ハードカバーっていいですね。

  • いいです。個人的にはシナモンが大好き。体の中の水、井戸。暗示しているような気がするのに、それが何か言葉に表せない。

  • 赤坂ナツメグや、シナモンに対する描写は私に心地よさを感じさせ、ずっとその描写が続いていればいいのに、と思うほど。
    猫のサワラに関しても。彼の柔らかさと温かさがありありと感じられるんです。
    解決編(?)ということで、あまりこの3部だけでの評価は難しいけれど、なんだか少しほっとしました。安堵はできないけれど、不安に駆られることもないような、そんな結末。

  • 感想なんて軽々しく書けないような大傑作です。個人の闇と集団(歴史)の闇がリンクする所が凄いと思いました。作者の村上春樹さんがものすごい情熱を以って、手を変え品を変え、執拗なまでに何かを私たちに訴えかけている、そのことが感じられただけでも大収穫です。

  • エンディングがいまいちだったという気がする。ここまで読者の気を引かせておきながら、白黒のはっきりとした決着がつかない結末に少し残念な印象をもった。

  • ノルウェーの森、海辺のカフカ、1Q84、色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年、騎士団長殺しと村上作品を読んで発表された順番としてはねじまき鳥クロニクルはノルウェーの森の次ですが、何故か今読み終えたところです。村上作品の基礎がこの作品で構築され、その後発表された作品にずっと引き継がれているような気がしました。ミステリーに分類して良いのかわかりませんが、別な世界へ読者を導いてくれます。
    妻のクミコが失踪したところから物語は展開しますが、井戸やクミコの兄等理解不能な事が物語の中心になり進行します。クミコの事も良く分からないままに物語は終わってしまいました。

  • 停滞が終わり、猫が帰ってくる。
    ワタヤノボルからサワラへ。

  • 再読。

    最後こんなだったっけ。
    それにしても読み進めたいと思わされる吸引力がものすごい。

  • 漠然と読んだので漠然としたレビューになる。笠原メイはこの本の読み方を示唆しているように思える。(筆者にその意図はないだろうが)レンジに入れた茶碗蒸しがグラタンになって出てくることもあり、そこにはなぜそうなったかなんて筋道は必要ない。驚くだろうけど、ホッとする。多分そういうことなのだろう。そういうことは起こり得たかもしれないのだ。何度も言われるように。だから、間宮中尉がソビエトの地図を描いたように、この本には道筋なんてものはなく、その道筋を歩いて読み進めているうちは、多分この作品は楽しめないのかな?泳ぐのだ。村上春樹の世界観は深く浅く、透き通っていて濁った、小さくて大きな海であり水溜りのようだ。そこをただ何も考えず泳ぐ。でも水には気をつけなければいけない。村上春樹の世界観にかぶれてしまった…

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ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編の作品紹介

奇妙な夏が終わり、井戸は埋められた。そして人々はみんなどこかに去っていった。ねじまき鳥の声ももう聞こえない。僕に残されたのは、頬の深く青いあざと、謎の青年から引き渡された野球のバットだけだ。でも僕はやがて知ることになる-何かが僕を新しい場所に導こうとしていることを。意識と過去の帳の奥に隠されたねじのありかを求めて、地図のない冒険の旅が開始される。そしてその僕の前に、ねじまき鳥の年代記(クロニクル)が、橇の鈴音とともに静かにひもとかれる。完結編。

ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編の文庫

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