東京奇譚集

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著者 : 村上春樹
  • 新潮社 (2005年9月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534181

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東京奇譚集の感想・レビュー・書評

  • 短編だとさらさらさらって読めちゃう。
    最近読むのが速くなった。
    読む時間がないことを身体がわかってる感じ笑

  • 最近こういう不思議系の話を多く手に取ってしまう。
    『奇譚』て言葉からして大好き。

    厳密に言うと読んだのはかなり前なんだけど読み進めていくうちにどんどん不思議な世界に入り込んでしまうようで、すごく不思議な感じ。

    で、いつまでもいつまでも忘れられなくて再読したくなってしまう。

    私はサメに襲われて息子を失ってしまった話
    「ハナレイ・ベイ」が好き。

  • よかったっす。
    今まで読んだ村上作品のなかでもっともソフトな短編集でした。
    え?こんな軽いの?
    読み応えがないとかじゃなく、今まで読んだ村上作品の中でもっとも哲学とか理屈のない作品という意味で軽い。最近読んだ「アフターダーク」より文章も小説技法も悪くないし、表現もストレートでよっぽどこっちのほうがいいと思いました。やや不思議、だけど題材としてはそんなに奇抜ではない。中間の中間くらい。
    ぶっとんだ部分がないのでやや面白みにかけますが、わしは好きです。

    「ハナレイ・ベイ」が一番好き。一人息子をなくした母親のお話です。一人の中年女性のお話ですが感慨深い作品にしあがってます。結構淡々としていて、わしがソフトな短編集だと思ったのも、この作品が起因しています。「どこであれそれが見つかりそうな場所で」は、ちょっと「海辺のカフカ」あたりを連想させる内容でした。時空を飛び越える村上作品特有のアイテムですね。この話は村上らしい作品でしょうか。

    なんだ、こういう作品も書けるんじゃん、と思ったり。村上春樹は6冊くらいしか読んだとがないのであまりえらそうな書評はできませんが、ちょっと今までの村上春樹を脱しつつある作品に思えました。

  • 奇譚(きたん)とは、不思議な、あやしい、ありそうにない話――。しかしどこか、あなたの近くで起こっているかもしれない物語――。  ふとした偶然に人生を導かれるピアノ調律師、息子を海で失った女、失踪人を探索するボランティアの男、「一生で出会う三人の女」の一人と出会った男……。「新潮」連載時から話題を呼んだ四作品に、奇想天外な書下ろし作品「品川猿」を加えた、東京で静かに暮らす人々に秘められた五つの物語。

  • 波に乗り遅れた感もありつつ読んでみた。やはり春樹さんの文体は読んでいてすっと落ち着く。とてもよくできた短編集。登場人物も割りと女性が多くて、カラフルな印象を受けました。

  • 配置場所:広3図書
    資料ID:93053335
    請求記号:913.6||M

  • 「東京奇譚集」
    見慣れた世界の一瞬の盲点。


    これは、見慣れた世界の一瞬の盲点にかき消えたものたちの不可思議な運命を辿る5つの物語。


    ◆偶然の旅人
    ◆ハナレイ・ベイ
    ◆どこであれそれが見つかりそうな場所で
    ◆日々移動する腎臓のかたちをした石
    ◆品川猿


    以上5編が収められています。品川猿は書き下ろしで、他は「新潮」2005年3月号~6月号に掲載されています。


    個人的に一番好きなのは、「品川猿」です。名前を忘れる習慣を持つ女性”みずき”と猿の話なのですが、この猿、名前を取る猿なのです。しかも、しゃべる。ある女性に恋い焦がれてしまった品川猿が、みずきの名前を取ることになった経緯、そしてその意味は、みずきに大きな傷を与えます。しかし、その傷は、彼女にとって必要だったように思います。母がみずきを愛していない、みずきが旦那を愛していないことを猿が言い、それを分かっていたと受け入れるみずき。


    みずきは、猿の言い分を受け入れ、名前を返してもらう。ようやく手に戻ってきた名前と共に再び過ごしていくことになるのだが、ものごとは上手くいくかもしれないし、上手くいかないかもしれない。しかし、とにかくそれがほかならぬ彼女の名前なのだ。他に名前は無い。これは、彼女が今後、どういう生き方をするのかを想像させる終わり方であり、とても好きなフィナーレでした。実は、私は、村上春樹小説は何でもござれ!と言う訳では無いので、「品川猿」のような終りは、割かし好きなのです。


    他の短編を紹介すると「偶然の旅人」は、ゲイをカミングアウトした男が、偶然出会った女性と知り合うことで仲たがいをしていた実姉と和解していく話。「ハナレイ・ベイ」は、サーファーの息子を失くした女性の年一回の没巡礼の話。「どこであれそれが見つかりそうな場所で」は、あるマンションの階段での移動時に行方不明になった男を捜索していく探偵の話。「日々移動する腎臓のかたちをした石」は、売れない小説家と不思議な女性との出会いと別れの話。


    一番、良く分からないのは、「どこであれそれが見つかりそうな場所で」でしょうか。ちょっとSFちっくな印象を抱きました。意外だったのは、「ハナレイ・ベイ」。村上春樹らしくない?普通の終わり方でしたね。


    不可思議な運命を辿る者達の物語。

  • いい。短編だよ、春樹は。

  • 珍しく村上さんの本が、返却棚にあり手に取ってみた。
    奇譚とは・・・世にも珍しいおもしろい物語、とある。
    短編集で、世にも珍しいとか特に奇をてらったものもなく、すらすらと読みやすい。
    長編の物語よりよっぽどわかりやすくておもしろい。
    あっ、だから奇譚集なのかな。
    最後の「品川猿」だけがちょっと異色といえば異色。
    まあ悪くはないけれど。

  • あれ、既視感と思いながら読み進め、結論、これ、読んだことある!笑
    何で読了登録してないかはわかりませんが、登録していないので読み切り。村上ワールドまた楽しみました。

  • 後に残らんなぁ。

    さらさらさらさら‥‥。

    振り返り、思い出せず、
    なんだったかと悩む。

    ああ、春樹だな。

    2015.12

  • 村上さんの短編の中で読みやすかった方だなぁ。
    なんか、すぅ~って入っていった感じ。
    5作品続けても、ぶつからないで、
    各々の印象も残しながら読めたぁー。

    なんかめずらしぃ、彼の作品の中では。
    ボクの印象としてだけど。

     「偶然の旅人」
     偶然をもっと大切にしよっかなぁ。
     それと失敗する勇気も、
     身につけなきゃ、もっと。

     「ハナレイ・ベイ」
     外のこともしっておかなきゃ、もっと。
     書き留めることも大切!?

     「どこであれそれが見つかりそうな場所で」
     ボクもずっと何かを探していますが、
     なかなか見つかりません。
     でも一目見れば、あーこれだ。
     っていつだろなぁー。

     「日々移動する腎臓のかたちをした石」
     振り返ると会うべく人と会っていたように思える、かも。
     これからはどうなんだろーって。

     「品川猿」
     人の名前を漢字でインプットしないと忘れがち…
     自分でフシギです。

  • 日常でもありそうな不思議な短編集。

    読みやすく思ったよりも面白かった。
    さらっと読めでしまう分あまり印象に残らないかも。
    偶然の旅人とハナレイ・ベイが好き。

  • 奇跡というには大袈裟だけど、偶然と呼ぶには大仰な物語。やっぱり村上春樹はすごいなー。この物語は村上春樹の比喩の在り方に似ている気がした。ありそうとなさそうの中間よりもありそう寄りの比喩。言い得て妙という訳ではないんだけど、読み取れない深みを覗いてみたい!と思う。読み終わって数日して、読んだ内容がよく思い出せないんだけど、読み終わった後のふんわりとしっとりが混ざり合ったような気持ちはきっと忘れないと思う。そんな作品。よく分かんなくなっちゃいました。

  • これは結構読みやすい方の村上さんでした。腎臓のヤツが一番彼っぽいイメージでしたが初めの二つとか結構好きでした。

  • 不思議な世界と失われたもの(ひと)を描く、いわゆる村上春樹ワールドな短編集。

    最初の『偶然の旅人』と最後の『品川猿』がとくによかった。気の利いた言い回しと日常から少し離れた、もしくは普段気が付かない世界の入り口が見える気がして、多くのひとに影響を与えてきた作品なんだろうと思う。村上さんの本は短編のほうが好きだ。

  • 女のいない男たちを読んで「村上春樹ってこんなんだっけ?」と思い、昔の本を引っ張りだして再読。
    最近の村上春樹より、こっちの方が好きだったなーと思い出す。ねじまき鳥とか世界の終わりとハードボイルドとか。シンプルで嫌味が無く、解ったような解らないような。核心部分はグレーにするというか。そうか、私が好きだった村上春樹作品は過去のものなんだ。
    どうでもいいですが、私が高校生の時クラスに大学生と付き合ってる女の子がいて、みんなで「そいつロリコン!」とか「マジキモい!」とか言ってたんですが、品川の猿で『彼女(女子高生)はハンサムな大学生の彼氏とデートして羨ましがられてた』みたいな話が出てて「何ー!?」と思いました。本当にどうでも良い話ですが・・・男性目線だと気にならないのかな。

  • 何十年かぶりの春樹でしたが、もう年老いた私の感覚では、そうなんだ程度の感覚であり、強い感銘は受けなかった。悲しい・・・

    春樹が短編向きか、長編向きかは私には判定しようもないが、この奇譚集はありふれている。個人的には書き下ろしの「品川猿」がいちばんよあった。

    私の中では、春樹の一番の仕事はアンダーグランドである。これが、喜ばしいこどだかどうかは分からないが。

  • 「品川猿」「偶然の旅人」が好き。

  • 2005年に出版された村上春樹の短編集。最新の短編集「女のいない男たち」を読んでから気になっていたので、隙間時間に読んでみた。これまで、村上氏の作品は、「ノルウェイの森」、「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」、「1Q84」、「女のいない男たち」を読んでいる。その中で感じたことは、「村上氏の作品は長編でこそ良さが出る」ということだ。

    村上氏の作品の魅力は、日常世界のリアルとその中に潜む非現実にあると思う。しかし、短編では、その世界観がなかなか構築できていないように感じる。「女のいない男たち」の中では「木野」という作品が、そういった村上ワールドが表現された魅力的な作品だったが、その他の作品に関しては、彼の長編作品には、遠く及ばなかったと思う。

    本作においては、「品川猿」という作品が、なかなか不思議で面白かった。その他の作品ももちろん短編ならではの気軽さで読める点は、いいと思う。しかし、それ以上のものではなかった。読んだ時期が違うせいもあるのだろうが、「ノルウェイの森」を読んだときのような衝撃はなかった。

  • 村上春樹の短編を読まないのはその世界に長く浸っていたいからだったが、短編も良いと思う。それぞれの世界を少しづつ浸るのも余韻を楽しめてよいと思うようになった。好きなのはハナレイ・ベイ、ハワイを書いても全然違和感のない作家だという事がわかる。その世界は場所を選ばない。品川猿のように、ホンダプリモ※※※店の大沢さんでも。

  • 村上春樹の好き嫌いは別れるが、一つの事実として、彼はとんでもなく上手い作家だ。この東京奇譚集には、彼を知るからこそニヤリと出来る仕掛けが多くて、そういう意味ではマニア向けだ。

  • 偶然の旅人
    Hey, you have the time? Yeah, it’s 10 to 4.

    「こんな風に声をおかけするのは失礼かとは思ったんですが、さっきからちょっと気になっていることがありまして」、そう言って彼女は少し赤くなった。
     二人は不思議な巡り合わせに驚き、そのせいで初対面のぎこちなさは消えた。

    ハナレイ・ベイ
     息子さんは大義や怒りや憎しみなんかとは無縁に、自然の環境の中に戻っていったのだと。どうしてあの二人のろくでもないサーファーにそれが見えて、自分には見えないのだろう?
     日本に帰ってきて8カ月ばかりして、サチは東京の街でずんぐりに出会った。六本木の地下鉄駅近くのスターバックスで、雨宿りにコーヒーを飲んでいると、近くのテーブルにずんぐりが座っていた。アイロンのかかったラルフ・ローレンのシャツに、新品のチノパンという小ぎれいな格好で、小柄な顔立ちのいい女の子が一緒だった。
    「女の子とうまくやる方法は3つしかない。ひとつ、相手の話を黙って聞いてやること。二つ、着ている洋服をほめること。三つ、できるだけおいしいものをたべさせること。簡単でしょ。それやってダメなら、とりあえずあきらめた方がいい」

    どこであれそれが見つかりそうな場所で

    日々移動する腎臓のかたちをした石
    「男が一生で出会う中で、本当に意味を持つ女は3人しかしない。それよりも多くもないし、少なくもない」
    その年が終わりに近づくころ、淳平は心を決めた。彼女を二人目にしよう。ストライクツー。残りはあと一人ということになる。

    品川猿
     みずきの顔をまっすぐ見た。ほんとうにきれいな子だと、みずきはあらためて思った。スタイルもいいし、胸のかたちもすばらしい。こんなふうにどこをとっても人目を惹く美人に生まれつくというのは、いったいどんな気持ちはするものなのだろう。私には想像もつかない。ただ単に誇らしく楽しいものなのだろうか。それともそれなりに気苦労の多いものなのだろうか。

    「いないあいだに猿にとられたたりしないように」と松中優子は言った。

    「わたしは名前をとる猿なのです」

    「そのときはまた二人で、何かをひっ捕まえましょう」そして二人は握手をして別れた。

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東京奇譚集の作品紹介

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