- Amazon.co.jp ・本 (602ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103534259
感想・レビュー・書評
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『説明しなくてはそれがわからないというのは、
どれだけ説明してもわからんということだ。』
何度も繰り返されるこの言い回し
自分の作品はそういうものだと言っているようにも思える
確かに彼の作品を読んでいる時は楽しくて
(でも長くて読み終えるとほっとする)
感想らしきものも浮かばず そして忘れる
(なにも心に残らない)
ただ楽しかった~
(別の世界に行ってた~)
という余韻だけが残るので
また他の作品も読んでみたいなと思ったりする
一か所だけ気になったところ
3巻の真ん中で青豆と天吾がニアミスするところ
ここでいくつかの「もし」が我々の頭に浮かぶ
我々って?作者と私たち読者?
なんだか妙な気分になった詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読了。滑り台、高速道路の非常階段のくだりは、『わたしは真悟』の名シーンを思い出した。
長い作品だし、そこかしこに良い場面や表現があるから、どうしても終盤にかけて期待感は高まる。回収する、しないはそれほど問題ではないし、投げっぱなしやとっ散らかしは気にならないが、終わり方、着地のし方が長い物語を支えきれていない感じ、膨らんだ期待感のやり場のなさは否めない。 -
BOOK2の消化不良を解消するためのもの、かなぁ。
続編なのでBOOK1やBOOK2ほどのインパクトはまずない。
そして物語の世界観をすんなり受け容れている者であれば、今作品の不可思議さを不可思議とも思わないはず。
行き過ぎた思い込みラブストーリーとも思わないだろう。
いま目に見えている世界だけが現実の全てだと信じて疑わない、自分のそして他人の限界はここまでだと決めてかかっている者には、
いろいろな意味で新鮮な警鐘になったのではないだろうか。 -
1、2に比べてのめり込めなかった。
というか、1と2の展開がとんとんと進んでいったのに対しこの巻は何度も何度も同じ話の繰り返し、説明的な部分が多すぎて200ページを過ぎた辺りで飽きさえ感じた。
村上春樹の今まで読んだ作品では、後半にいくに連れてスピード感がでてくるのが多かったのに、1Q84はどうも回りくどいだけで読むのがきつかった。
前巻を読んで期待していただけに。
個人的に気になるのは突然ストーリーテラーが入ってきたこと。
私の見逃しかもしれないけれど、この巻で初めてじゃないか?
具体的に言うと339ページ。
いきなり「我々」という言葉でこちらに呼びかけられたような、ひやりとした感覚を覚えた。
あとは牛河さん可哀想だった。
牛河さんが1984年ではイケメンになって幸せに暮らしてますように!笑
ふかえりや、後のさきがけや、先生や、老婦人、タマルさんがどうなったかとか、結局リトルピープルは何だったのかとかそういう不可解な部分が残ったままで物語は終わる。
天吾はリーダーの子供だったのか。
安達クミは母親の生まれ変わりだったのか。
それを明らかにしてしまったら都合がよすぎる気もするし、これは著者が意図して読者に与えた自由に思索する余地なのだろう。あるいは次巻への伏線か。
まあ余りにも長い本に感じたので、私はもういいかな?って思います。続きはなくて良し。十分。
本当はここをこう解釈したとか書きたかったけれどいろいろ考えているうちに頭が痛くなったのでやめます(笑)
何はともあれ読者の想像力をゴーンゴーンと刺激する小説でしょう。 -
途中まで抽象的で少し飽きがきてしまいそうだったが最後の方はよかった
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初めての村上春樹さんの作品
長くて、やっと読み終わったー!!というのが1番の感想。
なんだかくどくて、私には合わなかったかも
だけど、読みやすい本はすぐ内容を忘れてしまうのに、これは内容をある程度覚えていられる。
内容がいいからなのかなー
ノルウェーの森が気になるけど、
なかなか気合いが必要だ。 -
Book3では、1,2の謎が部分的に解明されてハッピーエンド。
でも、まだまだ不思議な部分もたくさん残ってる。
村上作品はいつもの事だけどね。
リトルピープルとか空気さなぎとか、あれはいったい何なんでしょう・・・。
Book4も作られるかもしれないね。
しかし、こんな世界、たぶん終わりはないので、Book4なんていらないけど。
さて、村上作品。
Book1で挫折してしまった人は、村上作品はどれも合わないでしょう。
でも、好きな人は好きなんですよ。独特な世界観がある。
ただし、今回の「さきがけ」は実存するカルト集団を模倣してるので、そこん所が今までの作品とはちょっと違うかな。