村上春樹 雑文集

  • 2577人登録
  • 3.88評価
    • (165)
    • (257)
    • (195)
    • (19)
    • (2)
  • 261レビュー
著者 : 村上春樹
  • 新潮社 (2011年1月31日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534273

村上春樹 雑文集の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 村上春樹が色々なところで書いた文章が雑多に詰まっている、まさに雑文集。
    やっぱり、文章を書くのが上手な人だなって思う。自分が興味のない事柄について書いていても、おもしろく読めてしまうのだから。
    例えば目玉焼きについてでも、戦争についてでも、きっとすらすらと上手に語ってくれるだろうと思ってしまうのは、きっと彼自身が、自分が何を語れて何を語れないかをよくわかっているからこそなんだと思う。
    (そういえばデビュー作の「風の歌を聴け」にはこんな文章があった。「しかし、それでもやはり何かを書くという段になると、いつも絶望的な気分に襲われることになった。僕に書くことのできる領域はあまりにも限られたものだったからだ。例えば象について何かが書けたとしても、象使いについては何も書けないかもしれない。」)

  • エルサレム賞受賞の挨拶が読みたくて、手に取った。村上春樹の受賞時のスピーチ映像をニュースでみて、日本人として誇りに思ったことを覚えている。ただ、ほとんどの小説は読んでいるにもかかわらず、それほどファンというわけでなかった。「村上春樹って、会話とか成り立たないような、不思議な人なんだろうな」と、勝手に思っていたのだが、数々の受賞の挨拶や、安西水丸氏について書いている文章など、クスッと笑えたりして、村上氏への印象が変わった。また、翻訳に関しての「翻訳に必要なのは、偏見に満ちた愛」という記述には、大きくうなずいた。すべての翻訳本は、愛に満ちていて欲しい。村上氏の手がけた翻訳本を、ぜひ読んでみようと思う。

  • 僕は村上春樹にはずいぶんとシンパシーを抱いている。彼の小説が好きなのはもちろん、村上ファンである内田樹さんファンでもあり、ジャズが好きでもあり、チャンドラーファンで、フィッツジェラルドファンで、日本の文壇はあまり好きではなく、孤独が好きで、翻訳が好きで、文章をゴリゴリ書くのが好きで、早起き。システムが嫌い。

    アイロンがけが好きとか、カズオ・イシグロに対する言及とかは、この「雑文集」を読んで初めて知った。ノルウェーの森のタイトルとかも興味深く読んだ。壁と卵ももちろん深くうなずきながらよんだ。対談も面白かった。青山にまた行きたくなるくらいに。

    今は、小説と小説の農閑期みたいだから、このような軽めの本を出したのだそうだ。ということは、また新しい小説が読めるということ。楽しみじゃ。

  • タイトルのとおり、短い文章がとにかくごちゃっと詰め込まれている感じ。内容に一貫性はない。僕自身はまあまあ楽しめたけど、これはおそらく「村上春樹という人物のファン」しか楽しめないのではないかなと思った。また、ジャズ関係の話が多かったので(まったくわからないので丸々飛ばした)わかる方ならもっと楽しめるのかも。
    ただ、例のエルサレム賞の受賞スピーチが全文収録されているところはとても良いと思った。未読の方はどうぞ。

  • とても素敵

  • 2017/2/9購入

  • 「本というのは僕らの内なる凍った海に対する斧でなくてはならない」とはカフカの言葉であり、村上氏の考える本の定義。

  • 言葉で説明されるよりも、物語ることの方がわかるときがある。

    村上春樹が何を思い、何に触れているかを辿りながらも、やっぱり彼の持つ虚構に誘われるほうが良い。
    しかし、冒頭の「自己とは何か(あるいはおいしい牡蠣フライの食べ方)」はすごく良かった。

    自分について原稿用紙四枚で述べることなんて出来ないが村上春樹なら出来るのか、という起点も楽しい。
    私たちはどうしても、問いの前に制限されることがあるけれど、そんな質問に対する村上春樹は、牡蠣フライについて書いてみたら?という答えを出すのだった。

    自分が好きな何か、村上春樹にとっては牡蠣フライについて書くことから、村上春樹が浮かび上がる。
    全体的にではなくとも、極めて微細に深く、そのひとを知ることが出来るのかもしれない。ユーモアがあるなあ、と笑ってしまった。

    が、更に大人げない?ことにはそれを村上春樹自身が書いてのける。実に美味しそうな牡蠣フライの話を。

    見方や切り口は、その人の世界の入り口である。
    そんな入り口を幾つも提示してくれる、なかなか素晴らしい「雑文集」であると思う。

  • 村上さんの文章は、どのような形のものも全て村上春樹らしさに溢れています。
    今までもエッセイなどでそのユーモアのセンスには驚かされてきましたが、ユーモアを愉しむ以外の面白さもある読み応え抜群の一冊でした。

  • 2014年5月16日読了。1979~2010年の村上春樹のエッセイ・寄稿文・文学賞受賞時のあいさつやパーティでのスピーチなど、まさに「雑文集」。有名なエルサレムでの「卵と壁」のスピーチを含む、多くの未発表の文章が収録されているようだ。「口下手」と謙遜し自分の本業は長編小説にあるとする著者だが、どうしてあいさつの文章などは、ユーモアがあり「えっ、どういうことだろう」と聞き手が一瞬考える瞬間あり、かつ十分に短くて分かりやすいもので読ませる読ませる。デビュー当初のあいさつ、自身が経営していたジャズ喫茶やインタビューしたジャズメン、翻訳を手がけた作家、「アンダーグラウンド」に関連する「物語」への思い、など自身の思い入れの深い文章なども多く読むことができ、大変興味深い。この人の翻訳した小説ももっと読んでみたいものだ。

全261件中 1 - 10件を表示

村上春樹の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
村上 春樹
村上 春樹
有効な右矢印 無効な右矢印

村上春樹 雑文集に関連する談話室の質問

村上春樹 雑文集を本棚に「読みたい」で登録しているひと

村上春樹 雑文集を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

村上春樹 雑文集を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

村上春樹 雑文集の作品紹介

1979‐2010。未収録の作品、未発表の文章を村上春樹がセレクトした69篇。

ツイートする