村上さんのところ

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1822
感想 : 216
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534310

感想・レビュー・書評

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  • 「村上さんのところ」村上春樹。新潮社。2015年。

    2019年3月に読んだ本。ブックオフで衝動買い。
    読者からメールなどで来た質問を、とにかく村上春樹が答えた。それを本にしたものです。
    こういうの、村上春樹さん、すごく上手いです。
    文章内容がもちろんですけれど、こういうのって順番とか体裁とか色々あって、「本」という表現になるものですから、村上さん個人が全てをひとりで作った訳はないでしょうけれど、そういう全体で素敵な本になっていると思います。

    村上春樹の本を、読んだこと無い人にとにかく1冊薦めるなら、「小説文学好きな人」でなければ、まずはコレかも知れません。

    昔からのファンとしては、イラストが安西さんでも佐々木マキさんでも無いのが一寸アレですね。フジモトマサルさんという方も、素敵な仕事をされていますけれど。

  • 村上さんがネットで人生相談に答えてる~!
    圧倒される数の相談に、親切にそして私の思っていた通りの村上さんがいました。素敵だな~
    こんな大人になりたいな、と思いました。そういえば、まだ読んでない作品が沢山あるや。

  • 本質を掴むようなアドバイスと、信じられないほどテキトーなアドバイスの混在する、滋味深い一冊。

  • 村上春樹はおろか読書する習慣すらなかった頃、twitter経由で「村上さんのところ」のWEBサイトを知って、村上春樹さんって想像してたより良心的で信頼できる感じの人だったんだな~とすっかり心酔してしまい、この世界にまた一人「村上主義者」が増殖したのでした。

  • 人気作家らしく凝った回答を期待したが、「人間、村上春樹」として真面目に答えているものがほとんどだった(普通に考えたら4000通近い質問全部にとんちが効いた答えをできるはずがなかった)。それはそれで同氏の温かい人柄が伝わってよかった。意外に常識的な人だということも分かった。
    一方で、どうでもいい質問も多い。興味がある部分だけ飛ばし読みした。ときどきじわっと心に染みる言葉もあるが、一問一答なのでさらっと読める本。

  • 最近こちらのシリーズ2018年バージョンが発売されたのですが、間違えて1コ前のものを図書館で予約してしまいました。
    読んでなかったからまあいいんだけど。

    本書は期間中、世界中から届いた34,465通のメールを著者が3カ月かけて完全読破し、そのうち3,716件に対して回答をしたそうで、本書にはその中の473通の問答を掲載しています。

    村上春樹の小説は合わないんだけど、エッセイや旅行記は好きなのでやっぱり本書も面白かったです。
    結構ボリュームがあるのだけれど、全編を一気に読むことで著者の人となりが見えてきてファンになりました。
    (エッセイが好きな時点で既にファンだね?)

    どの回答にも程よく丁寧で、クスリと笑えるもの、ユーモアを交えてウマいなあと感心するものなど様々ですが、特にご不幸に遭われた方への回答は温かみに満ちているし、答え難そうな質問にも真摯に向き合っており、さすがだなあと思いました。
    私も去年愛犬を亡くしたのですが、悲しみと共存していく、という考え方には少し慰められました。

    また、以前読んだ「職業としての小説家」という本にとても感動したのですが、本書でも
    「規則正しく生活し、規則正しく仕事をしていると、たいていのものごとはやり過ごすことが出来ます。褒められてもけなされても、好かれても嫌われても、規則正しさがすべてをうまく平準化していってくれます。本当ですよ。だから僕はできるだけ規則正しく生きようと努力しています。」
    という回答があり、やっぱり感動しました。

    それともう一つ。自分の老化にがっかりすることがあるか?の質問に対し
    「年をとることには、それなりにメリットもあります。失うものもあれば、得るものもあります。失うものより得るものを少しでも多くしなくちゃ、というのが僕の目下の課題です」
    というのもさすが村上さん、素敵な生き方だと思いました。

    2018年バージョンも読みたくなったけど、この形式を読破するのはパワーが要ったので、ちょっと休んでからにしようと思います。。

  •  『2015年 7月 24日 発行』版、読了。おそらく初版。


     作家の著者が、インターネットの期間限定特設サイトに質問を受け付けて、それに対して回答していく…という内容をまとめた本です。収録されているのはその中から473通です。

     電子書籍版では、さらに拡大して3716通の内容(およそ単行本8冊分らしい)だそうです。この本はそこから厳選された内容にあたる一冊だそうです。ちなみに総数は3万7465通あったそうです。うち2530通が外国語で質問が届いたとか。

    作者はそれに全部目を通したそうです。すごいなあ。

     読み応え、十分ありました! おもしろかったです☆

     電子書籍版…そういった読書環境が整ったら読んでみたいところ。

     いずれにしても、一度読了しても、期間をおいてまた読みたくなるような味わい深い一冊でした☆

  • 『ノルウェイの森』が自分には合わなくて避けていた村上さん。これを読んで見方が変わった。
    真摯な回答や少しズラす回答、どれにもそこはかとなくユーモアがあって面白く、ぶれない方なんだなぁと思った。そして当たり前かもしれないけれど、言葉の使い方が上手(なんてプロに図々しいですが)。多分まっすぐぶつかる事しかできず「回答」を求める自分と、時にはぐらかすような、うまく受け流すような、力の抜き方が合わなかったのかなぁと思った。1冊しか読んでないくせに僭越ですが。
    人としての村上さんに興味を持つと同時に『アンダーグラウンド』、エッセイを読んでみたいと思った。

  • 友人に薦められてサイトを見ていたけど、落ち着いて読みたかったので購入。
    私はこの人のエッセイが好きで読んだけど
    これは、色んな質問に村上さんが自分の言葉で答えているのが良かった。
    この本を読んで、色々なことに興味を持った。さすがだ。

  • おもしろかった。春樹さんの言葉で人生で大切なことを学んだ。特に他人は他人という考え方は見習いたい。それにしてもみんな色々悩みあるんだな。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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