騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

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著者 : 村上春樹
  • 新潮社 (2017年2月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534334

騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編の感想・レビュー・書評

  • 屋根裏のみみずくの静けさと美しさがとても心地よかった。

  • 「この物語を読み終えたとき、あなたには世界が少し違ってみえる」今朝の新聞広告に載っていた本作のキャッチコピー。うまいなと思ったので、自分の体験を書いておきます。

    家の車が外車でハイオク。これまでは、いつも恐る恐るエンジンを踏んでいました。世界に騒音と排気ガスをまき散らしてすみませんという気持ちでいっぱい、いっぱいだったのが、この小説を読んだ後、変わりました。この車の持ち味を生かそうと考えるようになり、無意味な罪悪感が減りました。

    この物語は車の物語ではないし、ましてや外車とハイオクガソリンの話ではありません。でも、読者が各々のひっかかりを見つけて、自分にあてはまると思わせる文体の魔法があるのでしょうね。それが物語の力というものでしょうか。

  • 『世界の終わり〜』や『海辺のカフカ』に比べて、奥行き・距離感・ダイナミックさが足りない印象。言葉選びや個性的なキャラクターは相変わらずで秀逸。

  • いろいろな問題があったが
    とりあえず,どれもそのままにされず
    どうなったのか,どうなっていくのか
    何となく触れられては終わりました。
    未解決の問題も残りましたが
    読み終わりは比較的スッキリしました。

  • 村上春樹っぽさが全開(主人公の性質、物語の展開等々)よかったり、
    伏線も回収しているようなしていないような。
    読者側からすると、(いつもの村上春樹の小説のように)わからないままおわった点が多く、その気味悪さを感じつつも、
    主人公の心のなかではなにかしら決着がつき、幸福を見つけられたようで、そこをきれいにまとめてくれただけも樹文化な。

  • 紛れもない村上作品…なのだが、何か少しこれまでの作品と違う印象。どこというのは難しいが、まるで目の前の双子がいつの間にか入れ替わったみたいに「パッと見は同じだけど、よくよく見るとホクロの位置が違う」みたいな。
    作風を1度バラバラに解体して、改めて組み上げ直した様な感じというか。

  • 騎士団長。ラストもよかったです。

  • 請求記号:913.6/Mur/2
    資料ID:50086062
    配架場所:図書館1階東館 め・く~る

  • 一人の男は、目の前の少女が ≪自分の子供であるかもしれない、あるいはそうでないかもしれない、という可能性のバランスの上に自分の人生を成り立たせている。その二つの可能性を天秤にかけ、その終わることのない微妙な振幅の中に自己の存在意味を見出そうとしている》
    それに対して私は ≪そんな面倒な企みに挑戦する必要はない、なぜなら私には信じる力が備わっているからだ》
    《》内は文中より

    この物語に出てくる二人の男について表しているこの表現こそが物語のすべてである、ということかな。
    男にはイデアが見えないし、私には見えるというような。
    信念を持ち続けて、何年もかかって手に入れたもの、それは揺るぎのないもの、のはず。

    イデア・・・理性によってのみ認識される実在。
          感覚的世界の個体の本質・原型。
          または価値判断の基準となる永遠不変の価値 (はてなダイアリーより)

          観念である、姿かたちを持たない抽象的なもの。何かの姿を借りて人の      前に出てくる (文中にて作者の解説)

    メタファーに至っては、暗喩・比喩はわかっても、それがどうなのだ、という感じ。

  • 今までの作品のクロニクルを読むようでした。
    出てくる人物が、これはあれに出てきた誰々さん、とみんな当てはまるような感じです。
    なので懐かしく読み進められたのですが、クロージングで体力が尽きたように楚々とまとめて終わっているので、以前の様な新鮮な心境で読み終われ無かったのが残念です。

  • 未完成の絵と乳。
    ほんとアニメ映画にしたらいいと思う。

  • 第1部からの絵画に関する謎等が更に細かいところまで解明され、それらが点から線となり、繋がった印象。イデアから、メタファーの世界観へ繋がり、最後に交わり、秋川まりえのことが最後にどのような人物だったのか、どういう印象だったのかが、薄ぼんやりから少しずつ鮮明となった気がする読後であった。完全解明かと思いきや、くっきりとした鮮明さではなく、何層にも重なった含みのあるものだと感じる。途中、男女の営みを描写していたが、著者のほかの作品にも共通していると感じる。免色は個性を発揮していた。彼の今後の動向も興味深い。

  • すごく奇妙なストーリーだった。作者が何を読者に伝えたかったのか、読み終わった今もよくわからないが、文章は相変わらず流れるように美しかった。

  • 面白かった!
    羊をめぐる冒険以来久々に、村上春樹の本で好きと言える本になった。

    主人公はさらっと、失礼なような、おかしな表現でものを考える。象のような目の性格の良さそうな人って…。

    冒頭の免色さんとか、傷ついてる主人公とか、まりえちゃんの可愛らしさとか、いちいちツボだった。

    村上春樹は、子供のための本を書いたら良いと思う。まりえちゃんのところの話、凄く良かった。

    私は父の娘だったんだということを久々に思い出し、嬉しく思った。

    この本は本棚の中の大切な一冊の仲間入り。
    読むのに時間かかったが、発売日に買って良かった!

  • ・あるいは時間は本当に停止してしまったのかもしれない。あるいは時間はまだかろうじて動いてはいるものの、進化みたいなものは既に終了してしまったのかもしれない。ちょうどレストランが閉店の少し前に、もう新しい注文を受け付けなくなるのと同じように。そして私ひとりがまだそのことに気がついていないだけかもしれない。

    ・「そう、すべてはどこかで結びついておるのだ」と騎士団長は私の心を読んで言った。「その結びつきから諸君は逃げ切ることはできない。さあ、断固としてあたしを殺すのだ。良心の呵責を感じる必要はあらない。雨田具彦はそれを求めている。諸君がそうすることによって、雨田具彦は救われる。彼にとって起こるべきであったことがらを、今ここに起こさせるのだ。今が時だ。諸君だけが彼の人生を最後に救済することができるのだ」

    ・「あの川は無と有の狭間を流れています。そして優れたメタファーはすべてのものごとの中に、隠された可能性の川筋を浮かび上がらせることができます。優れた詩人がひとつの光景の中に、もうひとつの別の新たな光景を鮮やかに浮かび上がらせるのと同じように。言うまでもないことですが、最良のメタファーは最良の詩になります。あなたはその別の新たな光景から目を逸らさないようにしなくてはなりません」

    ・「絵が未完成だと、わたし自身がいつまでも未完成のままでいるみたいで素敵じゃない」とまりえは言った。
    「完成した人生を持つ人なんてどこにもいないよ。すべての人はいつまでも未完成なものだ」

    ・「最近になって思うようになったの」とユズは言った。「私が生きているのはもちろん私の人生であるわけだけど、でもそこで起こることのほとんどすべては、私とは関係のない場所で勝手に決められて、勝手に進められているのかもしれないって。つまり、私はこうして自由意志みたいなものを持って生きているようだけれど、結局のところ私自身は大事なことは何ひとつ選んでいないのかもしれない。そして私が妊娠してしまったのも、そういうひとつの顕れじゃないかって考えたの」

  • 上巻の「顕れるイデア編」よりはぐいぐい引っ張られて村上ワールドを散策した感じ。

    まりえちゃんがいなくなって、周囲がざわめき、次のステージへ移ったのだが・・・・

    主人公は「まりえ救出」のためと、「騎士団長殺し」の作品の謎を解き明かすために・・・・

    相変わらずの観念的構成が掴み切れない私をもどかしくさせる。

    終わったときには ??? 謎がそのままで
    またまた もどかしい。

    ・「とても興味深い免色さん」の家にいたのは誰?
    ・秋川笙子の本は?
    ・まりえちゃんのお父さん 宗教にはまっての展開は?
    ・ペンギンのストラップ どうしたんだ。etc 

    あれ?
    まだ消化されないことを綴っていたら 
    (主人公は何って名前だったっけ?)と疑問

    あ~やられたぁ。
    数奇な運命の風変わりな主人公とは全く違う自分なのに
    私は主人公になって(肩に乗ってるか、服のボタンくらいだが)村上ワールド どっぷり走り回ったようです。

    「凄~い面白いよ」と他人に勧めるほど よく理解はしてないけど、また 次の村上作品には手を伸ばすはずの私です。

  • 私は著者のファンであり、著者の作品を多く読んできましたが、最新の数作品(アフターダーク以降でしょうか)については、率直に言って、以前ほどは面白くないと思っておりました。

    今作については、旧作品のような面白さがまた見られるのでは、と期待しておりましたが、結果は、、、そこそこ、と言ったところでしょうか。

    比喩表現や時折含まれるユーモア、文章の構成など、他の作家には決して真似できない、本当に美しいと思わされる部分もやはり多く、さすがは村上春樹、といったところでしたが、ストーリー展開に、なんとも言えない既視感を感じてしまいました…。

    喪失と獲得。著者がいずれの作品でも取り扱っているテーマだと個人的には考えていますが、どこかで、と言うより、著者の旧作品(世界の終わりとハードボイルドワンダーランドあたりか)で、似たようなストーリー展開で、同じテーマについて語っていたなぁ、と。

    うーむ。

    楽しんだのは間違い無いですが、村上春樹なら、僕なんかの想像をもっと遥かに超えるものができるはず、と勝手に期待してしまっているのでしょう。

    著者の作品への愛を込めて、⭐️3つです。

  • 正直、え、これで終わり?、と。。。
    なんかこう壮大な冒険ぽかったのにこんな感じでもう決着つけちゃう? 結論出しちゃう?というか。
    もしかしてまた続編とかあるのかしら??

    わたし自身の、読む側の問題かもしれないけど、なぜか結局最後まであんまりノレなかったような。。。なんかちょっと退屈してしまうような。。。体力的に、抽象的だったり観念的だったりする会話や文章についていけなくなってきているのかもしれない。。。

  • 最後まで読み終わり、この作品は今までの過去の小説の集大成のようでありながら、決定的に違うものだったのだと改めて確信した。村上春樹氏の作品が、阪神や東北の震災、あるいはオウム真理教の事件などを経て変わってきているとは思うのだけれど、さらにその先の「再生」にフォーカスされているように感じる。「私」は川をわたって何を失い何を得たのか。まりえはイフクと騎士団長に守られて、何を失い何を得たのか。あえて未完成にされた絵は。たぶん答えは出ないし、読み返すたびにきっと違う感想を抱くのだろうけれど。
    性描写が多くて、ちょっと困ったな、という感じはあるのだけれど(ひとに勧めにくい)、それでもきっとこれから先も読み返すことになるであろう小説。とても好き。

  • 上巻よりは引き込まれたけど、気が付いたらラストを迎えてた感じ。
    お決まりのメタファー祭りは、、全然スッキリしてません。。
    でも村上春樹はやめられない。

  • 村上さんの作品はいつも読んでいるうちにその世界に入り込んでしまい、ふと顔をあげたときに自分がどっちの世界に属しているかわからなくなってしまう。今回もそんな感覚におちいった。リアルな世界と不思議な世界が違和感なくまざりあう話の進展にぐっと吸い込まれて、通勤の電車の中だとおかしなことになる。
    再読したいけど少し自分の中で消化してからまた読むことにしたい。

  • ようやく読了.第3部が楽しみ.

    村上作品のテーマのひとつである「システム」は影を潜めて,心の深層という大きなテーマを,映画的な文法を効果的に使うことで,メタフォリカルに表現しているようなところが印象的でした.

    アフターダーク的な映画的語り口と,物語世界が,みごとに結晶化した作品.

  • メタファーの意味が最後までよくわからず…

  • 騎士団長がもう二週間近く私の前に姿を見せていないことも、とくに気にはしなかった。そしてやがて次の日曜日がやってきた。きれいに晴れ上がった、慌ただしい日曜日が…。

    異界から邪悪なモノが出てきて…村上春樹の世界ではよくある設定。ただ例えばかつて「ねじまき鳥クロニクル」を読んだ時のような衝撃はなかった。それでも最後まで読ませてしまう筆力はさすがと思う反面、伊豆~小田原の移動のシーンはくどいと感じた。総じて私のような村上春樹作品ファンならいいけれど、そうでもない人にとってはもしかする魅力のない作品かもしれない。確かに読後に何か残るかと言えば…微妙。
    (B)

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