兄 小林秀雄

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著者 : 高見沢潤子
  • 新潮社 (1985年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103563013

兄 小林秀雄の感想・レビュー・書評

  • 小林秀雄のように「もの書き」であるからには,その著書からその人を知ることが重要であるが,やはり,その人となりも知ってみたいものだ.実妹の目から見た小林秀雄が存分に記されている.

    小林秀雄は誰にでも率直にものを言い,だからこそ敵もいたが,決して嘘やお世辞を言わず,よく見れば,間違いなく愛をもった親身な言葉を投げかけていたのだった.

  •  実妹から見た小林秀雄。キリスト者である著者の語る小林はいささか信仰に寄りすぎている気がしないではない。しかし、生活者としての小林秀雄の表情は、確かに生き生きと刻み込まれている。

     近代日本の文学者で、小林のように「人生の教師」「師表」と仰がれた書き手は、おそらく夏目漱石だけである。しかも、いわゆる大正教養主義の空気の中でそのように読み継がれた漱石に比べて、小林は人生観の語り手として、より広い社会的影響力を持ったように思う。それはいったいどうしてなのか?
     テクストばかりを読む人間は、小林の思想・思考を追いかけ、その緊張の瞬間ばかりに目を向ける。だが、こうした「達人」としての小林もまた、彼の重要な表情のひとつなのである。少なくとも、小林以外に文化人としてのこうしたポジションを持ち得た文学者はいない。

  • 小林秀雄が良くわかる。
    人間は心情(こころもち)というものが一番大切である。
    毎日どんな考えでいるかと思はないで、毎日どんな心情でいるかと思はねばならぬ。ものをみるのも同じ。重要なのは、どんな心情でみるかということ。

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