できることをしよう。―ぼくらが震災後に考えたこと

  • 新潮社
4.13
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  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103638025

感想・レビュー・書評

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  • 「震災モノ」。震災後、「ほぼ日刊イトイ新聞」に掲載された記事を再編して一冊の本にしたもの。糸井氏としては、「ほぼ日を読んでる人はごく一握りだけど、本になればもっと多くの人に知ってもらえる。覚えてもらえる。忘れないでいてもらえる。それを意図した」らしいです。

    読むべきは冒頭のヤマト運輸のエピソードと、中盤の災害への備えに関するNHKと糸井氏の対談、それに最後の糸井氏インタビューあたりでしょうか。ヤマトについては単純に一企業としてやるべきことをきちんとやった真摯な姿勢を、NHKとの対談では災害への基本的な備えに関する見落としがちなポイントを、そして最後の糸井氏のロングインタビューでは、氏ならではの洞察力と知見を堪能できます。

    一方、後半かなりの紙幅を割いてある福島の甲子園球児の夏のエピソードは、個人的にはあまり響かず。高校野球はこのエピソードを担当してる人と同じように好きなんですが、いかんせん、担当者の「福島」という場所だったり人だったり環境だった利に対する覚悟というか、認識が足りない。というか考えがペラい。むしろ、「そういう感覚のヤツが裸一貫で何も分からないままに福島を取材してきました」感が出てるという意味では好いのかもしれませんが、自分はダメでした。仕事で福島と多少なりともかかわっているので、余計に。
    そう考えると、「この完成度と未熟さ」を表に晒してもOK、と考える「ほぼ日」が凄いのかなぁ、という気もします。

  • 369.3

  • いろいろ覚えておきたい考えがありました。「当事者でもない人々がテレビを見て騒いでいたけれど、安全な場所にいる人々は騒ぐべきじゃない」「右往左往して止まっていられない、右往でも左往でもどちらの判断も尊い。」「熱量の高い活動は続かない、どれだけ持続できるかが大切。」「他の人の連絡の妨げにならないように、母とは安否の確認はしないと決めている、安否は一週間もすればわかるから、それまではその時にできることをする」などなど。

  • 震災と糸井さんとほぼ日のお話。
    糸井さんがよく考え抜いた末に、抑制的な発信をしたり、みなを安心させるような発信をしたりということがよくわかる。
    カッコつけてないのがカッコいい。

  • 実際に関わって,色々な活動をされている行動力はすごいです.クロネコヤマトの組織力にも驚きました.そして案外面白かったのが「福島の特別な夏」,高校球児たちのルポが心に響きました.

  • ほぼ日が3.11の時にしてたこと、その時にどんなことを考えどうしていたのかの内情とか。
    何が出来ることなのか、で、したこと。
    クロネコヤマトの話、復興支援の話。

    ネットの再録。
    読んだことがなかったので興味深かった。
    人の目に触れるようにするのってネットだけではやっぱり難しかったんだなと。
    今現在どうなってきたのか気になる。

  • ほぼ日刊イトイ新聞が、3.11の震災以後に考え、取材したコンテンツを改めて書籍化した一冊だ。
    クロネコヤマトといった大企業の取り組みから、地元の企業の復興へ向けた奮闘、福島の高校野球などさまざまな視点、立場から「できること」を追った一冊。
    知っている取り組みもあれば、こんなこともあったのか、という内容もあり、もっと早く手に取ればよかったと思った。
    インタビューの中で、糸井重里が「自己表現があるようなのは駄目」というようなことを繰り返し言っているのが印象的だった。あと、「5%は仕方ない」ということも。
    震災のことだけではなく、世の中のこと、世論というものについても改めて考えさせられる。

  • ヤマトの話は一読の価値あり。
    ヤマトがすごいとか言うこととは別に、自治体の体制などの問題点も見えてくる。
    福島の高校野球の話は...連載で読むにはいいのかも知れないけど、一気に読むのはちょっと辛い文章力でした。

  • 3.11の後そこで頑張っているひと、被災地のために頑張っているひとが書かれている。見えないと、気にし続けないと忘れやすいが、こんな風に頑張っているのだなあと思う。
    「できることをしよう」子供も小さいせいで自分の時間を作るのが難しく、お金も無い今何が出来るかな?

    いつか行って、役にたつことをし、被災地のものを買おうとも思う反面、土地ならあるのだし、別の場所に新たにたてたほうが、効率的、経済的だとも思う。

  • ほぼ日連載をまとめたものなので、webで読んでればいいかな。

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