学問

  • 1262人登録
  • 3.79評価
    • (143)
    • (199)
    • (158)
    • (38)
    • (7)
  • 239レビュー
著者 : 山田詠美
  • 新潮社 (2009年6月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103668138

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三浦 しをん
伊坂 幸太郎
三浦 しをん
吉田 修一
角田 光代
伊坂 幸太郎
森見 登美彦
川上 弘美
よしもと ばなな
川上 未映子
東野 圭吾
角田 光代
有川 浩
村上 春樹
村上 春樹
有川 浩
伊坂 幸太郎
山田 詠美
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印

学問の感想・レビュー・書評

  • 片田舎の幼馴染4人の、小学校から高校までの青春群像劇。

    良かったです、とても。
    何十年ぶりかの山田詠美作品でしたが、とっても新鮮でした。

    彼らの成長途中に織り込まれたそれぞれの死亡記事。
    たった十数行のその記事で、彼らのその後が手に取るように分かるという、巧みさ。
    最後は、鳥肌ものでした。

    性的な描写がとてもきれいで、嫌味がない。
    性に目覚める彼らの姿も、それぞれの年代ならではで、ちょっとこそばゆく、微笑ましい。

    ずっと以前の黒人との恋愛のストーリーとは全然違う、でも、著者らしいお話。
    テンちゃんの魅力が特出していた感じです。

  • 久しぶりのポンちゃん!
    『無銭優雅』はタイトルがよすぎて中身が期待はずれだったので(悪くはなかったけど。。)、あまり期待せずに読みました。

    フトミ、てんちゃん、チーホ、無量。
    4人の男女が小学生から高校になるくらいまでを描いた思春期小説。
    『蝶々の纏足』『風葬の教室』『放課後の音符』『ぼくは勉強ができない』などが好きな人なら、好きだと思います。
    田舎の転校生設定なので、くらもちふさこの『天然コケッコー』っぽいハツラツとした感じもあったり。(あそこまで田舎じゃないけど。)

    とにかくポンちゃんの十八番。面白かった!!
    まず、章が変わるところで4人の死亡記事が冒頭に来る構成なんだけど、これが興味をめちゃくちゃ刺激する。そして、最後の章の死亡記事で、最初につながる。

    食欲、睡眠欲、性欲と人間三大欲求の愛弟子たちが愛らしい☆☆

    てんちゃんとフトミがくっついてほしかったから
    (こう思っちゃう所が漫画脳で子どもっぽいですが、やっぱり、ね。)
    少し寂しかったけど、これが現実かなぁ…なんて思いました。
    自分のこととか思い出して、胸がちくちく傷みました。

    ーーー
    アマゾンでは「前と同じ」っていうレビューもあったけど、
    それってダメなことかなぁ?
    いちいちどっかに行って小説書くために世界を広げなくても、この世界を突き詰めるのもいいじゃん。
    私は過去の作品は滅多に読み直さないし、詳細は忘れてしまうから、「キターーー」って感じでした。
    しかも、ポンちゃんもお年だからか、自伝的小説の要素が濃くなったのかなぁって思いました。

    比べるのはよくないけど、続けて読んだ桜庭一樹の『私の男』と比べると、小説としての完成度が雲泥の差だな。

  • やらないほうがよほどエロい。

  • 150910 性の目覚めがテーマ。性教育って親も学校もこんなふうに生々しく教えてはくれない。子どもの時は触れちゃいけない事なのかな?ってそういう話題を避けてたなあ。最後まで読んでみて、単にエロティックなだけでなく一種の純真さを覚えた。
    テンちゃんの息子と仁美の関係(とそこに至るまでの過程)が気になるところ。

  • 生と性に真剣に向き合う子供たちと、端的な死亡記事。そこに至るまでのことを想像すると尽きない。タイトル通りの中身だと思う。

  • 読書をしていると、たまにどうしようもなくその時の自分が求めていたかのような本に出会う時がある。
    「学問」は久しぶりに私にそんな感覚を味合わせてくれた。
    自分でもわからないくらい、ずっとドキドキして読んでいた。
    読み終わってからも続く気持ちの高ぶりが心地よくて幸せ。

  • あの行動はこの感情から来てたのね。
    自身の過去の失態を整理せずにはいられません。

  • 学問。
    最後まで読んで確かに学問だ。と思いました。
    心太の奥さんと子供がどう仁美と関わって行ったのか、なぜ仁美は結婚しなかったのか、気になる。。

  • 山田詠美さんの 世界って 好きなんだよね~

    結構 包み隠さず 女性の心理を巧みに

    書いてあるから 結構 どきっってしちゃうんだよね


    学問・・・すごい・・そして 究極に切ない

    話の はじまりに その人の亡くなった記事を読んでから

    物語が進むの・・・


    最初・・・記事に出てくるなくなった人のことなんて知らないから

    そのまま ただ流して読むんだけど 誰だろうとか思いながら・・

    だんだん・・あ・・この人 なるほどね・・・って


    話と 記事が リンクするんだよね・・・


    主人公の女の子が 転勤で 引っ越した土地での

    友人たちとの話なんだけど

    なんていうか・・・だんだん 性のめざめっていうか

    ふつうは こういうのって 男の子のことが書かれた本がおおいけど

    女の子もことが中心に 書いてあるんだよね・・・

    主人公の女の子の 心の動きとか 行動とか・・いろんなことも


    すごく わかるな~って思って すごく面白かったよ

    映画のブラックスワン でも 結構賛否両論あったけど・・

    女の子は そういうのは 話をしないからね・・


    子供から 大人へ なっていく さまとか

    貧富の差とか ・・・・亡くなった記事の職業とかみるとね・・


    ああ・・学問・・・なるほどねって思う

    どんな状況でも学問って可能なんだなって・・希望も素敵だと思った

    読み進めるうちに

    だんだん切なくなっていくんだけど・・・

    最後は ものすごく ああ・・そういうことだったんだ~

    え~ って思っちゃうよ・・

    図書館で 半泣き・・うわ~まじで・・せつない

  • 山田詠美の長編小説。彼女の小説には、“僕は勉強ができない”に代表されるように思春期特有のみずみずしい感受性を持つ人物が登場することが多く、遠い日の感情が呼び起こされます。

    主人公の仁美 (愛称フトミ) は、7歳のときに転校してきた土地で一生のかけがえのない友達に出会いました。このひとに付いていくと決めたテンちゃんこと心太、そしてチーホこと千穂、ムリョこと無量の仲良し4人組。
    子供時代は、世界感が狭いために友達関係は重要な心の位置を占めます。ちょっとのことでけんかしたり仲直りしたり・・・異性に対しては好きな子にいじわるしたりと思わぬ行動に出たりするのです。
    そんな思春期の入口の微妙な心の動きを織り交ぜながら、彼女の中の“得体のしれないもの”を軸に彼らの成長の過程を追っていきます。

    男の子と女の子が何で別になって保健の先生から話を聞くのだろうか・・・
    あの頃、そう思ったひとは少なくない筈。性別は生まれたときからあるのにその仕組みに気づく年頃はとにかくうしろめたさがつきもの。こっそりその方面の知識を仕入れるために、婦人雑誌の袋とじの部分を盗み読みしたりしたのが懐かしく思い出されたりします。

    頭で理解する知識と大人への準備を始めているからだとのアンバランス。秘密の儀式と性体験との違いを知ることになったり・・性の不思議さや悩みは彼女らも共通であるし真剣です。ひとつひとつの体験がみんな宝物になります。
    大人に近づき“学ぶこと”をひと通り終え、あの頃の輝きを失っても、ひとはひとりでいつかは死んでゆく存在であるが故、人生の入り口で学んだことの意義は大きいのです。

  • 読み終わってすぐに、はっと気づき、冒頭を読んだ。
    そのときの切なさには溜息が出た。
    一人一人のかけがえの無い人生が、たった800字足らずで幕を閉じてしまう人生の儚さ。すごく楽しめた。

  • 詠美さんの文章はとてもすてき。抱えているバックグラウンドは暗いのだけれど、「ひりつく痛み」としては描かないところが詠美さんなんだな。首飾りをくれない男の子かぁ。なんか私のイメージでは心太は諸星あたるになっているw。

  • はぁあ・・・。

    うますぎてやばいでしょ、これは。
    山田詠美さん ちっと舌打ちしたくなるような うまさやん。

    世の中ってさ
    仁美と心太がたとえセックスしてもさ・・
    シンデレラとか白雪姫みたいに
    ”しあわせにくらしましたとさ、おしまい。” なんて
    絶対にいかないんだよね。

    一緒に住めば、結婚すれば どんなにすきでも他人だし
    いらいらすることもあるし、ぶつかる。
    それは しあわせの定義の問題もあるとは思うんだけど
    「 単純にラブラブでサイコーに幸せ!!! 」 とはいかない。
    んー いぶし銀な幸せっていうか淡々とした生活の水に洗いに
    洗われてこそ光る奥深さからくるものっていうか。
    ま、もちろん何をもって幸せと考えるかは人それぞれなんだけどもさ。


    でも 人を初めて好きになるころって、笑って泣いて 忙しいよね。
    本人はとんでもない、それどころじゃないんだけど。
    しかも 段階があるね。処女かどうか、セックスから得られるものがあるか、セックスを通しての関係性とか・・・

    で、セックスは確かにしたほうがいいけど
    真剣にその人としたいとおもっている、その直前が一番
    快楽値高いと思う! 
    セックスはある意味ピークだし、 その上をめざすとなると
    単純に気持ちいいだけでは深いものにはなりたちづらくて
    難しいというか・・・ 。

    そういう意味で この『学問』いいと思う!!!(ちから入ってます

    心太と仁美は結局セックスするところはまでは描かれずに終わる。
    だから読み手は もんもんと妄想の世界へ旅立ちつつ・・・
    その後を考える。
    しかも心太は仁美とは結婚してない。
    また、随所に描かれる 千穂や無量などの人生の終わり方が、
    死に対しての気配を文章にちりばめさせることで
    さらにこの ”今”という二度と戻ることのできない
    きらめきをしめしてくれている。

    あーでもほんとに感想に書くと無味乾燥っていうか
    いかにつまんなく聞こえることか。

    ・・・と自分への冷静なつっこみができたところで
    ここまで読んでくださってアリガトウ。

    読了後、こんだけとにかく 感想を書かぜるをえない
    作品を作り上げてくれた 山田詠美さんに感謝をささげつつ・・・。

    おわりにしよ。

  • 山田詠美って・・・・。エロなイメージしかないのであえて読んだことなかった。今回友人に借りることがなければ、一生おつき合いのない作家さんだったでしょうね。

    「学問」は7歳の女の子仁美が静岡の美流間という田舎に引越し、そこで出会った心太、千穂、無量。仲良しグループと共に友情と恋愛と性を学びながら成長する青春小説。濃厚なエロではないので読みやすかった。

    大好き、でも恋人にはなれない。セックスはできない。でも一緒にいたい。
    お互いに恋人がいても、会えばじゃれあい、気が向けばキスもする。
    そんな幼友達がいれば、人生もきらきら輝くよね。
    ましてや舞台は海の近くの美しい田舎。裏山には4人だけの秘密基地。
    年代が私の幼少期と重なるだけに、うーんノスタルジーやなぁ。

  • 「私ねえ、欲望に忠実なの。愛弟子と言ってもいいね」なんて、本当に性に対して素直な作品。人が性を知っていく過程。自分が初めてセックスの存在を知ったのはいつだったか、もうはっきりとは覚えていない。どのように学んできて、この本を読むに至ったのか、1人で感慨深い気持ちになったりして。心太と仁美の関係を恋愛漫画的な展開になるように見せかけておいて、そうさせないのも、さすが。一筋縄でいかない。あと、合間に挟まれる、彼女たちの訃報。最初は蛇足だと思ってたけれど、読んでいくうちになんて濃い厚みになっているんだと感嘆した。彼らの高校生以降の人生が垣間見えて、涙が出そうになった。

  • 私の知ってる世界なんてちっぽけだと思った。
    何にも知らない。
    分かったようで、何にも分かってない。

  • 山田詠美さんの紡ぎだす文章には棘があるけど必ずそこには愛がある。睡眠、食、そして性。三大欲求!

  • 子どもの頃の思いや、思春期の気持ちをどうしてこの作者はこんなにも細かく書けるのだろう。人を好きになる切なさ、憧れの気持ちを思い出し、ただその時に一生懸命だった昔を思いだした。

  • エイミーさんの一昔前&地方の青春小説。
    この方の独特の言葉、「学問」「勉強」とか、散りばめられていて、エイミーワールドを感じる。「無名蓋棺録」が印象的。

  • ものすごく丁寧に性の目覚めを描いている。欲望に忠実であろうとする高校生達のラストに爽やかささえ感じる。そんな登場人物達が遠州弁で生き生きと描かれていて忘れられない一冊。

  • んー、違う。
    私違っちゃったのか?
    昔の、山田詠美が好き。

  • 東京から静岡県見流間市に引っ越してきた仁美。
    そこで不思議な求心力を持つ心太ことテンちゃんに出会い、成長していくまで。

    各章の初めにそれぞれの登場人物がどんな人生を歩み、どんな死に方をしたのか、新聞の記事として描かれています。

    お菓子の袋がないと生きていけない健啖家で病院の息子の無量。
    眠り病を患い、どこでも寝てしまうものの、おしゃまな性格の千穂。

    基本的に高校卒業までこの4人で行動し、成長していくのだけれど、どうして山田さんはこの本のタイトルを「学問」としたのだろう。

    小さな頃に出会った性の目覚めと、それをきちんとどういうものか理解するまでの経過をたどっているので「学問」なのだろうか。

    あと、章の最後は必ず「テンちゃんなんか、死んじゃえ
    」で終わるんですが、お利口さんの感想を書かせてもらうと、ちょっとけしからんなぁと。

    仁美とテンちゃんは結局結ばれず、最後まで親友関係で終わるけれど、確かに「男女の親友関係」ってちょっとだけ憧れるかもしれない。

    ちょっとだけね。

  • Amy師匠にしては珍しく書き下ろしではありません
    でしたが、その分緊張感があったかな?

    とはいえ最初はなんだかもたついていて挫折しかか
    り...。少し時間を置いて再開したら止まらない
    止まらない(笑)。これだから師匠の本はすごいよ。

    相変わらず、帯とかあらすじが本質を言い得ていな
    いのが歯がゆい。
    「一歩一歩、大人の世界に近づいていく彼らの毎日を
    彩る、生と性の輝き」
    「4人が過ごしたかけがえのない時間を、この上なく
    官能的な言葉で紡ぎ出す」
    いや、なんかそうじゃないんだよ。そんな陳腐な言葉
    では表せないのだよ。
    あるいはこういう表現から想像する凡庸な小説とは
    全く違うのだよ。

    少し露悪気味に読者を振り回しつつ、どこかに嫌味な
    スパイスがかかったまま進みつつ、離れられなくなっ
    ていく物語世界。

    仁美なんかもう、イラっとするくらい小難しい小娘
    だし、心太も偉そうなこと言ってるけど大した冒険
    するわけでなし。

    Amy師匠の以前の作品と比較すれば、箱庭のような
    小さな世界でちまちまと完結していて、姐さん、
    あのブロンクスでの煌く世界は何処?もっとうちら
    フリークスをぼうっとさせてよ!と言いたくなるの
    ですが。

    最後はやっぱり、やられたぜ、師匠。
    息つぎできないほどの一気呵成な文章と、謎解きの
    ように最初の部分と繋がる構成、そこにくっきり浮か
    び上がる、Amyからのメッセージ。

    格言でも人生訓でもない、彼女が自分で感じて掴み
    取った真理みたいなものが、心に直に届く。
    この瞬間が大好きで、わたしはずっとこのひとの小説
    を読み続けているのだと再確認しました。

    カツマーでもカヤマーでもない、自己啓発本だの
    「なぜ○○ないのか」本では絶対知り得ない、
    一見何の役にも立たないようなそのメッセージが
    心の中にしっかり種を蒔いていて、わたし自身の経験
    と結び付いて初めて意味を持つ。
    「それを知っている」ということが、根拠のない
    自信を生む。寄る辺となる。

    これこそが、どんなにデジタルな世界になっても
    「物語」が人間に必要とされる理由だと思えるん
    だけどな。

    とりあえず、師匠、ありがとう!と言おう!
    また私の血と肉に溶けていきましたよ。

  • 何度目かの詠美ブーム再来のきっかけ。ここ数年で読んだ本の中で最もよかったし、詠美の著書の中でも随一。言葉。ありふれた単語が、組み合わせにより珠玉のことばに変わる。素晴らしい文章力。
    そして…切なく可愛らしい情景。

全239件中 1 - 25件を表示

学問を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

学問の作品紹介

東京から引っ越してきた仁美、リーダー格で人気者の心太、食いしん坊な無量、眠るのが生き甲斐の千穂。4人は、友情とも恋愛ともつかない、特別な絆で結ばれていた。一歩一歩、大人の世界に近づいていく彼らの毎日を彩る、生と性の輝き。そしてやがて訪れる、それぞれの人生の終り。高度成長期の海辺の街を舞台に、4人が過ごしたかけがえのない時間を、この上なく官能的な言葉で紡ぎ出す、渾身の傑作長篇。

ツイートする