幸福な朝食

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103710011

感想・レビュー・書評

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  • 乃南さんのデビュー作。ものすごい寂寥感を感じる作品。女優を夢見ていた少女は、人形劇の人形使いになっていた。思い通りにいかない日常、自分とよく似た女優、成功者の影で作られていく偽物の自分。どんどん壊れていく心の中に狂気が見えてくる。怖くてとても切なく悲しい物語。

  • 第1回日本推理サスペンス大賞優秀作品。

    女優を夢見て上京した沼田志穂子だったが、志穂子と瓜二つの顔をした女優・柳沢マリ子の存在のせいで、芸能界で芽が出ず、人形使いという陰の存在で時を過ごしていた。

    常に虚栄心と家族愛に飢えた志穂子は、周囲の男女を巻き込んで、次第に崩壊と新たな世界へとのめり込んでいく。


    ねっとりとした心理サスペンス。

    乃南さんの若かりし頃の作品で、読みやすさは今ほどではないが、女性を描くことはピカイチ。

  • 2016_12_07-0123

  • 女って怖い。嫉妬心、他人との無駄な比較にエネルギーを浪費している。美人に産まれると自分が常に中心にいないと気が済まないのだろうか。日陰では生きていけないのだろうか。主人公は本当に自分にとっての幸せとは何なのか、という大切なことを見失ってしまった。

  • 好きではないっす。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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