銀のみち一条 下巻

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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103737124

感想・レビュー・書評

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  • 雷太、芳野、咲耶子、志真たちのあまりにも起伏に富んだ人生の迫力に惹き込まれました。雷太の逞しさと怪我、心優しい志真、芳野の雷太への熱い思いと、一方での心配り、など感動的です。そして後半は一気に咲耶子が主人公になったような迫力になりました。最後のどんでん返しで田山花袋の「蒲団」を思わせるところは驚きでしたが、それまでの記述からすると、リアリティがあります。やはり咲耶子は著者にとっては思い入れのあるキャラクターなのですね。途中の悲惨さは最後の咲耶子の明るい再出発で救われたように思うものの、結論を急ぎすぎているようにも思います。再登場する江藤、北村はやはり悲しい描かれ方です。

著者プロフィール

◎玉岡 かおる(たまおか・かおる)作家、大阪芸術大学教授。兵庫県三木市生まれ、神戸女学院大学卒業。15万部のベストセラーとなった『夢食い魚のブルー・グッドバイ』(新潮社)で‘89年、文壇デビュー。著書には『銀のみち一条』、『負けんとき ヴォーリズ満喜子の種蒔く日々』(以上新潮社)、『虹うどうべし 別所一族ご無念御留』(幻冬舎)などの歴史大河小説をはじめ、現代小説、紀行など。舞台化、ドラマ化された『お家さん』(新潮社)で第25回織田作之助賞受賞。『姫君の賦 千姫流流』(PHP研究所)は、2021年、兵庫県姫路市文化コンベンションセンター記念オペラ「千姫」として上演。2022年5月『帆神』で新田次郎文学賞受賞。

「2022年 『春いちばん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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