魔術はささやく

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著者 : 宮部みゆき
  • 新潮社 (1989年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103750017

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魔術はささやくの感想・レビュー・書評

  • 学生時代に読んだ時と今とでは、微妙に読後感に差異がありました。
    それは単純に2つのこと。
    「催眠術というトリック」と、「守の最後の行動」について。

    事故に見せかけた若い女性の連続殺人事件。
    魔術のなしえる業であるかのようなそのトリックは、
    実は”催眠術”によるものだったのですが。
    今読むと、確かに無理があるように感じてしまうのは、
    ミステリー小説をいくつも読んできた経験値からくる、
    良い意味でも悪い意味でも先入観のような、
    意識によるところなのかもしれません。
    (催眠術殺人を、別に否定しているわけではないので。)

    そして最後の守の行動。吉武をどうするのか―裁くのか―、
    彼の判断に見せる正義感は、
    宮部作品の、ある意味清々しい魅力の一つだと思います。

    それにしても、20年以上も昔の作品とは思えない、
    今読んでも十分に面白いということは…
    恐るべし宮部みゆき!

    アールデコマスクの表紙のハードカバー、かなり日焼けしてます(笑)

  • 相変わらずトリック自体はううん…? と首をひねるのだが、面白かった。

    主人公と件の老人にはまごうことなき共通点があり、手段は違えど他者の内側に踏み入るスキルを持っていて、尚且つ正義の側に立っている。
    そして狂っていると老人を罵倒しその手口に恐怖を覚え家族を気遣う彼こそが、同じように悪をなしたクラスメイトの内側に踏み入り恫喝している。
    老人はそのまま行き着いた彼であり、二度目の機会に踏み留まるまでの彼の行程を描いた成長の物語だった。

  • 呪い?かと思って手にとりました。

    話がどんどん思いがけない方向へ進んでいって面白く読めました。
    宮部さんってすごい人ですね。
    どの作品も人物描写が私の感情移入を誘います。

    まだまだ読んでいない作品も沢山あるのでもっと読みたいなぁって思うのですが読書シーズンってのが私にはありまして。
    そのシーズンが来ると明けても暮れても読書三昧なのですがシーズンオフには活字から遠のいています。

    読んでも集中できないと全然面白くないので。
    二つの事を同時にできないタイプなので上の空がいやなのです。
    話が頭に入ってこない。本を読む意味がないですよね・・・。

    読書シーズン到来!!!が 早くこないかしら。

  • 欠損家族や若い女性の犠牲、加害者と被害者の家族の苦悩、不幸な身上にありながら殊勝にも犯人に立ち向かう少年など、『宮部みゆき』らしい作品であり、この頃からすでに作風が定まっていたのだなと思わされた。
    吉武の心理、人が罪を犯すその弱さは上手く表現されているし、主人公の少年の心の葛藤なども丁寧な描写で、展開の自然な流れとともにすんなりと心に入ってくる。

    立て続けに起こる若い女性の謎の事故死、少年の叔父大造が加害者になって引き起こされる浅野家の苦悶、少年の不幸な過去と現実に生きる健気さや、犯人の接触を受けて行動に至る少年の勇敢さが、少年の成長という形で表現されている。
    死亡した女性たちを繋ぐ接点である恋人商法、その実態を暴露した『情報チャンネル』の記事を書いた橋本信彦との接触で、物語は急展開し、謎が明らかとなっていく。
    催眠術を使い女性たちを死へと追いやっていた原沢老人、少年の父親と思いきや交通事故でその父親を殺してしまった加害者であった吉武、確信犯と過失犯、その心理に違いはあれど、ともに不幸な人間の悲哀や弱さが引き起こした悲劇であった。

    催眠術やサブリミナル効果については、かなり誇大な力として物語を劇的にしているけど、それらが持つ影響力や効果は現実的なものとして説得力をもたせるのが難しいと思う。

  • 【魔術はささやく】 宮部みゆきさん

    日下守の父は牧川市役所で働く公務員だった。
    守の父は突然失踪し、その後で五千万円の公金横領が発見された。
    そして、失踪の陰には女がいた。

    母はそんな父が自分たちの元へ帰ってくる日をいつまでも待ち続け、
    ある日突然に脳血栓であっけなくこの世を去った。
    残された守は母の姉・浅野より子の元へと引き取られた。

    より子の夫・大造は個人タクシーの運転手だった。

    深夜、警察からより子の元へ電話がかかってきた。
    大造は人身事故を起こし、相手の女性を死なせてしまった。

    大造は突然被害者が車の前に飛び出してきたと主張しているが、
    深夜で目撃者もいない。条件は大造に不利なコトばかりだった。

    大造の家族は彼の言葉を信じている。しかし世間は冷たい。
    いたずら電話もかかってくる。

    そんないたずら電話の中に、彼女を殺してくれてありがとう、
    彼女は報いを受けて当然だ、ちょっと調べれば殺されても仕方
    ないというコトがわかるだろうに・・という不穏当な電話も
    あった。

    守はこの電話を聞き逃すことが出来ず被害者である菅野洋子の
    家を調べた。

    父の公金横領が発覚して依頼、友だちも出来ず孤独だった守に
    1人の老人の友だちが出来た。その老人は鍵職人で守に様々な
    鍵の構造や開け方などを教えた。孤独だったは守その老人の技術
    に夢中になり、彼の技を吸収していった。

    その技術を生かし、守は洋子の部屋へ忍び込んだのだ。
    そして、留守電の中に不審な電話の人物と同じ声の人物の
    伝言が残されていた。

    守は伝言の情報を元に調べを進め、彼女がしていた秘密の
    アルバイトを探り当てる。

    そして、同じアルバイトをしていた4人の女性の内、3人までが
    死ぬべき理由の見当たらない謎の自殺を遂げているコトがわかった。



    安易に、大した罪の意識もなく純情な人を騙す女たち。
    たとえ犯行が露見しなくても、死ぬまで心に後悔のクサビが
    打ち込まれる人は、まだマシな方だと思います。

    この本も面白かったですが、あとがきにある日本推理サスペンス大賞
    の選考委員の評も面白かった。
    評議委員の評価基準や評価判断が書かれていて、
    この本の秀でている点、至らない点などが書かれてました。

     

  • 第2回日本推理サスペンス大賞。このミス「BEST 1991国内編09位」。キーワードは、日下守、三人の女性の死、サブリミナル。トリックも好きでした☆

  • 再読了。多分初めに読んだのは中学。
    発行年数が89年なせいかちょこちょこ言葉がわからない。というかやっぱ少し古いなあと読みながら思わざるを得ない。


    まあそう簡単にいくかねとは思うけど、お話だし。宮部さんの好きな特殊能力系ですかね。SFはしてませんが。

    解決解説部分が少し長いかなあ。
    これは前読んだ時にも思ったかも。タイトル通りだと。

  • 初めての宮部みゆき。これからどんどん読んでいこうと思います。

  • イメージ参照(http://kentuku902.seesaa.net/article/387154824.html)
    日本推理サスペンス大賞(1989/2回)

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