ウェルカム・ホーム!

著者 : 鷺沢萠

• 新潮社 (2004年3月17日発売)

感想・レビュー・書評

[みるくらってさんの感想 · 2011年6月12日]

父子家庭に居候している毅は、子供のランドセルから作文を見つける。書いてあったのは「お父さんがふたりいる」。恋人がいる毅は、この書き方だとホモに間違えられるだろうと心配するが…。
お父さんとお父さん。お母さんでないところに子供は戸惑いを感じているのでしょうか。案外、子供が一番冷静だったりするものです。
２編集録されていますが、読んだ後とても温かい気分になることができました。

[帽子屋さんの感想 · 2011年3月5日]

くせのない文体で読みやすかった。だけどこれといって印象に残るものはなかった。後のほうの話はいまどきの女の子が読んだら何て思うのか聞いてみたい。

[めるぴよさんの感想 · 2010年12月18日]

家族をテーマにした短編集。
こんな形の家族もあるのだな、といろいろ考えるお話。
どの家族もあたたかくて、読み終わるとほわっとします（´ω｀）

[ミムラさんの感想 · 2010年8月24日]

生みの親より育ての親というか、
血のつながりより深い関係もあるのだなぁ。
あたたかい気持ちになれる。

[まほさんの感想 · 2010年3月13日]

どちらも最終的にはほのぼのしてしまうお話。
2本立てなんだけど、どちらも「家族とは」「家庭とは」ということを投げかけています。
どちらも最後ににっこりして泣けるお話。

[likelifeさんの感想 · 2010年1月25日]

久し振りに読んでみましたらやっぱすきです。中編２本立てで１冊。どっちもすごくじんわりとイイです。なんつーか…いくつになったってどんなに自分を情けなく思ってたって嬉しい瞬間はあるしいくらだって幸せなものだしぜんぜん始められるし、つまりやっぱり自分を嫌いになんてなれないし過去の自分なんて愛しくてカワイイものなんだなあと。いやはや。

[めさんの感想 · 2009年11月6日]

「みっともないところをお見せして申し訳ないです！
　男のくせにすぐ泣きます、俺は！」

[メグさんの感想 · 2009年10月24日]

親友の父子家庭に居候しながら家事と子育てに奮闘する元シェフ渡辺毅と、
再婚にも失敗し前夫の連れ娘と引き離されたキャリアウーマン児島律子。
それぞれの「ウェルカム・ホーム」をさがすふたつの物語。

俗に言われる普通の家庭とは少し違うけれど
思いやりや、人の繋がりの中で作られる家族。
頑張ったり努力したことがむくわれるお話って
読んでいてこちらも満たされた気分になれる。
読後感も良かった。

[ASKAさんの感想 · 2009年10月4日]

いろんな形の家族ってあると思うけど、この本の二つはすごくやさしくて素敵です。タケパパ素敵。

[soohさんの感想 · 2009年8月21日]

以前、この作品の前身である演劇を観ているのですが、この本にはまた違った「味」があっていいですね。「血のつながり」が如何にくだらないか、本当の「家族」とは何かが分かります。うーん温かい。

著者プロフィール

鷺沢萠（1968.6.20-2004.4.11)
作家。上智大学外国語学部ロシア語科中退。1987年、「川べりの道」で文學界新人賞を当時最年少で受賞。92年「駆ける少年」で泉鏡花賞を受賞。他の著書に『少年たちの終わらない夜』『葉桜の日』『大統領のクリスマス・ツリー』『君はこの国を好きか』『過ぐる川、烟る橋』『さいはての二人』『ウェルカム・ホーム！』など。

「2018年 『帰れぬ人びと』 で使われていた紹介文から引用しています。」