黄金を抱いて翔べ

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 303
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103784012

感想・レビュー・書評

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  • 「なんで一緒にいたかって?ホモだったんです、っていうのにびっくりした!」と友達に聞いて気になって読んだ。南や北、公安という言葉が登場し、これが社会派か、と高村薫を初めて読み驚かされた。また高村の初期作品には同性愛描写が含まれているらしく、唐突に当然のように描かれる同性愛にも驚かされた。しかし、キリスト教や神父、教会なども物語のキーになっているため、暗示的な描写のようだ。サスペンスやトリックの描写よりも、心情描写が秀逸。男同士の心の動きが丁寧に描かれていた。そのため、終盤の強盗実行は少しあっけなかったかもしれない。スピード感はあったが。最期の台詞をよく覚えている。『モモさん、あんたとは神の国の話がしたい―――』心情描写に★★★

  • 2022/06/08

  • 北川をずっと青木崇高で脳内再生しながら読んでいたけど、映画だとサク役だったのかー。
    当時だとまだ若いもんね。
    もしまた映像化されることがあれば是非キャスティングしていただきたい。

    高村(変換出ない)作品は、単行本と文庫版で全然違うと聞くので、そちらにもチャレンジしよう。

  • 意外にサイドストーリーが絡み合っていて、ちょっと中だるみしたが、最後はスッキリ

  • スピード感が凄い。裏社会の絡む話(?)を現実味をもって描写できる書き込みの密度は才能だと思いました。
    固めの読みにくい文章を、先を楽しみにどんどん読み進めさせられるのって凄い。
    それはそうと全く唐突にゲイの方々の絡みがストーリーにいくつも出てきたりして、これは作者の趣味なんですか? ちょっとそこだけ引っかかって古本屋に売りました。でもストーリー楽しかったし、終わりの一行の文だけでいい本だったな、と思えました。
    この老成した文章がこの作者のデビュー作らしいです。独特でした

  • 高村作品にやっとデビューできました。

    犯罪者の視点。言って見れば人の関係性と気持の移ろいと出来事が描かれている訳です。これまで犯罪を暴くあるいは防ぐ作品しか知らなかったので、そういう意味での日常を感じる新鮮さもあり。淡々としながらも激しい感情、否、暴力があったりと、ちょっと不思議です。

  • 若干読みにくかったのは紙の劣化のせいかなー知ってる地名がいっぱいでたこと、心情の表現の言葉選び、微細な動きの言葉選びが印象的だった。

  • 映画を観て原作を読みたくなった。この独特の世界観は好き嫌い分かれそう。なんだか読んでて心臓をグリグリされるような痛みを伴う作品でした。私は嫌いじゃない。

  • イメージ参照(http://kentuku902.seesaa.net/article/387159312.html)
    日本推理サスペンス大賞(1990/3回)

  • 昔、人に薦められた本。今になって読んでみた。高村薫は、読んだことがなかった。


    大阪にある銀行地下に眠る黄金を四人の男たちが強奪する話。なんというか、強奪するまでの前段階が長い。仲間のモモが、殺しの現場を見られたこと、仲間のジイちゃんの正体、幸田が過去に関わった裏組織の話、北川の弟の春樹のこと。この人たち、いつ強奪するんだろうと思いつつ読んでると、最後に流しのように強奪。あっさりしすぎ!


    面白くなかったわけではないが、なんとなく腑に落ちないかんじがしたので、星3つ。


    2013.9.28 読了

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著者プロフィール

●高村薫……1953年、大阪に生まれ。国際基督教大学を卒業。商社勤務をへて、1990年『黄金を抱いて翔べ』で第3回日本推理サスペンス大賞を受賞。93年『リヴィエラを撃て』(新潮文庫)で日本推理作家協会賞、『マークスの山』(講談社文庫)で直木賞を受賞。著書に『レディ・ジョーカー』『神の火』『照柿』(以上、新潮文庫)などがある。

「2014年 『日本人の度量 3・11で「生まれ直す」ための覚悟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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