がらくた

著者 :
  • 新潮社
3.23
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本棚登録 : 1276
感想 : 213
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103808077

感想・レビュー・書評

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  • 主要登場人物4人が各々語る4部構成。第3部まではすごくよかった。登場人物が魅力的で、でも少し現実離れした生き方をしてい、る。でも、実際居るかもな、こういう人、こういう出来事、こういう生き方、とだんだん引き込まれる。だけど最後、あれはないだろう。今まで築き上げられた全てが台無し。これって唯川恵の作品?って思った。だけど彼女だったらもっと最初からフィクション色が強くて、あんな終わり方をしても、フィクションだよな~で済ませられるかもしれない。しかし、これは江國香織なのだからどうにも納得できない気分にさせられる。

  • 面白くて一気に読破した。
    奇妙な関係だなと思いながらも、なんだかそれが普通のようにサラサラと書かれていて、そういうところがさすが江國さんだなと思った。
    最後は、「アレ?結局ただのエロオヤジなだけじゃん?」って思ってしまったので、-★1。

  • …なんと言って感想を述べたらいいのかわからない…けど。
    ミミちゃんは最後、そうであって欲しくなかったな。作者の意図はわからないけど。

    冒頭のバカンスの場面は凄く好き。日本に場所を移してから(読んでて)困惑してきた。

  • 主婦になって、世界が狭くなったなぁと思っていたときに、この作品に出会いました。
    私は柊子さんのような妻にはなれないけれど、旅先で柊子さんが旦那さんに電話をかけたくなる気持ちは分かるような気がします。

  • ああ、久しぶりに、こんなに本をよみました!

    江國さんの本に出てくる人たちは、みんな、いい塩梅につめたくて、自分というものを持っているから、とてもすてき。

    好きなのは、ミミと、柊子さん。でも、がちりとした、生命の塊のようなその夫も好きだし、ちゃきちゃきとして聡明な、そのお母さんのことも、好き。亘くんは、まだ、あまりよく分かりません。

  • 主人公の二人の女性のどちらにも共感するとか自分を重ね合わせることはなかったし、何かこう感動して涙が止まらないとかそういうのもなく。でもこの独特の雰囲気のある世界が好きです。

    この作家のもっと昔の本を、すごく泣きながら読んだのは10年近く前。今でも同じ本を読んだら同じように感じるのかな?

    この本は、学生時代に読んだアニー・エルノーの小説を思い出させました。

  • こういう夫婦のあり方というか愛情のしめしかたもあるのかもしれないが、わたしには無理だ。

    それから柊子の母桐子さんと高校生のミミのゆるがない自己のあり方はいいなぁ・・と思っていたのに、最後にミミがそれが当然であるかのように柊子の夫、原さんとセックスしてしまったのは解せない。残念。

    理解不能。しかし、それこそまんまと著者の思惑にはまってしまたのかもしれないなぁ。消化不良みたいなもやもや感はその証拠?

    これだけはたしかだ。
    おもちゃも宝石も愛情も、取り扱い次第でがらくただ。

  • ひさしぶりに手にとった、江國作品。
    ぐっとこなかった。
    彼女の文章があんなに好きだった過去のわたしはいずこ。

    平静を装う必要もないのに
    ぜんぶを受け入れたみたいな顔して生きるのは
    自己満足のため?
    そういう自分に陶酔しちゃうタイプ、苦手。。
    とか思ってしまうあたしは、年寄りだろうか。
    もっと奔放なひとが好きです・・・

  • 愛するが故に求めすぎて、奪いすぎて、そのバランスがとれなくなること。
    淡々とした語り口と、語りの対象の激情が、ほどよいマッチ。

  • この物語で私が一番の常識人だと思っていた美海。
    でも初体験をもっと大事にして欲しかった気が…。
    これじゃあの夫婦や父親と同じじゃん…と思う。

    一つの物語も違う女性目線から書かれると
    またそれは不思議な物で
    最初のイメージと全く違ったりする。

    江國さんらしい
    まったりとしたあり得ない夫婦の形の物語。
    (私からしたら)

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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