- Amazon.co.jp ・本 (726ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103970033
作品紹介・あらすじ
村は死の中に弧絶している-忍び寄る死者の群。息を潜め、闇を窺う村人たち。恐怖と疑心が頂点に達した時、血と炎に染められた凄惨な夜の幕が開く。
感想・レビュー・書評
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(2023/07/09 12h)
SNS の炎上にも似たパニックだと思う。
私自身、いつか大川になりかねないという不安を抱えている。親と子、中と外。 -
長い…なんでこんなに長くなるかな?登場人物をこんなに多くしておいて、あっさり殺すだけで、描写がない。
腹立たしいのは、死生観や哲学的なり、ストーリーに厚みをつけてくれる部分を主軸に持ってこようとして、ただの中二病をこじらせたような文章になっていることだ。これで、1300ページあまり読まされるのには辟易だ。無駄が多すぎる。 -
評価が高いので期待して読んだのですが、私には響きませんでした。
ボリュームがある割には人物の描写が薄くて感情移入できない。
登場人物が多すぎて誰が誰だかよっぽど注意深く読まないと覚えていられず面倒臭い(汗)。
敏夫には、最初の時点で事件を表沙汰にしないように図ったり、妻がやられた時の心情がほぼ描かれないなど、すっきりしない。
皆さん仰る通り、下巻の方が面白かったけれど、上巻の停滞した話に比べれば、という程度でした。
正体不明の伝染病が、屍鬼のせいだった、というそもそも論に残念感を覚えるので、納得出来ない点が多いのかな。静信に至っては、ひたすら腹の立つ男でした…。 -
小野不由美 屍鬼
読了したばっかり早く感想を書かなくては。
長かったぶんすごく凄かった。
前半はばったばったと人が亡くなっていくばかりで???これは純文学?ミステリー?ホラー?小説のジャンルもわからない。
何が書きたいのかも分からない。
どう締めるのか?
これは...ウルトラQでした。
ウルトラマンは出てこない。
人が頑張るしかないのです。
一行感想
「人が鬼を退治する話」でした。
小野不由美の1番に違いない。
この路線で今後邁進して欲しいです。
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やっと屍鬼についての話か…ここまで長かった…というのが下巻を読み始めた感想で、読み終わった感想は「夏野は!?」だった。
上巻の山火事は人為的に起こったことなんだろうと予想はついていたけど、じゃあ誰が?と予想を巡らせながら読んだ。
少年少女たちが手を取り合って敏夫と立ち向かう、というストーリーを想像していたらあっさり覆された。
なんで夏野と昭死んでしまうん…?
夏野が起き上がって人間側について最後は山に火を放って自分ごと消えるとか?なんて想像もしたけどついに最後まで夏野の名前は出てこなかった…
じゃあ沙子と最後まで一緒にいると決めた静信が火を放った?そして自分と沙子もろとも死ぬことにした?
そんなことがあるはずもなく…
不思議なことに読んでいくと静信がどんどん苦手になっていく…理想主義ってこんなにイライラするのか?と思うほど。
静信もその父親も周りの期待にうんざりしていたというのは理解した。その上での逃げ方がこれか、という何とも言えない失望感…それを期待と呼ぶんだろうな。
理想を語るわりに行動できない、手を汚したくない、そのくせ沙子はじめ屍鬼に同情して人間たちに敵意を持つようになる。
なんというか、秩序そのものに縛られてきたから秩序と対になる悪(敢えて悪と呼ぶ)のような存在に惹かれていたのでは?理想というより単純に悪になりたかったのではないか?
そんな奴が敏夫の実験を批判するのか…と後からますます嫌いになってしまった。下巻で一番苦手、もとい嫌いなのは静信だな…
大川のおっさん、わりと最初からヤバめの奴ではあったが味方につければある意味心強いと思う。
敷かれたルールを重視し過ぎて自分の中の正義を揺るがすことができず、ついには周りも見えなくなってしまうのは娘の復讐を目的とした清水のおっさんとは全然違うな。
光男や美和子がこいつらのせいで死んだのは可哀想だが、原因を作ったのは静信だしなぁ…
しかし沙子を追い詰めて喜びのあまり拷問に耽ってしまう傲慢さはやっぱり駄目だった。物語の常套というか、敵の首領を捕らえたらさっさと殺してしまえよと思うんだよな…
敏夫は千鶴に噛まれてたけど大丈夫なのか?最初から千鶴を騙すつもりで振る舞っていたんだろうけど、医者だから自分でどうにかできたのかな。
敏夫の策略がすごかったし、途中まで本当に孤独で村の連中にも辟易してたから最後の勢いはドキドキしながら読み進めた。
百聞は一見にしかずと言うように、頑なな思考で現実から目を逸らす人には直接見せないと駄目なんだな。
元子は元々やべー女だったけど最後までやべー女だった。こんなメンヘラ女が山に火をつけたのか…という失望感がなかったわけではない。
村がなくなった以上、みんな散り散りになってしまったし敏夫本人言っていたように屍鬼を狩り尽くすことはできても村は守れなかったので、もう静信を探すことはないだろうな。
沙子と静信が生き延びて都会の街に紛れるという描写がまさにホラーの最後のオチみたいで良かった…と思う反面、やっぱり自分は静信も沙子も好きになれなかったので、何逃げてんだよという気持ちもある。
ところで正雄はしっかり死んだと言うことでいいんだよね?多分そうなんだろう。
さあフジリュー版見るぞ〜!! -
非常に長かったが面白かった、最後は結局人間の勝ち。ただし主人公の片割れは屍鬼となり逃げおおせる。後半最後は逆に屍鬼が追い詰められていき多勢に無勢で一人ずつ狩られていったり、根本的に考え方はごく普通の人間と同じなので狩られることを猛烈に恐れたり、という事でストーリーとしては最後まで面白かったが上巻で震え上がった恐怖感が無くなってしまった(結末に持っていくため仕方ないことだが)。主人公の片割れが書いてる小説の話が随所に挟まれるのがちょっと後半くどくなってしまったのもあり、★1つ減らして4つにしたが非常に面白い小説だった。これだけ長いのに最後までだれずに読めたし、上巻めっちゃ怖かったし、小野不由美さん他も読んでみたくなりました。
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とにかく長い
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「村は死によって包囲されている」書き出しの1行が印象的。
群像劇として話が進む。あれだけの数のキャラクターに考え方や過去を与えて、それぞれの目を通して見た世界を正確に描写できる作者はすごいと思う。
怖さと切なさが織り交ぜられた傑作ホラー小説。 -
古本屋で見つけて購入。文庫本なら5冊だが、単行本なら2冊で済む。下巻はさらに厚い。
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2003/2/8やっと読み終える。下巻から急展開始めるが、少し長過ぎる。★3
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下巻は小野不由美さんのホラー節が全開。
かなり尾崎先生に感情移入しながら読んだ。
このボリュームだけど一晩で読み切った。
久しぶりに読み応えのある作品でした。
アニメは見ないかな…たぶん… -
終盤までずっと屍鬼のターンでもやり。
マンガちょろっと見たのは、最後の方だったんだなぁと。
中盤くらいからドンパチやって、家族同士で闘ったりとか、尾崎センセと静信が対峙したりとか、消えたお父さんは村のために力を尽くして屍鬼と闘うけど力及ばなかったりするのかと思ったのに、悉く期待を裏切られました。
怖くて悲しいお話と聞いていたのですが、想像より淡々とした印象でした。もっと悲しい方が好み。
それでも、この世界に没入できる感じはすごい好き。 -
読了日2015/12
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平成29年8月の特集「涼を感じる本」