- Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103971078
感想・レビュー・書評
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3人の女優などが登場して、戯曲バージョン。
同じシーンを3人の女優が繰り返し演じてみせて、実際は何が起こっていたのかを検証してゆく。
同じ場面ばかり、どう繋がるのかわからない場面を断片的に繰り返しセリフを変えて再現しているので、変化がなくて読んでいて退屈だった。
実験的な手法で、自分には合わなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
構造の妙はあるが、ミステリーとしてのストーリーは平凡。
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2007.04.14
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ぱらぱら見ると台本がちらほら目に入り、なんとなく読むまで時間がかかってしまったが私にはとんでも本だった。
『木漏れ日~』の後に読み出したので、同じような隠されている印象にまたかと思ったのだが、謎を追いかけていくという点で第三者である読者が置いていかれるのは同じでも、まったく別の要素で見せられた。
一人の男の死にまつわる謎を、台本、旅人、中庭とあらゆる視点から追いかけていく。何度も同じようなシーンが繰り返されるが、何所かしら違うことに気付く。また同じ話なのに出て来る女優3人が性格によって受ける印象が違うのも当然ではあるが魅力的だ。特にラスト、それぞれの女が選んだ作品がまさにらしさが出ていておもしろい。さらにそんななか、飽きさせない小話がまたなんとも珍妙でぐいぐい引き込まれる。
ミステリでよく真実を問われるが、この劇は観覧者の望み通りの真実を叶えられる。お望みの真実を語ると女優は云う。果たしてどれが現実なのか、はたして現実とはなんなのか。あやふやな虚構で踊らされているのが自分だけだったと気付いた時には、それこそ拍手を送りたくなった。
あまり評価が高くないため人を選ぶ実験的要素もあるかもしれないが、最後の一幕まで楽しませて戴いた。 -
2014年6月22日。
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複雑。
なかなか体力のいる読書でした。 -
複雑な読み応え。何がどうなって、今どこにいるのか分からなくなり、何度も読み直した。
私も途中まで場面が変わりすぎて読みにくかったが、ラストが近くなるにつれ一気に読めた。
現実と虚構。この舞台を実際に観たら本当におもしろそうだ。