神様が降りてくる

著者 :
  • 新潮社
3.51
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本棚登録 : 106
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103994039

作品紹介・あらすじ

これが運命だというのなら、神様に感謝すべきなのか。それとも――ハードボイルドの灯、ここに甦る! 収監された過去を持つ無頼派の作家、榊。「父から何か、頼み事をされませんでしたか」突然現れた美しい女性は、二十年前に刑務所で知り合った米兵、フィルの娘だった。裏切りと噓。殺人の理由。禁じられた愛――この秘密を、暴くべきではなかったのか? 男の美学が物語のうねりをまとって、目の前に押し寄せる! 圧倒的大河ロマン!

感想・レビュー・書評

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  • 自分の思っていたハードボイルドとは違う感じですね。
    沖縄の歴史のダークな部分が描かれていて考えさせられます。
    ラストはハッピーエンドじゃないんですね。

  • 2017.02.17
    物語は予想もつかなく素晴らしいのだけど、何故かこの著者はハッピーエンドで終わらない。「終着駅」と同じように、年の離れた男女が恋に落ちるところに何か著者の想いを感じる•••。

  • 5月-4。3.0点。
    刑務所に入ったこともある、作家が主人公。
    受刑中にある外人から、頼み事をされる。
    数10年後、その娘を名乗る女性が訪ねてくる。
    あっという間に読める、相変わらず。
    まあまあ。

  • 自分の半生をなぞるような、まさに白川氏の遺言のような本でした。

  • 白川道の遺作。今年亡くなることを暗示させるようなラストが哀しい。老年に差し掛かった作家が親子ほど年の離れた女性と恋仲になり、お互いに惹かれ合うまでは、いいのだが、この呆気ないラストはなあ。作者はそうすることでしか物語を終わらすことができなかったのだろうか。

  • 返還前のベトナム戦争時の沖縄における過去に引きずられる里奈と刑務所時代の友人から託された榊が、手紙(フィルの歌)をきっかけに出逢い惹かれ合う。里奈の父=榊の刑務所時代の友人=フィルで、榊と里奈がフィルの歌(手紙)を探し出し、昔の戦時中に合った暗い過去を暴く。最後は、フィルに逢いに米国に渡った里奈が亡くなり榊の消失感で終る。

  • 読み応えたっぷりでした。沖縄の違う一面を垣間見た。
    読みながら変な勘繰りを入れてしまったけど、トントン拍子で進んでいき、物語にどんどん引き込まれていく。
    先生と里奈、それぞれ大変な過去を生きてきて出会っただけにこの結末は・・・とても複雑な気持ちで読み終えた。。

  • 白川道作品初読み。
    読み応えのある作品でした(≧▽≦)
    一見解決したかに見えても闇の世界に一度踏み入れて命を狙われたら最期までなんですね(´-﹏-`;)
    神様は降りてきてくれるけどずっとそばにいてくれないんですね。。。。
    ハッピーエンディングよりずっしりくる読了感でした。

  • 2015/9/22 43読了

  • いつもぐいぐいと引き込まれますが、一気に読み終わってしまいました。
    終わり方がなんだか、寂しい。

  • 沖縄の過去がほんの少し分かった気がする。

    中年男性を読者層としてるのか、若い女性との恋愛成就は嘘っぽいよね。あれ?現実にも有るのかな

  • 2015年6月20日借り出し。6月21日読了。直前に佐藤正午の「鳩の撃退法」などという駄作を読んだあとだったので、実に読みやすかった。

    しかし、白川さんよ、最期に出した本になるとは思わなかったよ。もう新作は読めないんだな、寂しいよ。

  • 順調すぎるほど順調に物事がうまく進んだ末のこの結末は何を意図するものだろうか。すべてのことが「神様が降りてくる」結果だと考えるのだとしたら神様の意図は何と言いたくなるが。

  • [2015.05.15]

  • 白川道氏のご冥福をお祈りします。



    しかし、この終わり方はないだろう

  • 遺作になってしまった作品。
    ラストはやっぱり…な結末だったのだけど、幸せになって欲しかった気もした。
    でも、必ずしも善人が幸せになれるともかぎらない不条理さを描いているのが白川道らしいといえばらしいわけでそういうところが人生の深さと言うか奥行きを感じられて好きだった。
    もう、新作を読めないのだなと思うとすごい喪失感を感じる。竜の道の続編よみたかったな~

    そういえば、里奈の手紙に書いてあった良い知らせって赤ちゃんできた!とかだったのかなぁ。どんなしらせにせよそれは泡沫となって消えたのだけれど。

  • 沖縄の実情を描きたかったのだろうと思う。その意味ではとても意義ある内容だと思うけれど、小説としてはいささか残念な内容に感じてしまった。結局この人「天国への階段」以降、それを超える作品が書けていないように思う。

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