- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104013029
作品紹介・あらすじ
前世を記憶する水泳選手。料理教室に現れた奇妙な二人の男。ペンフレンドの墓を訪ねた帰途、機上で事故に遭遇する老婆。まぶたの美しい十五歳の少女とアンバランスな逢引を重ねる風釆のあがらない中年男。彼らはどこから現れて、どこへ消えてゆくのか。目覚めてもなお、体に痺れが残る悪夢の世界へ…。手触り、匂いも感じる傑作短篇小説集。
感想・レビュー・書評
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ちょっと静かすぎるね
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2.9 こわい話に寄せた不思議な短篇小説。出て来る人に悪意のある人は登場しない。どんな話だっけと読み返してしまう。不思議な読後感。文体を味わう小説。
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2016.01.17. 読了
不思議な話
飛行機で眠るのは難しい
中国野菜の育て方
の二つが好き。 -
2012.5図書館本。
短編集。
・飛行機で眠るのは難しい
・中国野菜の育て方
・まぶた
・お料理教室
・匂いの収集
・バックストローク
・詩人の卵巣
・リンデンバウム通りの双子
特に最後の2作は好き。 -
8つの短編。
どれも人と人との奇妙な出会いが書かれている。
その中で、私が一番面白かったのは、「リンデンバウム通りの双子」という題のお話。
離婚した妻の元で暮らし、ロンドンに留学している15歳の娘が事件を起こし、僕はロンドンへ向かう途中で、ウィーンへ寄る。
僕は小説を書いていて、ウィーンには、自分の小説を翻訳してくれている人がいるのだ。
初めて会うハインツという老人は、カールという双子の兄といっしょに住んでいた。
そこで交わされるハインツとの会話。彼らの歴史。戦争で分かれてしまった父親。話はしないが穏やかに二人を見守るカール。
五年もの間、足が悪く、一度も外へ出なかったハインツを僕は背負って、外へ出ることを申し出る。狭い階段を五階から降りていく3人。外はすばらしく晴れている。
作者の文章はとても美しく読みやすい。読んでいて気持ちが良い。こういう小説が自分は好きだ。場面場面の匂いを感じる。 -
短編集。バックストロークの別バージョンが収録。こっちが習作でしょうか。
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背筋がゾワッとする短編集。世にも奇妙な物語として、映像化してほしい☆
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小川さんらしい不思議な世界観。
繊細で脆くて、だけどその分とても美しい。
匂いの収集は、ラーメンズの採集にテイストが似てるなと思いました。
バックストロークは、高校の教科書に載ってたなぁ。
その頃は小川さんも知らなかったけど、なぜかこの話は好きでした。 -
表題作は「ホテル・アイリス」の原型?好きじゃない話をここでも読むことになるとはがっかり。個人的に8作の中で、ぞっとして面白かったのは「匂いの収集」。心に響いたのは「リンデンバウム通りの双子」でした。あとはあんまり。
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残酷で不気味な八つの短編。
飛行機内で知り合ったおばあさん。
夜になると光る中国野菜。
まぶたを切り取られたハムスター。
毛の生えた卵巣・・・
相変わらずの小川ワールド満載です。
よく分からない部分もあるし、
続きそうで終わってるし、
でもやっぱり文章が静かで引き込まれる。