著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104013043

感想・レビュー・書評

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  • 7つの短編集。
    吉田篤弘・浩美夫妻の爽やかな装幀のイメージ通り、静かな水面を眺めているような心穏やかな余韻の短編が続く。

    「バタフライ和文タイプ事務所」はマニアックな言葉が続き笑ってしまった。そしてそんな言葉でひたすら真面目にやり取りする彼らにもちょっと苦笑い。
    「銀色のかぎ針」は短文ながらも祖母との何気ない温かな思い出にちょっとホロリ。
    そして「ひよこトラック」。男と少女の微妙で少し緊張感の伴う距離感がとても良かった。少女からの贈り物を男はこの先忘れることはないだろう。

  • 前に読んだことがあったけど、また借りてしまった…
    不思議な空気感のお話が7編、淡々と綴られています。大人のお伽噺、といった感じ。
    バタフライ和文タイプ事務所が一番好き。

  • 「思い出を持たない人間はいない」

  • 装幀はクラフト・エヴィング商會。短編7編。「バタフライ和文タイプ事務所」の薄暗い雰囲気が好きだなぁ。小さな活字から様々なことを読み解く活字管理人。「膣」という字は静かな活字。まるで、巻貝の中に潜む、深海の生き物のよう…。「ガイド」も良かった。不完全なシャツしか作らないシャツ屋のおばさんに、お客さんの記憶に題名をつける題名屋さん。それだけで物語ができそう。

  • 短編集7編
    どの作品も良かったけれど,表題作「海」と「銀色のかぎ針」が好きだった.

  • 小川洋子さんの作品は、一言で言うなら温かみのある繊細、かな。
    中でも「ガイド」が良かった。

  • ガイドが一番良かった

  • 静謐に耳を澄ます。

  • みんな真剣なんだけど、ちょっとおかしい。
    「風薫るウィーンの旅六日間」が一番よかった。
    死を迎えるという重い空気とユーモアの加減が絶妙。

  • 短編集。海。風薫るウィーンの旅6日間。バタフライ和文タイプ事務所。銀色のかぎ針。缶入りドロップ。ひよこトラック。ガイド。みな、ちょっと不思議な話。ひよこ、、、が良かった。

著者プロフィール

1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」により芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞及び本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。その他の小説作品に『猫を抱いて象と泳ぐ』『琥珀のまたたき』『約束された移動』などがある。

「2023年 『川端康成の話をしようじゃないか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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