撃てない警官

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著者 : 安東能明
  • 新潮社 (2010年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104027040

撃てない警官の感想・レビュー・書評

  • 安藤能明さん初読みです。
    主人公柴崎は本庁の管理部門にいた。警視総監直属の総務部企画課企画係長。現場とは程遠い。順調な出世コースにいた。
    しかし理不尽にも部下の拳銃自殺の責を一人負わされ、所轄の警務課課長代理に飛ばされた。
    部下に恨みを買った上司が、その恨みを持つ者によって陥れられそうになった巻き添えを柴崎は食ったのだ。自分ひとりが組織の生贄になった。断じて許さない。やられたらやり返す!

    そう心に誓った第1話から、全部で7話収録されています。(6話目の随監は日本推理作家協会賞受賞)
    上司の裏にあるものを密かに探りつつ、所轄で起こる日々の事件に触れながら、それまで撃ったことも逮捕したこともなかった柴崎はいろんなことに気づいていきます。そこに読み応えある。そして柴崎は復讐を果たせるか?

    終章の気になる終わり方。
    一体何があるのー?
    次作に答えはあるでしょうか?

    いやー面白いシリーズに出会えました!!

  • 復讐心を抱いて所轄に左遷された警官。
    事件を通して少しずつ変化したのか。
    反骨や正義感、敵愾心。
    元上司を恐喝することはなかった。
    腐った組織に腐った手段で対応しなかった。
    良かったのかどうかは分からない。

  • 30代半ばで警視庁総務部係長の柴崎警部は部下の不祥事により、すべての責任を1人で負わされ左遷された。裏に隠された陰謀と工作。エリートの道に戻るべく、捜査のノウハウを全く知らないながらも密かに捜査をはじめる。新たな職場である綾瀬署刑務課では、警察内部の不祥事を公になる前に納めるべく調査をする日々。「これから先、部下の不始末を握って握って、握力がなくなるくらい握りつぶさなけりゃならんぞ」上からの圧力と警視庁復帰への野心。柴崎の精神力が凄まじい。銃撃戦はおろか派手な推理ショーや捕物もないが、警察内部の闇をジワリジワリと感じさせるおもしろさが抜群。次も読みます!

  • 柴崎令司シリーズ第1巻目。

    警察という巨大組織のなかでもがくエリート警官の悲哀が伝わってくる。

  • ノンキャリアながらエリートコースに乗り、警視庁総務部企画課係長という重責を担っていたが、部下の自殺の責任を負わされ、綾瀬署警務課長代理に左遷された、柴崎令司警部を主人公とする短編集。エリート意識が強く、やや自己中心的な主人公にはあまり共感できなかったが、話としてはよくできているものが多かった。「第3室12号の囁き」「片識」「随監」「抱かれぬ子」が特に面白かった。

  • 警察官僚の権力争いものかと思ったら、キャリアが刑事になっていく話だった
    読みやすく面白かったが、警察の裏が本当にこんなだったらいやだね
    続編の展開も気になる

  • 16年1月にWOWOWでドラマ化。ちょっと変わった警察小説。

  • 捜査に直接関わらず、立場的には二番手の警官の話。なにかと新鮮。しかも奥歯にモノが挟まっているような読後感は何とも言えないw

  • 警視庁本庁総務部企画課係長柴崎警部は部下の拳銃自殺という不祥事により、足立区の綾瀬署警務課課長代理に左遷される。今まで捜査経験がほとんど無く事務管理部門を務めて来た柴崎は所轄に配属されたことにより、署内がらみのことで一人での捜査を余儀なくされる。短編集ではあるが、一連の話になっている。きっとまだ続くシリーズとなるのだろう。

  • 正義感にあふれてもなく、部下を信頼してリーダーシップを発揮するわけでもない警察小説は、新鮮に感じた。

  • 淡々とした文体で、リアリティがありすぎるのか、変な不安感を抱かせます。短編の内容自体は面白いですが、一話目での本筋との絡みがちょっと薄いかな。

  •  横山秀夫さんの短編集を彷彿させるような、しっかりとした手応え。人事畑から現場へ、不祥事の尻ぬぐい、人事。警察小説まだまだ色々な切り口がある。

  • 2013.9.19読了。図書館。角度の異なる警察小説。まあまあ、面白い。

  • 安東能明の初読み。まったく知らない作家さんであったが、文庫帯の『誉田哲也氏推薦』の一文を目にして文字通りの衝動買い。

    初読みの作家を新品で買うことなどほとんど無いのだが…。

    買って損は無し。

    警察小説のジャンルでブレイクして間もないようではあるが、作家としてのキャリアはたっぷりと15年を重ねているだけあって、文体や構成に不満は無し。

    ストーリーも、十二分に面白い。
    ただ、文庫巻末解説者も書いているように…ジャンルというか舞台設定の性質上、というか、横山秀夫を読んでいるように錯覚する瞬間が度々あった(笑)。

    この作家は…警察小説に絞って、他の作品も読んでみよう。

    ★4つ。8寄りの7ポイント半。
    2013.06.18.了。

  • (収録作品)撃てない警官/孤独の帯/第3室12号の囁き/片識/内通者/随監(日本推理作家協会賞短編部門受賞(2010/63回)/抱かれぬ子

  • 警察...
    と言っても刑事ではなく事務方の話
    マイナーなところにスポットを当てたのは興味深いが、主人公自身が魅力不足

    ところで、なんで自分がやめた後の組織がそんなに大事なのかね...

  • 柴崎の地道な動きが最後には日の目を見る話が連続する.それぞれのエピソードが心にしみる.

  • 警官だけど今まで事務畑だった人が、左遷により、捜査に携わるようになる。その時の戸惑いは「自分がいきなり刑事になったらこんな感じだろうなあ」と共感できる。そのあとの謎解きもそれぞれ味があるので、楽しめる作品。ただ最後の結末が中途半端だったので続きがあるのか気になるところ。

  • 過去の人事左遷をいつまでも根に持ち、隙あらば自分を左遷に陥れた元上司の失脚と自分の昇進を目論む主人公。その不穏な企みの合間に、自分に持ち込まれる事件を自分の保身を一番に念頭に置きながら解決していく短編連作集。
    同じエリート左遷組でも、今野作品の「隠蔽捜査」に出てくる竜崎さんとは対極にいるような人間が主人公で、正直最後まで全く共感を覚えられず。しかしながら、リアルにより近いのはむしろこちらの柴崎の方で、結局何だかんだ言いながら読み進めてしまい、それなりに面白かったかな。短編物として続くのなら、読んじゃうかも。

  • 範的な警官になろうと、誰よりも強く思ってきた。管理部門から抜擢され、エリート部署へ配属された。だが、待っていたのは不祥事の責任を被る屈辱の左遷……。若き警部・柴崎令司が、飛ばされた所轄署で体験する人生初の悪戦苦闘。他人には言えない屈託を抱えた男が、組織と世間の泥にまみれて立ち上がる人気シリーズ全七編。

    ノンキャリ警察官の昇進争い。義父もノンキャリの出世頭。欝病の部下が
    拳銃で自殺。自分だけ本庁から所轄に左遷。課長はお咎めなし。
    課長の弱み(警察学校跡地の売却金を運用)を握りるが、自分はそのまま。課長は左遷された。
    所轄の副所長には警察学校で恥をかかされた。
    最初の事件は老女の変死。娘が生命保険をかけていた。犯人は同じアパートに住む女。金を降ろすのを手伝った。さらに金を借りようとしたが断られた

    息子がストーカーをする巡査部長。訴えられるのを取り下げるかわりにゆすられていた。

    留置所にいる犯罪者にゆすられる。弁当、手紙を頼まれる。書類がなくなるが、犯人は婦人警官。

    査察官に処理してない訴えを見るかる。訴えた男はクレーマーだった。
    男のせいでパートをやめた姉の敵をとる弟(中学生)の犯行。
    派遣を首になった男に仕事を紹介するかわりに訴えをさげさせた。

    拳銃で自殺した部下は被害者の女と不倫していた。その写真をとられ
    おどされて鬱病になっていた。それをしたのは課長だった。

    スーパーで女子高生が赤ん坊を産み落とす。父親わからず。病院から
    赤ん坊が連れ去られる。翌日、公園で見つかる。DVで離婚した看護婦の犯行。義父も加担していた。問いただすと。課長に送った手紙のことを聞かれた。

  • エリート部署へ配属されるも、待っていたのは不祥事の責任を被る屈辱の左遷…。若き警部の苦闘を描く、心に刺さる警察小説。第63回日本推理作家協会賞短編部門受賞作「随監」収録。

    7篇から成る連作短編集。警察小説と言えばキャラの立った刑事が超人的な活躍を見せて難事件を解決するのがお決まりのパターンだけど、本作は全く毛色が違う。現行犯逮捕の経験もない管理畑の警察官を描き、結構読ませる。
    (B)

  • 事務方の警官を主人公にした連作短編集。横山秀夫とついつい比べてしまう。内部にスポットを当てた警察ミステリの中ではハイレベルだが、謎解きの点では横山作品より劣る。

    主人公が職務に忠実な警察官の鑑タイプではなくて、歪んだ復讐心を胸にしまい込んだ野心家という設定が面白い。クリーンな経歴を維持することと、元上司を貶める動き──葛藤しながら個々の状況に相対する主人公が人間臭くてリアル。

    ただ、各話とも全体にメリハリが少ないので、薄味のまま終わってしまう印象が強い。決着がついているのかそうでないのか、私にはよくわからない。続編もありそうな雰囲気なのだが…。横山秀夫が恐ろしく遅筆なので、もう少しミステリ色を濃くしてくれたら、本シリーズに乗り換えたいところではある。

  • 全く共感できない主人公ですが、先が気になり、一気に読みました。
    面白くないことはありませんが、最後に収録された短編は中途半端に終わってしまったという印象を受けました。

  • 気分は☆2.5。

    リアルっちゃーリアルなのかもしれませんけども。
    なんともかんとも、魅力皆無絶無の主人公になんの感情移入もできず。
    自分の左遷ばかりに恨みつらみを言い、周囲を侮蔑し、昇進にばかり汲々としているこの主人公など、どうなろうとどうでもいい。
    と、思ってしまった。

    周囲の人間も笑えるくらい魅力なし。
    なんだこの小説。リアル、はあ、これがリアルですか。
    まあそうですよね、組織、しかも超保守大国警察組織なんてこんなもんでしょうね。
    でもフィクションとして、いわゆる「事件のからくり」にもすぐに気付いてしまう、この小説に何を期待すればいいのでしょう。
    さっぱり分かりません。

    温かい人間性皆無。最悪。

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撃てない警官の作品紹介

模範的な警官になろうと、誰よりも強く思ってきた。ノンキャリアながら管理部門で抜擢され、エリート部署へ配属された。だが、待っていたのは不祥事の責任を被る屈辱の左遷…。若き警部・柴崎令司が、飛ばされた所轄署で体験する人生初の悪戦苦闘。他人には言えない屈託を抱えた男が、組織と世間の泥にまみれて立ち上がる人気シリーズ全七編。第63回日本推理作家協会賞短編部門受賞作「随監」収録。

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