気をつけ、礼。

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 130
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104075096

感想・レビュー・書評

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  • 泣けた。出会えてよかった。一番泣けたのはにんじん。

  • 私は、昔から先生になりたくはなかったな。


    せんせいは、完璧じゃないと知っていた。
    苦手があることも、子ども任せにすることもあるとうすうす感じていた。
    不快な気分になる言葉を言われたこともあった。
    先生の代わりに、音楽の時間は合唱の伴奏をしたこともあった。
    変な先生も、たくさんいた。

    それは先生の私たちへの教えだったのかな。
    完璧な大人なんてない。大人になっても、出来ないことだってある。

    敢えて。
    私たちに教えてくれていたのかな。
    今ならそう思う。


    この本は、「先生」のお話。
    主人公は先生だったり、生徒だったりするけれど。
    赤鬼の話は泣いてしまった。

    先生は自分が思っている以上に、教え子は成長するし、教えたこと以上に伝わっているものなんじゃないかと感じた。

  • 「先生」の葛藤や悩み、
    「先生」に救われる子どもたち、を描いた短編集。
    「泣くな、赤鬼」では泣いてしまった。

  • 教育に関する短編集で、特に印象に残ったのは、「にんじん」と「泣くな 赤鬼」である。
    前者は、担任する学級の一人の児童を嫌いになってしまう教師の葛藤を描いている。二十年ぶりの同窓会で再会した二人。何と、その教え子が...。
    この教師は当時若く、子どもができる直前だった。子どもを持ったことで、自分の、教え子に対する態度を罪深く感じ、悩んでいく。さあ、結末は...。
    後者は高校野球の熱血監督と、その指導と高校生活に耐えられず、中退した教え子が 、十年ぶりに再会し、当時を述懐する話。再会した場所は病院。教え子は家庭を持ち、立派になっていたことを喜ぶかつての恩師であったが、思いがけない出来事が...。
    読み出すと止まらなくなり、感動ものも多いので、おすすめです!

  • 相変わらず巧いなぁと思う。完全にハッピーエンドではないけれど、希望が一筋見える終わり方。重松清の短編集はやはりそれが味わえて、じんわりと胸に沁みる作品ばかり。インパクトのある話は少し少なかったけど、粒ぞろいの良作だと思う。

  • 先生、にまつわる短編集。
    ドロップスの話が一番好きだった。
    保健室の先生思い出した。

    ぐっとくる話ばかりでさすが重松清だなと思った。

  • 重松さんの短編集。
    先生って子どもにとって一番近い大人で、でも先生も人間やから好き嫌いや気持ちの波があって。たまに良かれと思って的はずれなことをする。

    子供のころは世界が狭いからやっぱり先生って大きな存在で、大人になってからもふと思い出したりするんですよね。

  • 「先生っていろんな人がいるなあ~」って思ったことありますよね!?
    生徒にとって,先生との出会いって運命だと思います。
    もちろん先生にとっても生徒との出会いって運命なんだなあ・・・。
    そんな風に思える本でした。

    【福岡教育大学】ペンネーム:とっしー

  • さらりと読める短篇集です。
    あまりにもさらさらと読めたのでレビューを書くのに思い出せず(読後2日しか経ってませんw)ぱらぱらと見直した始末。

    でもハズレ作品ではないです。
    どれも及第点をつけられる良作ばかりでした。

    私が一番心に残ったのは(忘れてましたg)保健室登校する生徒のドロップのお話。
    こういう生徒のことをきちんと見てくれてる教師や保健室の先生が、全ての学校と言われる施設にいるといいのになぁ、と思いました。
    そしてサクマドロップに赤缶と緑缶の違いがあることを初めて知りましたw

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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