三億円事件

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104128020

感想・レビュー・書評

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  • 筆者の元に現れた人物が、持ち込んだ紙幣のコピー。そこには三億円事件で奪われた紙幣と同じ番号のものだった。筆者は、そこから三億円事件の真相を探り始め、重要人物とついに接触する。

    前半は警察の記録、当時の新聞記事、実際の現場から、当時の状況を細かく洗い出している。その上で、警察に判断などの矛盾点を指摘したり、捜査の問題を指摘する。単独犯と複数犯の違いから、警察が分裂していく点の指摘など、時間がたったこともあり、どこまで真実かというのはあるものの、おもしろかった。

    しかし、取材を進める中で現れた証言者とのやりとり辺りから、ちょっと相手の態度の表現など、劇画チックというか、もっている感じがあって、気になった。最初は居所がつかめないというのが、トントンと見つかったり、大分前のことなのに、細かい点を雄弁に語りはじめて、それを筆者が指摘するところなど、実際にあったのかもしれないが、ちょっと大袈裟な表現がイマイチに感じた。奪われた現金の隠し方も説明されているものの、ちょっと気になる点もあり、流石に時代を経た今、難しい事件なのだろうと感じた。

  • 三億円事件なついて詳しく知りたくなり読んだ。証拠となる燃え残った500円札の写真を見た時、不謹慎ながらワクワクした。
    正直本当かどうかはよくわからないが、読み応えは十分にあった。
    一般的に広く言われている「少年S犯人説」が否定されてたが、その否定された理由もしっかりしてい為「じゃあ逆になぜこの少年Sが疑われたんだろう?」と不思議に思った。遺留品が多く残ったのに犯人が突き止められなかった理由などもわかり、すっきりした。それが本当かどうかはわからないけど!
    エピローグにも書いてあったが、ジョーが誰も信じることができない猜疑心の強い男であった一方で、ロクの遺影を飾ったり、ロクと自分(と先生)をつなぐネックレスを大事にしていたりと情に熱い男であったのに、今(1999年前後)は麻薬密売人をしているのは少し悲しいと思った。

  • 2018_04_03-038

  • 「グリナガ事件」の後に読んだ一橋さんの本。

  • これはおもしろいです。
    様々な角度から事件を検証、独自の取材で真犯人を追跡する。
    これが事実ならば、数あるこの事件に関しての噂話は、真相のほんの過程に過ぎないですね。
    オススメですよ。

  • 未解決のこの事件の真犯人が!
    完全犯罪の解く一冊です。

  • 1968年12月10 朝、東京都府中市の府中刑務所北側の路上で、偽装した白バイに乗ったニセ警官が三億円を強奪したとゆう日本犯罪史上稀にみる魅力溢れる未解決事件を筆者の危険を顧みない取材に基づいた文章は読むものを驚愕させる。警察も入り込めなかった領域の真相がここにある!

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著者プロフィール

東京都生まれ。早稲田大学卒業後、全国紙・雑誌記者を経てフリージャーナリスト。本名など身元に関する個人情報はすべて非公開。1995年、「ドキュメント『かい人21面相』の正体」でデビュー。グリコ・森永事件、三億円強奪事件、宮崎勤事件、オウム真理教事件など殺人・未解決事件や、闇社会がからんだ経済犯罪をテーマにしたノンフィクション作品を次々と発表している。近著に『餃子の王将社長射殺事件』『人を、殺してみたかった 名古屋大学女子学生・殺人事件の真相』(KADOKAWA)など。

「2020年 『政界ヤクザ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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