生命の意味論

  • 167人登録
  • 3.38評価
    • (8)
    • (8)
    • (27)
    • (2)
    • (2)
  • 12レビュー
著者 : 多田富雄
  • 新潮社 (1997年2月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104161010

生命の意味論の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 初めて聞く用語ばかりだが、理系名著の多くは 複雑なものを 1つの言葉で単純化しているので、わかりやすい

    自己多様化→自己組織化→自己適応の流れは 仕事や人生にも応用できる。スーパーシステムは目的を持ってシステム化されたのではなく、スーパーシステム自体が目的であることも面白い

    「免疫の意味論」も読んだが、こちらの方が読みやすい

  • アポトーシスの不思議。
    性別の不思議。わざわざ「脱女性化」をして男性になる回りくどさ。男性はやっかいな手続きの末にようやく男になれる。この複雑な手続きには様々な手違いが生じうる。
    女にはX染色体が二本あり、一般にはその片方だけが働けば支障をきたさない。男はX染色体が一本しかないので、そこに遺伝的な欠陥があるとそのまま障害となって現れる。

    人類の祖先はアダムとイブのような一組の男女から生まれたのではなく、すでにネズミなど他の哺乳動物や類人猿などに存在していた、かなりの種類のMHCの多型性をそのままHLAが引き継いだ子になる。言い換えれば、HLA遺伝子を引き継ぐことができるほどの多数の個体が、突然人間に進化したという事になる。・・・交配可能な多数の祖先がある日突然地上に現れたという結論に達する。

  • 生命の持つあいまいさや多重性。それゆえに成り立つスーパーシステム。細胞から人間社会まで適用されているとの考察。難しかったけど、面白い。

  • 生命の意味論 多田富雄 
    命の基本は切れ切れの競争にあらずして
    調和のループであるらしい
    一つの分子にはいくつかの原子が輪になってつくるタンパク質が
    活動しているという
    更に様々な分子が螺旋に連なってトータスな形となり
    機能の違う細胞を組み立てる
    すべての動きは自主的に連鎖することで成り立っているらしい

    意味を持ったことを可能にするためには色々な輪をつなげて
    トーラスな流れをつくる
    一つの自律した輪から始まって螺旋となりトーラスとなっては
    又螺旋で成長してトーラスに落ち着きという
    入れ子状の循環によって生命体をつくり家族を構成し
    仲間が集い地域社会へと無限に広がっている
    この世はどこまも螺旋とトーラスの連鎖のようだ
    その一方では分離して増幅するだけでなく
    連鎖が切れたり折れたりゴミが溜まったり気持ちがそれたり
    することで流れが滞り怪我とか病とか死という不都合が起こる
    あるいは今という時間軸を外して過去の競争という迷路にはまり
    未来を搾取することで生き延びようとする
    無機物の原子から有機物の命が生まれて又原子の戻る
    生と死の循環も織り込まれているらしいし
    そこには更に素粒子との無限のループもあるのだろう

    今という中心に近いほど裏表も陰日向もないけれども
    過去の権利意識には表裏となる未来への不安が利息をつけて
    まとわりつくようだ

    多田さんの専門は免疫細胞に研究だということで
    研究中のエピソードが満載のエッセイ集とも言えそうな本である
    狭く絞られた専門職でありながら俯瞰していなければ描けない
    視野の広い内容から沢山の発見を得ることができる
    専門外だから自由にモノが言えると言いながらの
    造語や空想や思いで目からウロコがイッパイである

    帯の言葉にもあるように
    私という自己はどうして私なのか?
    私の全てを遺伝子が決定しているのか?
    彼独自の超システム論の概念で抽象的意識・言語の発展・都市問題
    官僚機構などにも立ち入って生命というこの世全体を
    見通しながら部分である専門分野を紐解こうとしているようだ

  • 所在:紀三井寺館1F 請求記号:Browsing
    和医大OPAC→http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=46057

    免疫学者である多田富雄氏の生命観や「スーパーシステム」の概念がよりわかりやすく書かれています。
    「免疫」システムだけでなく、「生命」や「社会」のシステムについて考える上で、多くの示唆を与えてくれる本です。

  • 竹内久美子さんのお師匠筋だった筈。
    南美希子の書評に騙されて買いました。
    細胞のアポトーシスくらいしか理解できなかった。

    租借した竹内本の方が、さくさく読めます。

  • (1997.05.04読了)(1997.04.23購入)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    私はどうして私の形をしているのか。遺伝子が全てを決定しているというのは本当か。男と女の区別は自明なのか―。「自己」とは何かを考察して大きな反響を呼んだ『免疫の意味論』をさらに発展させ、「超システム」の概念を言語や社会、都市、官僚機構などにも及ぼし、生命の「全体」にアプローチする画期的な試み。

    ☆関連図書(既読)
    「免疫の意味論」多田富雄著、青土社、1993.04.30

  • おもしろかった!超システムとは何か。
    バルセロナの話が好き。
    生命そのものは目的性は持たない。。。か。
    内部観測的になって苦しくなっているときに読むと楽になる。

  • 人はみんな女なのだというのが印象的。男になっている。ということ。性の章がおもしろかった。

  • 著者が生物学を究め、その形態をスーパーシステムと定義し、その形態は実は人間の活動そのものであると、論を展開しています。
    理解不足のせいか、いわんとしていることはなんとなく理解できるのですが、、、

全12件中 1 - 10件を表示

多田富雄の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
村上 春樹
ヴィクトール・E...
多田 富雄
有効な右矢印 無効な右矢印

生命の意味論を本棚に「積読」で登録しているひと

ツイートする