インディヴィジュアル・プロジェクション

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著者 : 阿部和重
  • 新潮社 (1997年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104180011

インディヴィジュアル・プロジェクションの感想・レビュー・書評

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  • 昨日読了。

    暴力と謀議と疑念、偏執と性的倒錯。
    カルト的なスパイ私塾元訓練生のアイデンティティをめぐる物語。
    もちろん、自己同一性の獲得を無条件に肯定するような話ではない。
    むしろ「みんなわたしだ」と認識するにいたる、主人公の「多数の意識の同時始動」を、複雑に解離を繰り返し多重人格化した90年代渋谷を生き続けるための、ある種の処世術として描いている。

    読んでいて、あちこちがひりひりと痛い。

  • スパイ養成所を飛び出し、渋谷で映写技術師をしている「オヌマ」が、次第に暴力の渦と、狂気の空間へと導かれていくストーリーを作者、読者、登場人物の3つの観点から、モチーフを複層させ小説を成り立たせている。
    阿部和重が描く、ごった混ぜの世界が激しく揺れ動く。これは、やばい。

  • 渋谷・公園通り。風俗最先端の街に通う映写技師オヌマには、5年間にわたるスパイ私塾訓練生の過去があった。一人暮しをつづけるオヌマは、暴力沙汰にかかわるうち、圧縮爆破加工を施されたプルトニウムをめぐるトラブルに巻き込まれていく。ヤクザや旧同志との苛烈な心理戦。映画フィルムに仕掛けられた暗号。騙しあいと錯乱。ハードな文体。現代文学の臨界点を超えた長編小説。

  • 渋谷を舞台に、スパイの真似事をするうちに何が本当で自分は誰なのか分からなくなる話。象徴的なモチーフだったり伏線らしきものが張られたりするのに、それらはあくまでも物語の上に施された装飾であって、問いかけられるのは個とは、自分とは、という話?もしくはその装飾をすること自体が目的のようにも読めたけど、だからといって特出した描写ができているとも感じなかったし、いかんせん97年初出という時代性が良くも悪くも強すぎて読みづらい。あまり好きではない。解説は阿部氏と友人仲であるという東浩紀氏。

  • 映画の影響を強く受けている作家、ということになっているけれども、これを読んだ時いまいちそのことがいまひとつピンとこなかった。
    映画をあまり見ないからかなあと思った。

    今でこそけっこうあるような気がするが、表紙に写真を使ったような小説があまりなかった気がするので、(それもファッショナブルな雰囲気で女の子が写っている)そのことも目を引いたと思う。

  • 率直に言うと読み解くことが出来なかった。読んでいてわかったのは90年代の渋谷の空気感が発する暴力と少しのエロさだけ。なぜあの結末に至ったのか、どんな意味があるのか、それらは一切理解することが出来ず、どうしたら良いかわからない。意味などないのだろうか。そんなはずはない。あれだけの登場人物を動かし、何度も裏をかこうとして、意味がないわけがない。そしてわからない自分の言い訳として、「意味なんかない」と断言したくない。辻褄の合う理解があるはずだ。それがわからない。だからもう一回読みたい。読み解きたい。

  • いい意味で裏切られたのは確かだが、そのために仕組んだようにも見える。90Pあたりまでは単純な日記を書くぼくとの謎解き合戦をしてすすんでいき、現代に舞台がうつるとある一点へ収束しようとする。期待されるまま終わってしまえば、僕はその年代にしてはすこし時代遅れかもしれない、くらいの感想を持つだけで終わっただろうと思う。
    しかしこうして読み終えて、詩的である以外になんとも感想を持てないから困惑している。誰のせいだ?

  • 【ジャケ評】
    古い本だけど、ジャケは古くなってない。
    作品の内容はさっぱり覚えてないけどジャケだけはすぐ思い出せる。
    写真もたぶん装丁も常盤響。

  • 【ジャケ評】
    古い本だけど、ジャケは古くなってない。
    作品の内容はさっぱり覚えてないけどジャケだけはすぐ思い出せる。
    写真もたぶん装丁も常盤響。

  • 渋谷でプルトニウムの奪い合いをする、超やばいスパイたちの話。


    表紙がいい。映写技師の仕事がしたい けいた

    けいたはこんな本が好きなのかと心配になった さとこ

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インディヴィジュアル・プロジェクションの作品紹介

映写技師オヌマの「闘争日記」は暴走する。次第にあらわになるスパイ塾生としての過去。プルトニウム239と謎の映画フィルムをめぐるヤクザや旧同志との苛烈な心理戦、肉弾戦。刻一刻とテンションを増す騒乱の日々をオヌマはサヴァイヴァルできるのか。

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