幼少の帝国―成熟を拒否する日本人

  • 136人登録
  • 2.74評価
    • (1)
    • (7)
    • (11)
    • (14)
    • (2)
  • 22レビュー
著者 : 阿部和重
  • 新潮社 (2012年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104180035

幼少の帝国―成熟を拒否する日本人の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 昭和天皇とマッカーサーの写真から始まり、精密機器産業の小型化技術、美容整形、デコトラ、戦隊モノから東日本大震災と、いろんな角度から日本の幼少について考察。
    連載中に東日本大震災があったということで、方向性が変わった感じがする。そこに触れない元の趣旨のものを読みたい。

  • 2014/10/20購入

  • 日本人は未成熟だ、というのが骨子なのだが、アンチエイジングにせよ、製品のミニチュア化にせよ、あちこちの情報を集めて切り貼りしてあるだけで、思考を深めていない。著者の物知りぶりをお披露目してるだけのように感じる。

    日曜朝の子ども番組のキャラクターグッズがどうの、という部分がやたらと熱っぽく語られて著者のオタクぶりが伺えたあたりで,飽きて投げ出してしまった。仮面ラーダーの写真なんて、ここに必要だったんだろうか…。

    幼稚というのは、自虐的に幼稚であることは認めても、なぜ社会がそのような方向に向かうのか理整然と説明できない、論理思考力が足りないのだと思う。小さなものや愛らしいものを好むから、カワイイが美学だから、というとってつけた説明ではなく、なぜそうなるかの分析が甘い、その事態そのものが日本人が幼稚なのだろう。これじゃいけないという問題意識はあって、共有されていても、解決策をひねり出そうとはしない。

    50すぎたオッサンがおもちゃを万引きしてしまうような世の中。50近いオッサンが子どもを誘拐して自分の嫁にしたいと言っちゃうような世の中。オバサンたちがキティブランドなんか身に着けてる時代。そりゃ、成熟しないよね。子ども時代の想い出を捨てられない人は、どこか言動が無責任なんだもの。

  • 各章のインタビューやまとめは、興味深い内容だが、全体を通してのテーマが伝わってこなかった。
    著者的には、幼児性、成熟拒否で繋がっていると思うが、読んでいて納得感が薄く、取材対象が全体的にマイナー?な事案(震災取材は除く)が多いので、仮説を実証する案件だけ集めてないか?と穿ってしまう。

    美容整形、戦隊モノ制作、デコトラ愛好家など、各章単品の観察・インタビュー記は読ませるので、かしこまった前書きと後書きの代わりに事例を倍ぐらい入れて、そのセレクトと配置で主張を匂わしたほうが、面白い本になったのではないかと思う。

  • 十分に理解できない。マッカーサーと昭和天皇の写真をきっかけに、「成熟を拒否する日本人」をテーマに語り始める。扱うトピックは美容外科にアンチエイジングの今、小型化する機械、デコトラ文化、日曜朝の戦隊もの、そして東日本大震災。んー?サブカル文化論?よくわからない。幼少の帝国のタイトルはキャッチーだと思うのだけど、中で論じられていることが、社会の一側面と捉えるにはあまりに突飛に過ぎないか。

  • 幼少の、というか、資本主義の、だなあ。日本的な資本主義・市場のありようを「幼少の」って言ってる感も。

  • アンチエイジングや省エネ、小型化などの日本の産業の得意分野など、成熟拒否の一例かもしれないものを取り上げ、インタビューをしていくという作り。
    ダイナミックさが足りないし、東日本大震災が絡んできて余計に軸がわかりにくい。でもそれ抜きに批評書けるかといったらまぁ無理だろうと。

    ちなみに日本人の成熟拒否というワードはもう世界が日本を語るうえで常套句中の常套句と化しているらしいです。

    私が読んで収穫だと感じた分野は美容整形。
    昔は美容整形という言葉すらなくてヤミ状態だったとか、今の医者より昔の医者の方が技術が高かったとか。
    高須先生さすがですわと感じた。
    作法と美容のたとえとか、すとんと腑に落ちる。

    私も中身の美しさが見た目云々って価値観はない人間だから。

    あと阿部和重の小説ファンとしてはオタクもヤンキーも渾然一体となった独特なあの初期の世界観はこういう部分から来ているのか、とデコトラの章を読んで納得。楽しめた。

  • サブタイトルの「成熟を拒否する日本人」から考えて「おたく文化を中心にしたサブカル論、またはルポかな?」と読んでみればいい方にも悪い方にも裏切られた感じ。“いい方”はアンチエイジングなど着眼点のユニークさ。“悪い方”はユニークさが災いして全体として浅く広くなってしまった事。皮膚についての話はもっと読みたかった。

  • 読んでいてつきまとう違和感。
    成熟を拒否する日本社会の話をしているのにアンチエイジングの話題になって高須クリニックにインタビューに行ったり、日本人の体型の小ささの話があらゆるものの小型化に成功する日本の技術力の話になったり、大きなお友達のコンテンツの話のはずがバンダイの開発者の裏話を延々聞かされたり……え?今そういう話はしてなくない?なんでそうなるん?と思いながら読み進める、どこかピントのずれているこの感じは、まさに阿部和重の小説の登場人物の思考を読まされているのと同じ。
    あとがきでも明かされていますがまあこれはノンフィクションという体裁を取っているものの…というよりそもそもその体裁すら危うい。じゃあこれは一体なんなんだ。

    ただ肝心なところ、あんまり面白くないんだよね。

  • アンチエイジングとは、戦後日本が編み出した究極の処世術だった!? 成熟を拒否して、永遠の若さへ――。美容整形、省エネ小型化技術、デコトラ、仮面ライダー、スーパー戦隊シリーズ……。作家は、文化や産業の最先端を探訪する。3・11という巨大な裂け目を経ながら、新たに発見されたこの国の可能性とは? 現代日本文化に指摘される「未成熟性」の正体を探る、著者初のノンフィクション!

全22件中 1 - 10件を表示

阿部和重の作品

幼少の帝国―成熟を拒否する日本人に関連するまとめ

幼少の帝国―成熟を拒否する日本人を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

幼少の帝国―成熟を拒否する日本人を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

幼少の帝国―成熟を拒否する日本人を本棚に「積読」で登録しているひと

幼少の帝国―成熟を拒否する日本人の作品紹介

アンチエイジングとは、戦後日本が編み出した究極の処世術だった!?

成熟を拒否して、永遠の若さへ――。美容整形、省エネ小型化技術、デコトラ、仮面ライダー、スーパー戦隊シリーズ……。作家は、文化や産業の最先端を探訪する。3・11という巨大な裂け目を経ながら、新たに発見されたこの国の可能性とは? 現代日本文化に指摘される「未成熟性」の正体を探る、著者初のノンフィクション!

幼少の帝国―成熟を拒否する日本人に関連するサイト

幼少の帝国―成熟を拒否する日本人のKindle版

ツイートする