- Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104193028
作品紹介・あらすじ
曾祖母が江戸家老の娘だったなんて! 自らの一族の流転の歴史を辿る。まさか私がルーツ探索にはまるとは。父の遺品整理で曾祖母が遺した手記を見つけ、ファミリーヒストリーを探る旅が始まった。桜田門、関宿、沼津、青山、佐倉、上野、浅草。幕末の戊辰戦争の逃避行に始まる一族の歴史を調べていくと、いつしか先祖が身近に感じられ、はるかな子孫の私に繋がってきた。自らのルーツを辿る感動の物語。
感想・レビュー・書評
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NHKの番組「ファミリーヒストリー」が始まった時、私は芸能界とか芸能人に全く興味がないせいもあって、「赤の他人のご先祖様の、それも偉業を成し遂げたわけでも何でもない一般人の話なんて、いったい誰が聞きたがるんだ?」と冷ややかに思ったのをよく覚えていますが・・・これが、なんと、驚いたことに、毎回けっこうおもしろい。TVザッピング中に目に入ると、その日のゲスト本人に特に興味がなくても、ご家族のたどってきた物語に引き込まれてついつい最後まで見てしまうのですよねえ。不思議です。
これまで見た限りでは「全くつまらなかった」と思ったことは一度もなかった。どのファミリーヒストリーも、それなりに考えさせられるものがあって、時に感動したりもする。
この本に書かれている中野翠さんのご先祖様のお話も、やはりとってもおもしろかった。読む前は全然期待してないどころか、くだらない「血筋自慢」だったら嫌だなぁ、くらいに思っていたのですが、心配無用でした。
司馬遼太郎さんの本でおなじみの維新の時代って、案外時空的には近い出来事なんだなぁ、と思った。無名の人の話だからなのか、当時の人たちの息遣いのようなものがよりリアルに感じられたように思う。
でも、出立時の装束の話なんかは隔世の感が強く、ああ、やっぱりはるかに遠い昔のことなんだなぁとも思った。とても不思議な距離感。
うちのじーちゃんばーちゃんにも、子供のころの話とかもっと聞いておけば良かったなぁ、なんて、まあ今さらなことをやはり思ってしまう。
認知症対策で、最近は母に頻繁に電話をしているので、かわりに母の子供のころの話を聞いたりしている。維新の当事者のようなドラマチックさは全くないけど・・・やっぱりそれなりにおもしろい。
どうでもいいけど、本に掲載されている中野さんのご親族の写真は、誰も彼もがやけに顔が長い! 中野翠さんも、確かお顔が長かったはず。
いちまきだなぁ、と変なところに感心した私であった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
物語かなと思ったらそうでもなく。ドキュメンタリー風かなと思いきやそうでもない。
筆者は家系自慢や自分語りにならないようにしないと、ということに努めたらしいですが、ずっと「誰々が知り合いだった」「誰々がいちまきの一員だった」
あるいは「昔はここはこんなとこでおしゃれでいけてたわたしはここによく行っていて」とか
そんな感じのことばかりでした。必死で面白いところを良かった探ししてたんですがみつかりませんでした。
いわゆるおじいちゃんおばあちゃんの先祖自慢で終わってしまいました。
文章や文体も古く(感性が古いというか)、1950年代60年代なら最先端だったろうなと察することができましたが、
現代ではなかなか受けいれられないのではないかな。
ただ、表紙はかわいい。すごくかわいくて装丁もとっても素敵。表紙イラストとデザインだけは褒めちぎらせて!
そんな一冊でした。 -
ご維新 家族