- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104235117
感想・レビュー・書評
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珠世が姑に。この先が楽しみかも。
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「ほんに、そのとおり。わたくしもその手で釣られました」
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江戸時代、鷹匠などの鳥を司る役目、「お鳥見」の娘であり女房であり母である珠世さんの日常生活。今回は息子たち二人の結婚がメイン。「お鳥見」が密偵の役割も持っているがためのイベントとかも初期はあったりもしたのですが、この話のよいところはなんといっても、常にどんと構えているあたたかいお母さんの珠世さん。もう、ああっ珠世さまっというぐらい素晴らしくチャーミングで素敵な方です。
今回ももーたまらんかった。それぞれの息子が、それぞれに珠世さんを口説くかのようなシーンが用意されていて、た、たまらん……。あー面白かった。大好きです。普段時代ものを読みつけないかたでもおすすめ。特に主婦の方におすすめです。 -
久右衛門さんが最期まで立派でした。もう少し恵以とのやり取りを見たかったな…
読み終えて改めて巣立ちというタイトルを見るといろいろ感慨深いものが。 -
珠世さんの心が揺らぐ。
久右衛門さんの最後。 -
「巣立ち」が一番好き。
恵以と石頭のじじいがお互いぷりぷりしているのが面白かったし、和知様の周りに対する配慮や寛大な心、親心が切なかった。
いいコンビだと思った。
もう少し二人のやり取り見たかった。 -
ご隠居は、小袖と共に眠っています。
急な展開で、あっれという感じ。 -
熱海駅前の本屋で買った。やはり期待を裏切らない面白さ。単なる人情味だけでなく、登場人物の成長がしっかり書かれてるのが良い。雪ちゃんが絵馬を流してしまって、男の子に八つ当たりする描写が泣けた。
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最後に収録されてる話。
えー!!
って思わず声出しちゃいました。 -
珠世は女房から姑へ。肩の荷を下ろせるはずが、これまでにない試練と苦労が生まれる。
矢島家の長男、久太郎がついに嫁を取る。しかし、相手は珠世の主に苛酷な影働きを命じ、いまや失脚した老中水野忠邦に連なる家の娘だった。佳き日を迎えるまでの心労、そして婚礼でも思わぬ波乱が。家族がひとり増えれば、苦労も増え、また去り行く人もいる。ものみな変わり行くなか、変わらぬ機微と情愛で珠世は家族を包み込めるか。
お鳥見役の久太郎と恵以が祝言をあげ,また,多津が出産するなどおめでたいことが続く一方、世代交代もしていくことが描かれるお鳥見女房シリーズ第五作目の連作短編集。
主人公のお鳥見女房珠世の明るく,前向きな姿に癒されるます。長男の久太郎と鷹姫と呼ばれていた恵以が祝言をあげる。以前居候していた源太夫の妻の多津が出産するなどおめでたいことが続く一方,世代交代も描かれている。
「ぎぎゅう」「巣立ち」「佳き日」「お犬騒ぎ」「蛹のままで」「安産祈願」「剛の者」
『お鳥見役女房』は,いつもながら読んでいてどれも後味がよい。それはひとえに珠世の暖かく,人の心を包み込むような笑顔であるからかもしれない。読後感がよい作品である。