異形の大国 中国―彼らに心を許してはならない

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104253081

作品紹介・あらすじ

とまらぬ領土拡大の野望、捏造される歴史、他国を厭わぬ環境汚染、世界第3位といわれる軍事予算-13億の人口を抱える虚構の大国が行き着く先は?中国という国の存在は、天が日本に与え給うた艱難である。それを乗り越える第一歩は、その真の姿を認識することから始まる。日本の将来を憂う著者渾身の中国論。

感想・レビュー・書評

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  • 1

  • 殿堂入り名著

  • 初めて読んだ、歴史本。中国本。
    最近、日本・中国・韓国はじめもめ事が多いので、気になって購入。

    (中学時代は歴史なんてキライな科目だったけど、最近は、逆に真実を知りたいwwみたいな感じで、逆に興味が。。。気の変りように驚き&中学時代もう少し勉強しとけば良かった!?)

    なんとなくの雰囲気とは、だいぶ違う事実があるみたい。いろいろな本の照会があるから、読み深めてみようかな。
    あと、逆に左側(?)の本も読んでみようかな。

  • 読み応えはあるが、櫻井さんは主観を入れる癖があるのが気になる。途中でギブアップした本。「戦略的境界線」という言葉は胸にズドンときた。中国恐ろしい

  • ちょっと古いけど著者のTVでの対アジアに対する日本外交に対する意見に興味があったので、読んでみた。書かれたのが4年前で日本の政権も変わっているが、対中国では今も尖閣の領土問題には振り回されているし、歴史問題、靖国参拝と同じ事が繰り返されている。進展はなくむしろ後退している日本の外交にはがゆさを感じる。

  • 技術大国・日本は「中国の下請け」になる。…彼らがまず目指すのは国家標準の確立だ。ある企画を中国独自の国家標準とし、次の段階でこれを国際標準に格上げしていくのだ。…「(日本独自開発の技術を)中国は、独自の標準だと主張し、国家標準にしたのです。そうして、ロイヤリティーの支払いを逃れるのです。非常にズルいやり方です。」中国は、厚顔にもそれを中国の国家標準と定め、IECに国際標準化を申請することだろう…日本を含む外国企業は、中国に、これらに関する巨額のロイヤリティーを
    支払う羽目にもなる。元々の技術はこちらが開発したとの自負があればあるほど、納得できないやり方だ。…岸氏は語る「国際標準化の持つ深刻さを本当に理解している政治家、完了は何人いるのか。日本は恐るべき空白のなかを漂っているのです。」

    →仕事柄最近よく目にするようになった「GB」という記号が思い出された。
    GB→guojia biaojun 漢字で書くところの「国家標準」

  • なにげなーく立ち寄った古本屋で、「私を買ってごらん」と本が訴えていたので買ってみた。この類いの本は、発刊時に読まないとだめな気がするが、著者には申し訳ないが定価を出して買うのはちょっと憚れる。内容もすでに週刊誌等で発表されているものを集めたものだし。
    主張されていることは興味あるので、こういのは電子書籍で安価で発行してほしい気がする。

  •  民主主義には時間とコストがかかる。一方独裁は効率的で意思決定が速い。そんな日本と中国が争えば中国が勝つに決まっている。しかし多くの民衆の意思は無視され、一部の人だけがその恩恵を受けるようになる。将来いづれその歪みが表に出てきて混乱をきたすようにはなると思うが、今の日本のシステムで彼の国をとらえようとしても無理がある。

  • 【中国の対外戦略】
    ・2004年には,ロシアのプーチン大統領が中国を訪問し,胡錦濤国家主席とともに,中露国境問題は完全に解決したと宣言し,北方の脅威を取り除いた.さらに,米国への対抗基軸構築という点で,両国の利害関係は一致したのだ.
    ・台湾へは,対中投資や輸出に便宜を図る微笑み外向によって,中台有効を印象付けた.08年1月におこなわれた台湾立法院選挙では,中国から渡ってきた中国人の政党である国民党が,全議席の4分の3に迫る大勝利を収めた.
    ・中国政府は,日本は押せば必ず引く国,たたけばうずくまる国だと見ている.だからこそ,常に押し,叩いてくる.2005年4月,中国で猛烈な反日運動が発生した.日本の国連安全保障理事会の常任理事国入りに反対したのだ.上海総領事館への反日デモを黙認した.これらについて未だ謝罪はない.

    【中国を取り巻く国際情勢】
    2006年のブッシュ大統領のアフガニスタン,インド,パキスタン訪問は,米国のアジア外交が大きくインドに傾斜し,中国との対立構図にさらに一歩踏み込んだことを示した.国家とは国益によって動く,という当たり前のことが,戦後の日本には欠けている.

    【中国国内の権力争い】
    ・江沢民路線と胡錦濤路線の戦い.胡主席は柔軟かつ前向きな対日政策をとる.しかし,親日的というわけではない.江沢民政権のような対日強攻策では中国の国益は守りきれないことを知っているにすぎない
    ・江沢民は鄧小平の支持によって権力の座についた.同時に胡錦濤もポスト江沢民として指名した.江沢民は94年に鄧小平が認知症の症状を見せ始めると,鄧小平の排除に努めた.胡錦濤に国家主席の地位を譲る際にも,後継者の手を縛れるだけ縛った.常務委員会9名のうち,5名は江沢民派閥だ.


    【日本がすべきこと】
    ・オンタリオ州教育省で,05年度の教育課程に,第二次世界大戦における重要な出来事として,ナチスのユダヤ人大虐殺と並んで,日本軍による「南京大虐殺」が,はじめて加えられた.背後には中国共産党の情報宣伝活動があった.日本がすべきことは,南京大虐殺は存在しなかったという歴史事実の説明とともに,より大きな枠組みで中国共産党の新の姿を世界に知らしめることだ.
    ・日本がすべきことは,自らの力をつけること.まず,日本の歴史を学び,日本文明を育んだ価値観を知ること.

  • 櫻井さんが雑誌かなんかに寄稿した小論文集って感じ。
    チャイナ脅威論。以前に自分で読んだ本からの引用も多くそこまで目新しい情報はなかったけど、チャイナ国内の権力争いについては知らなかったので勉強になった。
    台湾への侵攻が不可避のように書かれているんだけれど実際どうなるかな。馬総統ってのがどう動くかにもよるけれど、武力使って台湾を呑み込もうってのにはまだ時間がかかるとみるが。
    それにしても日本のメディアの偏向ぶりはヤバいんじゃないのか。だって普通に日本で育って突然こうゆうチャイナ脅威論系を読んだら「うっそだろ、パラノイア」とか思っちゃうからね。まぁ確かにこの本はちょっと論理面での弱さとゆうか、ずいぶん感情的だなぁなんて思ったけど。
    とにかく外交は現実的な利害損得に基づいてるんですから、日本人目を覚まさねばならないね。

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著者プロフィール

ベトナム生まれ。ハワイ州立大学歴史学部卒業。「クリスチャン・サイエンス・モニター」紙東京支局員、日本テレビ・ニュースキャスター等を経て、フリー・ジャーナリストとして活躍。『エイズ犯罪 血友病患者の悲劇』(中公文庫)で大宅壮一ノンフィクション賞、『日本の危機』(新潮文庫)を軸とする言論活動で菊池寛賞を受賞。2007年に国家基本問題研究所(国基研)を設立し理事長に就任。2010年、日本再生に向けた精力的な言論活動が高く評価され、正論大賞を受賞した。著書に『何があっても大丈夫』『日本の覚悟』『日本の試練』『日本の決断』『日本の敵』『日本の未来』『一刀両断』『問答無用』『言語道断』(新潮社)『論戦』シリーズ(ダイヤモンド社)『親中派の嘘』『赤い日本』(産経新聞出版)などがある。

「2022年 『わが国に迫る地政学的危機 憲法を今すぐ改正せよ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

櫻井よしこの作品

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