決壊 下巻

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著者 : 平野啓一郎
  • 新潮社 (2008年6月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104260089

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決壊 下巻の感想・レビュー・書評

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  • 救いのないラストであることは間違いない。
    上巻、下巻ともにページの端が黒く塗りつぶされた本のデザインが表しているように列車の人身事故(これも飛び込み?)に始まり、兄の崇がホームで飛び込み自殺をする瞬間に物語は終わるという終始暗い色調に彩られている。

    とりわけ弟の良介を悪魔に惨殺され、鬱病の父に自殺され、言葉の無力感/全能感からやがて現実感を失い、白い浜辺で精神的に完全に失調をきたす崇の在り様は寂寞とした哀愁を読む者の胸に残す。
    その余韻が消えぬうちに、ホームに到着した電車に飛び込み、その瞬間の描写で幕を閉じる。
    どう目を凝らしても救いはない、真っ暗な終わり方である。
    白い砂浜で幻覚をみる崇の光景やこの刹那的なラスト、とても印象的で個人的に好きではあるが。

    「崇」という名前もまさに(「崇」は「言葉に祟られている」が由来じゃないかと推測)、その暗い運命を体現しているかのよう。

    でも、だから読者は作者のその後の「ドーン」という作品も読むべきだと思う。

    平野作品が追求している「多面的な自己」というテーマも、「ドーン」では”分人主義”という形でより深く明確に結実しているし、「ドーン」の主人公も懊悩し、崇と同じように電車に飛び込もうとした過去を持っている。
    が、そこでは終わらず、妻と手を取り合い、再生を果たす。

    そんな主人公の名前は明日の人と書いて明日人(職業のアストロノーツともかかってる?)。

    つまるところ、「決壊」単体で見れば、確かに救いはないけれど、平野の作品群の一部として、全体像を見渡せば希望が見出せるんじゃないか、と。
    両作品を二度づつ読み終えた今日、そんな風にも思える。

  • 惨殺された人の生前から死後まで、本人と周りの人を書いた作品。

    自分がいかに薄氷の上を歩いていたのか、という気になる。

    生きるか死ぬかを自分で選ぶというのは、自分自身で育てた根っこによると思う。
    それをどう育てるのはきっとその人の主義主張によるんだろうけど、子供を持つ身としては生きる方を選んで欲しい。

  • 「恐ろしいまでにタイムリーな小説」っていう評がピッタリ。無差別殺人…秋葉原…。
    救いのないストーリーが現代そのまま。ラストの優秀な兄の崩れ方とか。人間ってほんとこんな感じよな。
    うちだってもっと度胸があれば、殺人くらい犯してやるのに。

  • まいったぁー。
    眉間に皺が刻まれてしまったぁー。

    って自覚するくらい恐かったぁー。
    あー、人って恐いー。
    あーあー、本音聞いちゃったぁー。

    遺伝と環境だっけ?
    恐いなぁー。
    ホントかなぁー。ホントに思えてくるとこが
    この本の凄いとこかなぁー。

  • 現代社会特有のネットでの容易い共感に浸りながらも自分の中に存在するいくつもの自分を否定され認められなかった時、人は悪魔になりうるのだろう…。
    そしてそんな自分を自分でさえも認められなかった時は消滅するしかない。

  • どうやらミステリーではなかった模様(¯―¯٥)
    ずっしりくる重さかつ、難解な部分も多く、作者と己の知的レベルの差に愕然とした一作。
    洗脳、死刑問題、マスコミ問題など多くの問題を盛り込みすぎかと。。。
    一般向けにならもっとシンプルにしていただいた方がよいかと。。。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    “悪魔”とは誰か?“離脱者”とは?止まらない殺人の連鎖。ついに容疑者は逮捕されるが、取り調べの最中、事件は予想外の展開を迎える。明かされる真相。東京を襲ったテロの嵐!“決して赦されない罪”を通じて現代人の孤独な生を見つめる感動の大作。衝撃的結末は。

    【キーワード】
    単行本・テロ・東京・ミステリー

  • どこまでも突きつけられる感覚。

    硬質な作品。

    前編の登場人物達の情報が、後編に響いてくる。

    どこまでもつきつけれる、硬質な恐怖。

    悪意。

    それがその人にとって正義だったとしても。

    それは悪意になりうる。

    あまり、こういった作品は読んでこなかった衝撃を受けた作品。

  • 上下巻、一気に読みました。結構キツかったなぁ。とにかく、起きてほしくないことが全部起きる。自分だったら、と考えてしまう。

    まず、メインの事件が悲惨すぎるのだけれども、それ以上にショックなのは、人間の「思い込み」の恐ろしさ。過去の出来事を正確に思い出すのが困難なように、人の頭の中で、出来事が好き勝手に変形していく。「本当のこと」なんてあるのか。他人に「わかってもらう」ことなどできるのか。そもそも、自分自身すらあやふやなのに。うーん・・・

  • 生半可な言葉では語れない。 とてつもなく重いラストに胸が張り裂けそうだ。

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決壊 下巻の作品紹介

"悪魔"とは誰か?"離脱者"とは?止まらない殺人の連鎖。ついに容疑者は逮捕されるが、取り調べの最中、事件は予想外の展開を迎える。明かされる真相。東京を襲ったテロの嵐!"決して赦されない罪"を通じて現代人の孤独な生を見つめる感動の大作。衝撃的結末は。

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