- Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104262038
感想・レビュー・書評
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もっともっと、新しい世界を産んで欲しい。彼は一流のSF作家だ。
一流のSF作家は、きっと科学的な知識より、哲学や理想のほうが重要なんだ。
あと、著者の人間的な魅力とダメさがいい意味で滲み出ていて好きだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
並行世界もの。内容がしっかりしている。
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伊藤計劃の虐殺器官からのクォンタムファミリーズ。911テロがなかったら両方とも生まれなかっただろうという小説。いわゆる並行世界SMものかと思うけど、最終的に家族小説。結局この家族の中で一番まともなのは汐子なんじゃないの?110623
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「あずまん」の初単著小説。
量子脳計算機科学的並行世界の物語に結構惹き込まれて読んだ。
{(村上春樹)の二乗 + (フィリップ・K・ディック)} ÷ 5 の様な作品。
作品の解釈は一筋縄では行かず、多様性が認められる。
2010 年 第 23 回三島由紀夫賞受賞作品。 -
かなり狙ってるなあ、という印象で、特に文章を露悪的なまでに粗雑な機能的文章にした辺り、それだけでつまらないと思われかねないのによくやるなあ、と思ってしまった。
しかし面白いからすべてよし。
単純に読んでいてワクワクするような大風呂敷の広げ方にSF好きとしての東浩紀の本気を見た、という感じ。もちろんやろうとしていることは多岐に渡り、読者に対して挑戦的な側面も強いのだが、一番単純な所で共鳴した読者が一番楽しめるようになっているところは、すごいし、いろんな意味で正しいはず。
ただ、一部と二部の断絶が楽しませ方のレベルでの断絶であり、こうした読者の選び方は個人的にはあまり良いものではないと思った。構造的にはわかるけれども、わかることそれ自体が面白いと言えなければそこにはあまり意味がないのではないか。確かに東浩紀的ではあり、だから東浩紀を楽しむことはできるけど、この作品ではそれをきっちり物語に回収して欲しかった。
です。 -
確かに先が気になって一気に読みましたが,面白いかと言われると微妙です…。