- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104270019
感想・レビュー・書評
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美しくて読みやすい文章。構成力。クライマックスの荘厳なほどの魅力。素晴らしい。
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過去に読んだ本。大学生の頃に読んだ。
この本を読んでいた時、ちょうど大学のマンドリンクラブの定期演奏会の直前で、関学まで予備のマンドリンを借りにいっていた。
関学の洋風の校舎と、この小説の雰囲気が見事にマッチしていて、非常に強い印象が残っている。 -
僕は、音楽になりたい。
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天才オルガン奏者の物語。
「ぼくは音楽になりたい」
将来何になりたかと問われて、そう答えるくらいの音楽への愛情。
青年の、愛というよりも妄執に近いような、純粋過ぎる音楽への希求が強烈。
人によっては気持ち悪いと感じるだろうくらいに密度の濃い愛情と、それによって選び取られた結末は衝撃的でした。
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ブエノスアイレスの教会に彗星のごとく出現した謎の天才オルガニストとは?それは9年前、自動車事故で右半身の自由を奪われたままニュルンベルクの病院から姿を消した青年が、奇跡的によみがえった姿なのか…。そして、彼の演奏を真っ向から否定する盲目の老オルガニストの運命は?バッハの音楽が事件解決の鍵を握るバロック・ミステリー。第10回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。
あらすじ加えるのは初めてだな…。文章に気を使っている、もしくは言葉に気を使っているのかなと言うのが文中の字を追いながら思ったこと。綺麗です、言葉遣い。予想外の展開に驚かされました。悲劇なんでしょうか、これ。読むにあたって生でパイプオルガンを見たくなる。中盤から最後に掛けての医学的説明がマニアックだったのでちょっと閉口気味でしたが、読んでよかったです。一つのことに一生を捧げる人生は美しいけれど、恐ろしい。ヨーゼフだけでなく周囲の人々に関してもそれは同じなのではないかと。
音楽になりたい、というヨーゼフの言葉に背筋がぞっとしました。人をやめてまで音楽を愛する彼と反発する教授が切なかった。 -
青春アドベンチャーの原作