西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1419
感想 : 146
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104299119

感想・レビュー・書評

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  • おばあちゃんの知恵は、生きてきた長い道のりの間に培われたものなんだろう、どっしりとして揺るがない。穏やかな包容力、沁み入る言葉、草木や自然への声かけ、孫への無償の愛。
    心に残る言葉がここかしこにあった。

    ただ、隣人ゲンジさんに対する主人公まいの異常なまでの嫌悪の態度にはどうしてそこまで?と疑問。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      koalajさん
      それだけ、まいが純粋過ぎて不安定なんです。そのコトが理解出来るのは同じように不安定だったコトがある場合だけかも、、、
      koalajさん
      それだけ、まいが純粋過ぎて不安定なんです。そのコトが理解出来るのは同じように不安定だったコトがある場合だけかも、、、
      2022/08/21
    • koalajさん
      猫丸さん
      こんにちは。
      おっしゃる通り、そうなんでしょうね。
      猫丸さん
      こんにちは。
      おっしゃる通り、そうなんでしょうね。
      2022/08/21
  • T図書館
    西の魔女(祖母)が死んだと一報が
    2年前、中学校に行けなくなったまいは、しばらく祖母と一緒に暮らした…

    ・西の魔女が死んだ(1994年)
    ・ブラッキーの話 6年生の教科書掲載
    (まいの母が飼っていた犬の話)
    ・冬の午後(祖母とまいの話)
    ・かまどに小枝を
    (祖母がまいを思いながらの日常)

    《感想》
    「西の魔女が死んだ」の他3篇は表題作に繋がる短編
    読みやすく一気に読んだ
    自然豊かな情景で西洋感があって新鮮だった

    包容力があり、自然の中で生活でき、ジャムを作ってくれて、素敵な外国人の祖母が欲しくなった
    まいも「私も超能力もてるかしら?」と愛らしい子供だ
    終わり方があまり多くを語らず、祖母が約束を果たしてくれたと、まいの膨らむ気持ちを表しているようで非常によかった

  • 夏休みの終わり、特に何もなかった私に、この本を読んで、まいの過ごしたおばあちゃんとの輝かしい夏の情景に染み入ることができ、
    素敵な本と出会えたという想い出ができた。

    私が大人になれた、又はなってしまった、と
    感じた時にまた読みたい。

  • 難しい言葉や難解な表現を使わなくても、ここまで人の心を打つ話が書けるものかと驚いた。
    平易で優しい言葉で淡々と紡がれる物語は静かで、子供の頃に部屋にこもって一日中本を読んでいた頃を思い起こさせる。

    と同時に、思春期の激しく揺れ動く子供の心をなんて上手く描写しているのだろうと、大人が書いたとは思えなかった。
    自分が子供の頃の、エネルギーがあって怒りや喜び、憧れや焦りなど、いくつもの感情が常に渦巻いて爆発しそうで、それを理解しないように見える大人をちょっと斜めに見ていたこととか、いろんなことを思い出した。
    読書というのは、過ぎ去った年月や今はもう手元にないものを僅かでも思い出し取り戻させてくれるものだと思う。

    著者梨木香歩は、そういう意味で魔女みたいな人だ。

  • 吸い込まれるように読みました。
    ストレスの多いコロナ禍の今こういう本を求めていたのかも・・
    私も魔女修行!

  • 最初はクセが強くて独特のリズムがあって読みにくいと思ったが、読むにつれて面白く感じてどんどん読んだ。面白かった

  • アイノウ すべてを受け入れる家族、特に「西の魔女」。そこで心を育てていく話。時代を超えて愛読される理由がわかる名著。

  • 「普通」らしく生きなくて良い。
    あなたはあなたらしく生きなさい。

  • 初版は25年前。その後、2017年に書き下ろしを含めた作品集という形で出版されるにあたって書かれたあとがきがすごくよかった。この本はすべての人を救うものではないかもしれないけど、私や他のたくさんの人の支えになるんだろうと思う。届くべき人に届いてほしいな。西の魔女の家は、私のなかのもうひとつの居場所になったような気がする。

    【読んだ目的・理由】以前から気になっていたから
    【入手経路】買った
    【詳細評価】☆4.4
    【一番好きな表現】そういう動作がすべて、途切れることなく、流れるように続くのを、私はいつも、飽かず眺めていた。今でも目の前に浮かぶ。いつでも実況中継できるほどに。(本文から引用)

  • ほのぼのとしながら、自然に囲まれて生活したいなあという気になれる。時々のおばあちゃんの発言は自分に突き刺さるものがあった。無駄なことを考えず、落ち着いて読書ができた

著者プロフィール

1959年生まれ。小説作品に『西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集』『丹生都比売 梨木香歩作品集』『裏庭』『沼地のある森を抜けて』『家守綺譚』『冬虫夏草』『ピスタチオ』『海うそ』『f植物園の巣穴』『椿宿の辺りに』など。エッセイに『春になったら莓を摘みに』『水辺にて』『エストニア紀行』『鳥と雲と薬草袋』『やがて満ちてくる光の』など。他に『岸辺のヤービ』『ヤービの深い秋』がある。

「2020年 『風と双眼鏡、膝掛け毛布』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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