段ボールハウスガール

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104309016

感想・レビュー・書評

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  •  「段ボールハウスガール」はリアリティの無い話だと思いました。(読んだのは10年以上前なので、記憶違いもあるかもしれませんが、インパクトのある作品だったのでけっこう覚えているつもりです。)
     私は暴力父に、母と共に家を追い出され、7月に一晩公園で過ごしたことがあります。その時の経験談ですが、7月でも朝方は結構寒いです。それに虫刺されがすごいことになります。この作者さんは取材活動として、その一晩さえもやってみなかったんだな、と思いました。公園泊は簡単に出来るし、リアリティが一気に増すのにな……。
     また、家庭教師の派遣元切りは、普通に契約違反で訴えられる行為です。(友人が家庭教師をやっていた為、これはとんでもない行為であり、必ず見つかるものだと友人に教わりました。)
     図書館で本を千切って遊ぶシーンは、本好きの私にはひたすら胸糞悪かったです。

     「ダイナマイト・ビンボー」の主人公は「段ボールハウスガール」以上に嫌な女ですね。そして、「汚夢」という未だ忘れられないレベルでひどい名前の弟……。
     汚夢も決していい人間ではないけれど、最後姉に振り回された結果もあり、体重がごく軽くなってしまったのが、死を予感させて哀れでした。
     姉(主人公)は何をしたかったのかわからなかったです。
     本当に胸糞悪い話でした。

  • 「段ボールハウスガール」にしても、もう一作の「ダイナマイト・ビンボー」にしても、こういう世界もあるのかと、これもひとつの生き方でとも思うが、全く共感できない世界で、登場人物に誰一人魅力的な人がいなかった。
    読んだあとも、嫌な気分。

  • <font color="#666666"><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:0;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/410430901X/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/410430901X.09._SCMZZZZZZZ_V1057205228_.jpg" border="0" alt="段ボールハウスガール"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/asin/410430901X/yorimichikan-22" target="_blank"> 段ボールハウスガール</a><br>萱野 葵 (1999/07)<br>新潮社<br><br><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/410430901X/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"> この商品の詳細を見る</a></td></tr></table><blockquote><p><strong>ふとした事件がきっかけで労働意欲を捨ててしまったOL。勤めを辞め、ガスも電気も水道も止められて、アパートも追い出され、わずかな手持ちの金も底をついてしまう…。無気力で無責任で世間に悪態ばかりついているヤな女。でも、ちょっとイイ女かも…。救いようのないクズ女を描く表題作の他、あの手この手で生活保護をかちとろうとするこれまた最低の女を描く、「ダイナマイト・ビンボー」を収録。書き下ろしビンボー話2編。</strong></p></blockquote>
    杏(あん)は、OLをしながら爪に火を灯すようにして貯めた200万円を盗まれた。しばらくして捕まった犯人は、二十代の妻子持ちの男だった。それ以来、杏は、部屋には帰らず公園や図書館で過ごすようになるのだった。

    犯人に対する憤りの気持ちはわからなくはない。空しさもわかる。気力が一気に萎えるのもわかる。だが、そこから先の気持ちの動きがわたしには理解できない。だから読むのにただ疲れた。これのどこがイイ女なのか...。</font>

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