東電OL症候群

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著者 : 佐野眞一
  • 新潮社 (2001年12月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104369027

東電OL症候群の感想・レビュー・書評

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  • 東電OL殺人事件の続編ともいうべき本は、前著への女性の反響の大きさから、同時代の女性に与えた衝撃と共感性。そして男性がなぜこの事件に「発情」したのかに迫っていきます。彼女がこれほどのエリートでなければ騒がれただろうか。外国のジャーナリストも大きな関心を持ち、著者との相互インタビューも。渡邊泰子さんが自分に誇りを持っていた故に実名を書いたという著者の意図は分かりますが、やはり遺された家族にとってはあまりにも残酷な仕打ちだと思います。読む人は興味本位の人もいるに違いないからです。そして後半は無実を訴えるゴビンダ被告と母国ネパールの国王一家の皇太子による惨殺事件などから日本のアジアへの差別意識をえぐります。またゴビンダの逆転有罪に繋がる勾留決定に関与した村木という東京高裁判事自身の少女買春事件への堕落、裁判、弾劾というもう一つの事件と絡み合わせ、この村木・渡邊という同年の2人のエリートの心の闇を探っていく著者の筆は極めて鋭いです。また村木・ゴビンダの妻・子供の悲劇という別の被害者があったことはますます深い闇に包まれた心境です。

  • 過去に起きた東電OL殺人事件の検察側の不可解な所やネパール人を強引に犯人に仕立てようとする警察側の許せない事件
    何度も細かく同じことを説明してるので、いい加減ウンザリしてきた...

  • 心の闇。一言で言うにはあまりに深い。誰もが持つ堕落の縁。

  • 前作とまとめて。前作では一審の無罪判決で終わって、良かったーと思ったけど、今回、まさかの再拘留、二審無期懲役。こんな外国人差別からくる冤罪事件になっているとは思わなかった。この本では最高裁の結果は出てなかったけど、調べたら結局上告は棄却されている。OLの不可解さだけでなく、冤罪ものでもあったとは。冤罪関係を読んでいるのに、これは出てきてなかったな。裁判官の高木は冤罪事件に多数かかわっている、というのもほんとに怖い。裁判官によってこんなにも人生が変えられるなんて、たまったもんじゃない。それで陪審員制が導入されたのかもだけど。高木の関わった足利事件は結局冤罪と確定してるし。なぜ日本はこれを報道しないのか。朝日新聞はダメだ、との記載があって、やっぱりと思う。こういう系では朝日新聞はほんと評判が悪いよな。ほんとに謎だらけだ。

  • 前作から続けて読みました。・・・と言い切っていいものかナゾですがこちらも、前作同様ルポルタージュなため毎回繰り返される基本説明にぐったりしながら拾い読みというのが正直なところでしょうか。けどここまで読んだんです、次の本が出たら多分借りると思います。

  • 最近、裁判のやり直しを求められている東電OL殺人事件のその後のこと。

    東電OLの昼間と夜の顔の違いについて、同世代の女性の多くの共感とその心理分析、事件のその後についてで構成されている。

    心理的には拒食症と家族のありかた、それを他人事として捉えられないのは秋葉原事件なども含めて、世の常だろうか。

    いろいろと考えることが多い書。

  • 司法とか東電社員とかの批判の裏に学歴エリートへの歪んだ見方があるような、、

    読ませる本ではあります。
    ざっと目を通しただけだけど、扱っている事件も事件だけに何とも言えない読後感。
    勾留の要件とか、教科書的には当然のところを批判的に捉えている点が興味深く感じました。

  • 「東電OL殺人事件」の続編。一審で無罪になった被告が、出国できずに拘留されて高裁で逆転無期懲役になるまでを追う。経済や政治、行政だけではなく司法までもが崩壊している様を明らかにする。ただ、司法の崩壊は僕には既知のものであったが、女性の「性」の生々しさ、あるいは闇については、正直にわかには信じられない。しかし間違いなくそのとおりなのだろう。男の性よりも、「悲しい」のはまだこの国の女性が解放されていないということなのだろうか。いずれにしても、この国に未来はないことを思い知らされる。白人以外の外国人にとって、この国は希望にはなりえないだろう。

  • 2冊読んで、どっちがどっちかわからなくなった。最初の本の方が面白い。

  • 東京電力でOLをしながら売春をしていた女性が殺された事件を追ったドキュメンタリー「東電OL殺人事件」(未読)の続編。被害者の持っていた心の闇に加え、だらしのない日本のメディア、腐りかけている法曹界などについて書かれている。犯人として無期懲役になっている外国人は、99%冤罪なのだそうだ。また、その裁判に関わった判事は、少女買春で罷免されたのだそうだ。受験戦争、学歴主義、競争社会などをキーワードにして、現代社会の矛盾がたっぷり描かれている。日々充実してるはずなのにどこか虚しさを感じている人にオススメ。

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東電OL症候群の作品紹介

死してなお強い磁力を発する東電OLの眼差しは、二つの物語をあぶり出した。ひとつは彼女に感応し、その生き様に自分自身を投影する女たち一人一人の物語。いまひとつは閉ざされた司法と日本社会の闇の連鎖についての物語である-。もはや瞠目するしかない現実を浮き彫りにする、渾身のルポルタージュ。

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