ニシノユキヒコの恋と冒険

  • 1065人登録
  • 3.46評価
    • (89)
    • (172)
    • (334)
    • (43)
    • (5)
  • 240レビュー
著者 : 川上弘美
  • 新潮社 (2003年11月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104412037

ニシノユキヒコの恋と冒険の感想・レビュー・書評

  • 以前竹野内豊の映画を観たが
    原作を読むつもりはなかった。
    ふと気になり図書館で借りてみた。
    恋愛の甘酸っぱさを
    思い出したのかも知れない。

    P79
    かわいそうなユキヒコ、と思いながら
    わたしはユキヒコの腕を触っていた。
    かわいそうなわたし、とはなぜか思わなかった。
    かわいそうなユキヒコ、としか思わなかった。
    やがてユキヒコがわたしを捨てるだろうに。
    やがてユキヒコの方が私から去るんだろうに。
    わたしを捨てたあとのユキヒコが
    私から去った後のユキヒコが
    かわいそうでならなかった。
    ただただ、かわいそうで憐れだった。

    P77
    なめらかな上の空

    P84
    なぜ自分からユキヒコを手放して
    しまったのだろう、と激しく後悔した。
    けれど、手放すだの終わらせるだのいう
    考え方が、まちがっていることも知っていた。
    ただ、終わるのだ。ものごとは。

    P129
    そのひとの全部を好きになることに決めると
    いいだのよくないだの、そういう価値判断など
    しなくても、よくなるのだ。
    ただ、好きでいれば、いい。

    P171
    やりすごすことできた、と私は思った。
    上手に、やりすごせた。
    決して愛さず。愛さなかったから、
    傷つけることもなく。
    傷つくこともなく。

    P171
    波がやってきた。大きな、波がやってきた。
    ニシノくんが恋しかった。
    愛しているのではない。
    私は歯をくいしばりながら、思おうとした。
    愛なんかじゃない。ちょっと、なじんだのが、
    いけなかっただけ。そう思おうとした。

  • 捉えどころのなくて、女ったらしで、ほっとけない、ニシノユキヒコ。
    西野くん、西野さん、ユキヒコ、幸彦、ニシノ。その呼び方の数だけ明らかになる彼の姿。なぜか嫌いにはなれない。
    彼にとって人生は、愛を探す冒険だったのかしら。

  • 流れるように進んでいく

    好きだった

  • 川上弘美はわたしにはまらないらしい

  • 人を愛せない西野くん。付き合っても結局去られてしまう。夏美さんへのプレゼントが鈴ってなんて素敵なんだろう。動くたびに鳴る鈴の音。離れてもその音に呼ばれて戻れるような気がするから。そう思うのは私だけかな。

  • ニシノユキヒコ=竹野内豊に脳内変換して読んだ。
    ニシノユキヒコ、どう考えたって女たらしのろくでもない男だ。でも竹野内だもんね、断然ありだ!
    映画は見ていないけれど竹野内が刷り込まれてしまっているせいか、初めからうっとりとしながら読んだ。

    あれ、川上弘美ってこんなに軽い文章だっただろうか。
    そもそも「蛇を踏む」くらいしか読んだことがない。
    不可思議な内容でずばり芥川賞という作品だった記憶がある。
    苦手かもと今まで避けていたのだが、この作品はこのかすかな記憶をいともたやすく覆した。なんて楽しいんだ。

    でもやはりニシノユキヒコに魅了されるだけの物語ではなかった。
    その裏には彼の抱える暗い過去、悲しみ、底知れぬ孤独などが隠されていてひたひたと迫ってくる。
    ニシノユキヒコのやわらかい明るさと救いようのない暗さが時折交差する様は切ない。
    つかみどころのないニシノユキヒコは不気味な存在と化す。

    映画はこの辺りをどこまで追っているのか気になるところ。
    機会があれば見てみたいな。
    面白かったです。

  • ひらがなの使い方が自然でいい。実はこんなの好きだ。

  • 連作短編10編。女性の目から見た西野幸彦の人生
    ニシノさん『パフェ』夏美とみなみ、死後のひと時
    西野君『草の中で』中学時代、山片さん
    ユキヒコ「おやすみ」上司で奇麗な真奈美さん
    幸彦『ドキドキしちゃう」大学時代カノコ
    西野くん『夏の終わりの王国」小説家例
    ニシノ『通天閣』昴とタマ
    ニシノくん「しんしん」同じマンションのエリ子さんとナウ
    ニシノくん「まりも」省エネ料理の会サユリさん
    西野さん「ぶどう」江ノ島の愛
    西野くん『好き銀体温計』土管の好きな御園さん
    呼び方がいろいろあって(同じのもあるけれど)、西野幸彦のその時の関係性が表れていて、まあ恋愛遍歴の時代が分かったりもするのが面白かった。

  • 映画は大事なところが抜けてたんだなということが判明。
    映画の後に原作という順番は正解だった。
    映画は原作を読む助けになった上に、原作の深みと切なさが。。

  • とらえどころのないニシノユキヒコ。いろんな女性が彼とつきあって彼のことを振り返るけれど、いったい彼はどんな人物だったんだろう。丁寧で礼儀正しく優しくて、いいとこばかりのように思えるのに、それでもつきあっているうちにきっとみんな寂しさに耐えられなくなるんだろうな。

  • 竹野内豊さんで映画化された一冊。

    ニシノユキヒコが付き合ってきた
    歴代の彼女たちが語る
    ニシノさんに関するお話。

  • おすすめいただいて読んでみました。
    図書館へレッツゴ〜

    最初のパフェーが川上弘美さん独特の世界がよく出てたなぁって思います。
    ニシノくん。私、あなたの気持ちがよくわかる。
    でも彼と付き合うと寂しいだろうなって思う。
    だけど・・・愛するって怖いよね。ホントよくわかる。
    ニシノくんの女の子版って、きっとなかなか受入れられないだろうな。
    男の子と女の子じゃ同じ事してても違うんだもんなぁ。
    ちょっと不公平。
    私も誰かを愛したいな。でも・・・愛ってなんだろ(笑)
    読みやすくてスラスラ読めちゃいました。

  • 映画の主役の俳優さんで脳内変換されているから、ステキに思える彼だけど、その情報なかったら、80ページ目あたりでハリタオサレロコノオヤジと思ってしまう。
    しかし、短編で読みやすいです。

  • 1人の男を数多くの女性がそれぞれの主観で語る物語。こういうオムニバス系の作り方は良くあるけれど、好きな方。人間の価値観、捉え方は一つじゃない事がじんわりと感じられる。

  • 敏感なようで鈍感だったり。明るいようで暗かったり。愛情深いようで冷めてたり。女の子はみんな好きになっちゃうだろうな。自分だったら…って考えてる時点で夢中になってる(°_°)おそるべし。。ニシノユキヒコ。

  • どうしても人をちゃんと愛することが出来ないニシノユキヒコの歪んだ恋愛事情の物語

  • こんな生き方疲れそうでやだな。
    川上さんって本人も恋愛体質なのかなあ…

  • 私にはこの作家さんは合わないのかもしれません。
    なんだか、で?と言いたくなるような・・・。
    結局、ニシノユキヒコは実の姉を愛しているから、他の女性は愛せないって事なんでしょうか?
    姉はもう死んでしまっているから、どうしようもない・・・。でも、死んであの世で姉と会えているかもしれませんね。

  • 映画を観て、久々にまた読みたくなって。
    最後に読んだのは2008年の2月でした。6年前か。その頃あたりから読書量がものすごく増えた気がする。
    6年前はニシノユキヒコはいい加減なバカなチャラ男としか思えなかった。
    けど今読むと違う。可哀想だなって。こういう男はモテる。モテるけど孤独、ってのがよくよくわかる。女の子産めなかったね。

    映画での夏美さんではない、原作の夏美さんが好き。

  • 久々に読む川上弘美、「先生の鞄」以外気に入った作品もなかったので本作も積ん読で放っておいた。映像化されると聞いて読んでみたのだが、なかなか面白かった。内容はニシノユキヒコの各年齢層におけるセックスライフなのだけれども、それを語るのは相手の女性であるということだ。とうとう彼は最後まで愛してくれる女性に巡り会うことは出来なかったが、粘着質なセックス描写もなくさっらと自然な結びつきは清々しさもあった。ここまでモテルと少々不幸でもいいかなとも感じさせられる、竹野内豊が役を演じるらしいが、高良健吾を想像して読んだ。

  • 20110721
    ニシノくんはかわいいしかっこいいしずるい…

    20140202
    映画化記念に再読
    やっぱり川上弘美ワールドですね
    ニシノくーーーーーーーーーーーーーーん

全240件中 1 - 25件を表示

ニシノユキヒコの恋と冒険に関連する談話室の質問

ニシノユキヒコの恋と冒険を本棚に「読みたい」で登録しているひと

ニシノユキヒコの恋と冒険を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ニシノユキヒコの恋と冒険を本棚に「積読」で登録しているひと

ニシノユキヒコの恋と冒険のKindle版

ニシノユキヒコの恋と冒険の文庫

ツイートする