古道具 中野商店

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著者 : 川上弘美
  • 新潮社 (2005年4月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104412044

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古道具 中野商店の感想・レビュー・書評

  • 恋に不器用な男女と、古道具店を営む人たちの日々を描く。
    ほのぼの感もあれば、恋の駆け引きもあり、非日常的な事件が起きても重大事件には至らず、のほほ~んとした感じで飽きさせずに最後まで引っ張っていく語り口は侮れない。なかなかいいんだなぁ、この感じが。

  • 古道具屋「中野商店」の中野さん、わたし、タケオの物語。
    川上弘美の書く文章は、ふんわりとしているのに、表皮を突き破ってズンときます。ピュアなままの鋭さというか。いいね。

    「携帯なんか嫌いだ。とわたしは思う。いったいぜんたい誰がこんな不便なものを発明したのだろう。どんな場所、どんな状況にあっても、かなりな高率で受けることができる電話なんて、恋愛――うまくいっている恋愛も、うまくいってない恋愛も――にとっては害悪以外もなにものでもない。」

    日本でも「携帯投げ大会」をやるべきだと思うんだ。フィンランドに倣って。
    でもあれだね、サラリーマンとかが優勝しちゃって報道されたら、上司から睨まれそうよね。「なにお前、休日に仕事の電話したのイヤだったの?」みたいな嫌味を賜りそうよね。
    こんなことを考えてしまうあたり、日本に携帯投げ大会は向いていないのか??だが携帯へのストレスはすげえあると思う。一度は投げるべきです。

  • ほっこりするお話し。
    情緒ある文章の表現や場面の切り取り方がたまらない。

  • 東京近郊の小さな古道具屋でアルバイトをする「わたし」。ダメ男感漂う店主・中野さん。きりっと女っぷりのいい姉マサヨさん。わたしと恋仲であるようなないような、むっつり屋のタケオ。どこかあやしい常連たち……。不器用でスケール小さく、けれど懐の深い人々と、なつかしくもチープな品々。中野商店を舞台に繰り広げられるなんともじれったい恋と世代をこえた友情を描く傑作長編。

    お気楽で、突拍子もなくて、悩みもなさそうな中野商店の面々だけど、それなりに色々な事情を抱えていて、まったく完璧に幸せな人なんていないのかもな、と思った。
    私が、現実から目を背けたくて、逃げたくてたまらないと思っているので、そんな後ろ向きな感想を持ったけど、全体的にはほのぼのして優しい物語。

  • 正月に読めてよかった

  • レビューを見ると、『センセイの鞄』と並ぶ傑作として評されていることが多いよう。つまり、川上作品としてはわかりやすいほうの作品です。

    古道具屋(あくまで骨董屋ではない)の中野商店を舞台に、そこでアルバイトするヒトミが語り手となり
    ・女にだらしのない店主の中野ハルオ
    ・その姉でゲイジュツカのマサヨさん
    ・同じくアルバイトで無口な桐生タケオ
    とその客人や恋人・愛人たちで話が紡がれた連作短編集のような長編です。
    ぬるま湯みたいに心地よくてゆるやかな時の流れには、永遠につづかない、日常のようで日常ではない感じがただよっています。

    ヒトミとタケオが再会してうれしかったけど、たしかにタケオはタケオじゃなくなっている気がして、わたしはさびしかったな〜。でも、おっさんになってもあのままだったらそれはそれできもちわるいのか。

    読みやすくて、おもしろかったです。

  • 劇的な展開はないが
    川上弘美さんらしいほんわかとした物語
    登場人物がどこかずれてて楽しい
    でも前へ進んでいく
    《 下町の ただ不用品 古道具 》

  • なんか物語を読みたいなぁ、という時にいい。
    何か学ぶとか何か癒されるとか
    本に何も期待したくないけど
    何か読みたいとき。
    こういうのってぴったりだと思う

    たんたんとしているんだけど、
    出てくる人たちにコクがあるから飽きない

    何ににてるか?と考えてみると
    おいしいオムライスとかそういうのだと思った
    揚げ物でも鍋でもないなー。

  • 不思議な雰囲気の本だった。
    最後は変わったものと変わらないものがあって、寂しいような懐かしいような気分になった。

  • 中野さんの世間からの外れ具合が絶妙でいい!!

  • 人ではなく物を軸として話は進むのに、主題としてはぶれずに人のことを描いているのが面白いし、上手いなぁと思う。
    出てくるひとたちが、不格好なのも良い。

  • 不思議な読後感。
    ありきたりな日常が描かれているようで、実は深い意味が隠されているようないないような……。

  • すっと惹きつけられてしまう言葉が、さりげなく置かれてるから。
    どこが大切かっていう判断は読み手にゆだねている感じが好ましい。
    そのときの気持ちでも歳をとった数でも変わるの、大切とはなにか。
    終わり方が好き。遠くなったようでじつはもっと近くなったんじゃないかな、って思う。距離とか、気持ちとか。

  • 川上作品の女の子はどっちつかずでふわふわしてるのがやっぱりあんまり好きになれないかも。2011/228

  • 久しぶりに川上弘美。

    うんうん。好きだ。
    タイミングが好きだ。
    立ち止まるタイミング、思い出すタイミング、すっとくる。

    切ないなぁ。

  • 東京近郊の小さな古道具屋でアルバイトをする「わたし」。
    ダメ男感漂う店主・中野さん。きりっと女っぷりのいい姉マサヨさん。
    わたしと恋仲であるようなないような、むっつり屋のタケオ。
    どこかあやしい常連たち……。

    不器用でスケール小さく、けれど懐の深い人々と、なつかしくもチープな品々。中野商店を舞台に繰り広げら れるなんともじれったい恋と世代をこえた友情を 描く傑作長編。

    。・゜*・。 ・゜*・ 。・゜*・。 ・゜*・。

    H25.8.23 読了

    相変わらず川上弘美の文体は好きで、読んでいて心地がいいのだけれど、この本の中身については全くっていいほど頭に入って来なかった。
    タケオとヒトミちゃんの不器用な恋愛にも、誰に対しても、感情移入できなかったからかなぁ。。

  • 短編タイトルが物の名前なので、もっとお店の商品にからめてくるのかと思ったらそういうわけではなく。
    不器用な人たちの、それでも流れていく、恋と日常と事件。
    なんというか、楽に浮いて疲れない感じ、かな?

    装画 / 福井 紀子
    装幀 / 新潮社装幀室
    初出 / 『新潮』2000年3月号・8月号、2002年8月号、2003年1月号・11月号、2004年2月号・4月号・6月号・8月号・10月号・11月号、2005年1月号。

  • タケオの「ヒトミさん」って呼びかける(というか、口からこぼれ出てくる)感じが好きだった。


    タケオの周りの静かさ、人が苦手そうな感じ、不器用な感じ、不安な感じ。
    よかった。


    『ヒトミさん、おれ、なんか下手で、すいません。タケオが小さな声で言った。
    下手って、なにが。
    なにもかも。』


    いい。

  • 古道具(骨董品ではなくあくまでも古道具)を扱う中野商店でバイトをしているヒトミの視点で綴られていきます。
    飄々とした店主の中野さん、中野さんの姉でケイジュツカのマサヨさん、同じく中野商店で働くタケオ。登
    場人物達が変な人が多くて何故か魅力的。
    ゆるりとした人間関係にゆるりとしたお店。
    たんたんと紡がれていくようで、それぞれの心模様がうまく描かれていて、何やらふわふわした読後感へと導いてくれます。
    何か好きだなこの作品。
    マサヨさんがお店に居る時の描写が特に好き。灰皿(笑)

  • 出来事としてはなんでもないけど、とても良かった。

    読みやすいので一気に読めました。
    まるで自分の知人とその周りの人々の話でもあるかのように
    いきいきと心に残ります。

  • 不器用な登場人物達が愛おしかった。
    読んでいて、居心地のよい気分になる。
    主人公のヒトミの心が落ち着かないとき、
    自分の気持ちもザワザワした。
    こんな場所にいたらホッとするのに。
    甘酸っぱい恋にも一喜一憂するのに。
    ありそうでない場所が、とても素敵だった。

  • 淡々としている中に突然事件が起きたり恋愛が急展開したりして、毎日ってこういう感じだったなって気づく。人々の細かい所作を観察する描写が、あるあるってなる。出てくる人たちが人間くさすぎて、本当に近くの商店街の出来事のような気がしてくる。

  • ふらっと寄った隣の市の図書館で、『センセイの鞄』の空気感が好きだったこともあり、タイトルと装丁にひかれて手に取った
    最初は館内で読んでいたのだけれど、休日の人の多さと椅子の座り心地の悪さに参ってしまい、結局借りて帰った

    小道具屋に集う人たちの日常の、連作短編集
    勝手な想像だけれど、谷根千あたりで、なさそうで、でもありそうな話だ

  • 大きな事件もなく、何も起こりません。
    起伏がなく平坦とした物語。
    それがこの物語のよいところかなと思います。

    舞台となる中野商店は骨董品などは扱わず、ガラクタのようなものを扱う古道具店。ほんの少しだけ非日常であり、異空間であり、懐かしい感じもします。そこで働く人々を中心に日常をゆったりと描いてます。
    不倫だったり、熟年恋愛だったり、職場恋愛?だったりと恋愛話もありますが、ドロドロした感じが全くないです。
    最初はつまらないかなぁ~と思いながらも、徐々に文章を味わうように読み、最後は終わってしまうのがちょっとさみしい感じがしてしまいました。
    起伏のなさで苦手な人もいるかとは思いますが、川上さんの文章や表現はとても素敵で、暖かい気持ちになり、居心地のよさを感じます。
    最後の終わり方もよかったです。

  • 古道具屋で起こる話は面白い。
    何だかちょっと素敵な人がでてくるなー。

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