そして粛清の扉を

  • 329人登録
  • 3.49評価
    • (32)
    • (67)
    • (98)
    • (15)
    • (5)
  • 71レビュー
著者 : 黒武洋
  • 新潮社 (2001年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104431014

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

そして粛清の扉をの感想・レビュー・書評

  • 『そして粛清の扉を』
                     黒武 洋    新潮社

    ★★★★

    昨年こちらでご紹介いただいた作品です。

    面白かったです。読んでて、この話をこんなに面白いと思って読んで良いのか?
    と思う様な内容なのですが、やめられない止まらない。

    娘を暴走族に殺された高校の女教師が、卒業式前日に自分の担任クラスを人質にとり、スクールジャックを決行。
    あり得ない設定にあり得ない出来事と思いながらも、とにかく地味で冴えない中年の国語教師が、頭脳キレッキレのアサシン並みの立ち回りで、次々と粛清を行って行きます。その用意周到さ、腹の座り方、生徒を一人、また一人と殺して行くその個人的正義と冷静さに、何故か小気味良い物を感じてしまいました。

    余りにも都合良く事が運び、警察の無能さにちょっと…と思ったのですが、驚きのラストが待っていました。

    欲を言えば、もう少し女教師と荒れ果てた学校の描写、娘を失って天涯孤独になった彼女が変化して行く過程を読みたかった気がします。

  • 続きないのかなあ~その続きが気になる。

  • 面白かった! すごく面白かった。ただ設定に無理がある。単純に こりゃダメだろーという設定がある。そこが本当に残念。でも、間違いなく面白い。

  • おもしろかったしどんどん読めた!
    ラストも共犯者は意外でそうか!となった
    正当な復讐はアリだと思う
    注目していきたい作者です

  • 2001年の作品なので、リアルタイムで読んでいれば多分違った感想を持ったと思います。もっと興奮していたというか。

    巻末の選者コメント(新人賞受賞作だそうなので)にもあるように、2001年当時なら「バトルロワイヤル」を思い浮かべたかもしれない。でも今なら、「告白」や「悪の教典」と比べずにはいられない。読む順番を間違えたなーと思う。

    設定は似ていても訴えたいことはそれぞれ違っていて、この作品のテーマもハッキリと独自のものであることはよく分かるんだけれど、上で挙げた作品群と比べてしまうと残念ながら弱いと感じる。登場人物の誰にも感情移入できないのはもったいない。だから鬼気迫るはずの殺戮シーンもストーリーを進める上での書割程度にしか思えない。これだけの話をまとめるには、ページ数が足りないんだと思う。賞の応募作だから仕方ないのかな。

    この倍はあってもいいと思うし、それだけ底力のある小説だと思うので、余計に残念に思う。

  • 4時間弱で一気読了(4時間はもはや一気ではない?みなさんどれくらいで読めるのだろう)。
    読ませるが後に残らない幾多の作品とは違うように感じる。
    底流する熱量の差か。
    賞用サイズのせいか、いろいろ描写不十分なところはあった気もする…。

  • 考えさせられるというより、突き抜けたファンタジーかな。つまり、その荒唐無稽さは社会問題としての教育や少年犯罪を真正面から取り上げることを巧妙に避けているようだけど、だからこそ荒唐無稽さを純粋に小説として愉しむこともできるわけで。

  • ホラーサスペンス大賞(2000/1回)
    「ヘリウム24」を改題

  • はっきり言ってびっくりでした。
    バトルロワイヤル系ってレビューが多いけど、確かにちょっと似ているかも。でも、バトルロワイヤルが好きではない私が面白く読めたので、ちょっと似た雰囲気…って程度。
    嫌な言い方をすれば、最悪な餓鬼共を教師が粛清していく。って話。それを自分の恨みをうまく絡ませていて、なんだかすっきりしました。

  • このタイトルで、出だしにこう来たら………思ったとおりに早速登場人物が亡くなります。先が気になる展開なのは確かでしたが、基本的に大人視点から話が進んでいたので、生徒側の視点もあると臨場感や、恐怖やら、あるいは心理変化やらが分かってよかったと思った。
    後は主人公の動機が、曖昧になっている。どう考えても、自分の娘の死がきっかけなはずなのだが、その点がほとんど記述されていなかったので、ただ自分の担当する生徒たちへの腹立ちや絶望感から事件を起したような印象を受けた。(悪いやつを成敗する、といった印象)娘への気持ちなどがもうちょっと入れて欲しかった。

  • 「告白」をもっと血みどろの殺戮劇にしたような…。

    地味な女教師 VS 不良生徒軍団。いや、怖すぎる。漫画じゃないのに漫画のようにそのシーンが目に浮かぶ…。
    バトルロワイヤルっぽいと仰っている方が多いですが、同感。
    最近のいじめ問題なんかを考えると、反省も後悔もなく、他人の痛みを想像できない連中には鉄槌を下してほしい気もします。

  • 人がたくさん死ぬけど、アッサリ殺されるのでサッパリしている。
    映画のように シーンが頭の中に出てきた。
    描写がクドイわけじゃないのに すごくわかりやすい。

    上辺だけを読み進める私でも、
    最後のオチは 途中でわかってしまったので
    ドキドキ感は少なかったけど 続きが出ているなら気になる!

  • 幻冬舎主催の「ホラーサスペンス大賞」第一回大賞受賞作。
    荒みきった高校の冴えない女性教師が、卒業式前日に担任するクラスを人質に取り、容赦なく“処刑”していく、という内容。話題の「バトル・ロワイアル」が比較対象とされているが、現実性ってことではこちらがより近いかも。ま、こういった小説の類の現実性を云々するのもおかしな話だが。

    女性教師の行動はそもそもは我が子の復讐に端を発しているのだが、生徒一人一人の(明るみに出ていない)悪行を断罪し処刑していく一連の描写には、正直言って溜飲が下がる。受賞作品の常、巻末に選考委員の寸評が掲載されているのだが、その中の某女流作家は「被害者側の復讐行動はどんな形であれ肯定される、といった著者の考え方には同意できない」と優等生的発言をしておられるけれども、大概の読者は主人公の行動に、現代社会ではまさに虚構となった「勧善懲悪」というか「ある種の“正義”」を見るのではないかなと思ったり。

    実際著者は、神戸での小学生殺害事件で、被害者の父親が「犯人を殺してやりたい」とインタビューで答えていたのを聞いて、この作品を思いついたらしい(週刊新潮より)。
    作品的にはご都合主義というか、種明かしの部分でちょっと強引に思える個所もあったが、一気に読ませるだけの面白さは保証できる。映画化するにしても「バト・ロワ」よりむしろあっていたのかも?

  • 設定が秀逸ですね、面白かったです。

  • 卒業式前日、「あなた達は人質です」と、中年女教師がクラス全員を人質にとり教室に立てこもる話。

    題材は面白いけれど、全体的に雑。もったいない。
    「うーん、これはおかしい」と思わせる場面が多い。
    人物描写も薄い。
    犯行の正当化を繰り返し説明されてしまい、怖さも半減。
    だらだら長くないので良かった。

  • 衝撃だった!!
    なかなか読み止められなかった.

  • 告白やらバトルロワイヤルとどうしても比較してしまう本。
    なぜ主人公がそんな技術や武器等を入手できたのかなと不思議に思ってたが一応説明がついていた。
    どれもこれも動機や理由というのはわかるが、もう少し全ての人間特に理由を説明されている人にはもう少し心理描写があったら社会批判だけでなく小説としても面白かったかなと思う。

  • 「バトルロワイヤル」にヒントを得たと思われる「そして粛清の扉を」にヒントを得たと思われる「告白」。

  • 痛快。物語の深みだとか読者を惹きつける文章力だとかそういったものは特にないが、誰もが思ったことがあるはずの「こんな奴死刑になればいいのに!」がさくさく実現されていくのですっきりする。

  • 湊かなえの告白に内容は似ているけれども、結末は全く違う。
    ただどちらの作品も一言で言うなら「子を失った母は怖い」

  • かなり前に読んだ作品。

    バトルロワイヤル思い出す~
    告白が映画化されたときに、この小説が頭にチラリと。

  • 荒れた高校の、冴えなくて馬鹿にされているオバサン先生が、卒業式前日に教室に立てこもり、人質となった生徒をどんどん殺していく。動機は?共犯はいるのか?さすがホラー大賞、面白い。オバサン先生好きだなー。一番まともだし。

  • ■これ、読んだのはいつだっけなぁ。これも震災前に読了。

    ■第1回ホラーサスペンス大賞の大賞受賞作品。発行は2001年なのでもう10年も前の作品なんだけど、今、読んでも...っていうか、当時よりも今、読んだ方が現実感があって、より怖いなんじゃないかと思ってしまう。

    ■内容はバイオレンスホラーって感じなんだけど、もっと心理的でそして最後には「まさか...」という結末が用意されていて...。かなりヘビーだけど、読み応えがかなりある。

  • 卒業式を前日に控えた宝巌高校で、クラス29名を人質に立てこもり事件が発生。犯人はクラスの担任教師、近藤亜矢子。
    警察、マスコミを巻き込んだ殺人ゲームが始まる。

    簡単に言うと、一方的な「バトルロワイヤル」。
    40代半ばの気弱な担任教師であった亜矢子は、自分の受け持つクラスの卒業式前日に豹変し、悪童29名の粛清を開始。
    昨日までとはまるで別人のように、冷静に生徒ひとりひとりを殺害していく。

    近年の少年犯罪の増長。そしてその少年犯罪に対する世間の甘すぎる対応。
    世の中は何を守りたいのか。
    そんな行き場のない怒りを行動に起こしたのが主人公の亜矢子である。

    援助交際、恐喝、薬物の使用、販売、殺人・・・。

    ゲームのように繰り返される少年たちの罪を、まるでゲームのように粛清していくストーリーは、有り勝ちではあるが、ここまでやりきった作品はなかったように思う。
    警察サイドの動きをやたら詳細に描いている点が集中力を削ぐような気もするが、誰も徹底的に懲らしめることをしなかったがために立ち上がったダーク・ヒロインとならなかったのは、亜矢子の内面をも丁寧に描いているからに他ならない。

    3割を超える未成年の再犯率を見ていると、救い様のない者にはやはり粛清を、と思わずにはいられなくなる。
    教室を血の海にした少女や、動物では飽き足らず人間にまで手にかけた少年は更正して世に出ていくだろうか。
    この時代で巣食ってしまった闇を完全に取り除くのは至難の業である。

    亜矢子のとった方法が正しい訳があってはならないが、早急な少年法の改正を望まずにはいられない。
    特に、親子の関係までもが変わってしまった現在だからこそ。


    黒武洋 その他の著書

    ・メロス・レヴェル
    ・パンドラの火花
    ・半魔

    などなど。

全71件中 1 - 25件を表示

そして粛清の扉をを本棚に「読み終わった」で登録しているひと

そして粛清の扉をを本棚に「積読」で登録しているひと

そして粛清の扉をの文庫

ツイートする