てるてる坊主の照子さん 下

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 48
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104451043

作品紹介・あらすじ

順調に見えた一家を襲う試練の数々。春子の入院騒ぎから間もなく、今度は春男の浮気が発覚し、岩田一家はてんやわんや。春男は、どうこの難局を切り抜けるか。春子のスケートは全国レベルへ上達し、五輪を目指すまでになる。一方、夏子には芸能界から誘いがかかり、歌手デビューの話が持ち上がる-。果たして、姉妹のオリンピックそして紅白、ダブル出場の奇蹟は起こるのか?夢見ることが人生だ!涙と笑いと感動の家族劇。

感想・レビュー・書評

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  • 次女夏子は東京に行き芸能界に入って活躍、長女春子はフィギュアスケートでオリンピックに出場と、岩田一家の娘たちの才能が花開いていく。

    長女次女への叱咤激励が度を越してしまうところはいかにも照子さんっぽい。娘のためではなくお前の夢を追ってるのでは?と妻をたしなめる夫春男さんとは良いコンビだと思います。

    なかにし礼氏はあとがきで登場人物たちのモデルとなった人物たちを明かしています。主人公岩田照子はなかにし礼氏の義母、石田久子さん。これは石田久子さんと夫、そして4人の子供達の物語だと。
    長女春子はフィギュアスケート日本代表でオリンピックに出た石田尚子さん、次女夏子は女優いしだあゆみさん、三女秋子はフィギュアスケートの国体まで出た方で、四女冬子は歌手のいしだゆり、つまりなかにし礼氏の奥さんとなった方。
    まさにスポーツ、芸能一家ですね!

    • だいさん
      才能もあるけれど
      家風かなともおもった
      才能もあるけれど
      家風かなともおもった
      2016/08/29
    • reader93さん
      だいさんコメントありがとうございます。確かんい才能だけじゃないかもですね。決してお金持ちではないが子供に習い事をさせられるだけの経済力、そし...
      だいさんコメントありがとうございます。確かんい才能だけじゃないかもですね。決してお金持ちではないが子供に習い事をさせられるだけの経済力、そして母照子さんの子供への並々ならぬ情熱などが大いに関係あると思います。
      2016/08/29
  • 母親の夢が子供の夢にもなり、子供は、母親に喜んで欲しいと努力し、一人は、スケートでオリンピック選手となり、もう一人は、紅白歌合戦の出場歌手と活躍。強烈な個性の母親にもいじけず、ひねくれもせず、自分の能力を伸ばすことに喜びを感じつつ成長する子供達。実際は、色々なことがあったと想像しますが、「三丁目の夕日」を見るように楽しみました。個人的には、夏子の性格がいいかな⋅⋅⋅⋅⋅

  • 2016.5.21市立図書館
    朝ドラでは四姉妹が主役のような、娘たち一人ひとりに見せ場のあるファミリードラマだけれど(中盤までの感想)、原作はあくまでもユニークな妻であり母である照子の物語。そして、スポーツの世界や芸能界のような才能と運で勝ち上がっていく競争の世界で一花咲かせるためにはなにが必要なのか(筆者いうところの「魂の錬金術」)を追求した物語。とくにけが・病気や伸び悩みを克服してさまざまな支えを得て最後にオリンピックへの出場を勝ち取った春子の物語は孤高の現役選手の心中にせまることができて興味深い。実在モデルありてこその迫真。

  • いや素晴らしい家族でした。すげえなあ~
    再放送(16年4月から)の「てるてる家族」、楽しみにしよう

  • こんなに笑える葬儀を描いた小説家はなかにし氏だけじゃないかというくらい笑いました。何回読んでもいつも笑ってしまいます。最初に読んだときは涙出ましたからね。
    その前の冬子の涙で切なくホロリとさせられたのに、こんなふざけた話があっていいのかと。いいんです。岩田一家最強です。亡くなった当の本人だって空の上から笑っていることでしょう。
    なかにし氏の奥さんのお母さんが照子さんのモデルということですが、きっと実際の照子さんも魅力的なおもしろい人だったんだろうなーと思いました。
    じゃなきゃ娘婿がこんなに照子さんをイキイキと描けるはずがありません。みんなから好かれる、というか憎めないキャラだったんだろうなと思いました。
    毎回図書館で借りてきてるけど、そろそろ書店で文庫買っちゃおうかな。

  • 池田、佐世保などを舞台とした作品です。

  • パワフルな照子さんの閃き、そしてその決断に引っ張られるようにして歩む、大人しめの旦那さんと娘達の人生を綴った本。

    照子、強引すぎるよ。

    てるてる家族の原作。

  • なかにし礼著『赤い月』『兄弟』の流れを汲み改めて家族とは何かを問う、自伝的小説。

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著者プロフィール

1938年旧満州牡丹江市生まれ。立教大学文学部卒業。2000年『長崎ぶらぶら節』で直木賞を受賞。著書に『兄弟』『赤い月』『天皇と日本国憲法』『がんに生きる』『夜の歌』『わが人生に悔いなし』等。

「2020年 『作詩の技法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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