雪沼とその周辺

著者 :
  • 新潮社
3.64
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本棚登録 : 438
感想 : 80
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104471027

感想・レビュー・書評

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  • 素敵な文章。スタンス・ドット、送り火、レンガを積む、緩斜面が好き。
    独特な文章で読みにくさがないわけではない。しかしとても癒される。大きな感動を狙っているわけでも、気取って難しい文章を書いているわけでもない。ただただあたたかい。
    大好きな本の一つ。図書館で借りて読んだが、ぜひ購入したい。

  • 再読。じっくり落ち着いて読みたい本です。自分の”スタンスドット”をあらためて考えさせられました。

  • 小川洋子さんのラジオで「送り火」が紹介されていて読んだが、他も良かった。雪沼とその周辺に暮らす人々の物語。どれも劇的な展開は無いのだが、静かで優しい文章に惹かれる。小川さんも言っていたが、色々な方面に詳しい作家だと思う。

  • 堀江敏幸さんの文章が好きで、小説はほぼ読んでいるつもりだったけれど、この本は初めてだったので、得をした気持ちになった。

    独特な文章運び。いつの間にか違う方へ話が転換されて行く。

    雪沼とその周辺で暮らす人を描いた短編集。どのお話にも悲しみがあるけれど、とても淡々としている。
    イラクサの庭がとても印象に残った。

  • 堀江敏幸さんの文体に憧れています。川端康成文学賞を受賞した『スタンド・ドット』を含む、最新連作短編集。小説ですが、評論のような、エッセイのような、一種名状し難い、うねうねと続く文、いつの間にか物語りに引き込まれ、私は電車を乗り過ごす...そんな文章を書きたいのですが、現実はなかなか厳しい。

  • 同じ町で、ほぼ同じ時期に起こる、ある人たちのお話7編。一人ひとりの人生って、当たり前だけど、主役は全部違う。テレビに取り上げられなくても、どちらかというと不幸な人だと思われようとも、全員が自身の毎日を生きているわけで。
    そんなこんなを文章から感じられるのが、とても素晴らしく、楽しくなる時間だった。

  • 雪沼という土地の周辺にまつわる7つの短篇集。
    堀江敏幸の物語の主人公たちは、幸せや悲しみや怒りを経て、生活している。感情の起伏を抑え社会と共に過ごしている。いつまでも感情を露わにすると、心が持たない。だから、なかった振りをしながら、やさしく生きている。
    しかし、抑える気持ちは滲み出る。そんな気持ちを表現されていると感じます。
    『スタンス・ドット』のボーリングのピンの音や『河岸段丘』の傾き加減は好きでした。

  • 雪沼(という地名?)と、その周辺の一見するととるに足らない、でもやわらかくあたたかな出来事を紡いだ連作中編集。
    眠りに落ちる寸前を、この物語と共有する日々は、しあわせだとおもう。
    すべてすきだけれど、特に挙げるならば川端康成文学賞受賞の『スタンス・ドット』はやはり秀逸。
    センター試験にも出題された『送り火』もいい。

  • いい本ですな
    文章力、構成力も非凡です
    が、ひねくれ者の小生には、やや不満
    4.0

  • 堀江さんいいですねえっ第1話のスタンス・ドットから良かったっ次も是非読みたいっ

著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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