すべては今日から

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著者 : 児玉清
  • 新潮社 (2012年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104495023

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すべては今日からの感想・レビュー・書評

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  • To be or not to beに心から頷きながら読んだ。
    これは読書好きというより本好きの宿命だよね、うんうん。という具合に。

    往年の児玉清さんの役柄の多くは、物静かで知的なおじさまだったし、某クイズ番組の司会で見せるその物腰の柔らかさもとても好きな俳優さんだった。
    彼の醸し出す知的で紳士的な佇まいは、彼のいうとおり本が育んだのだろうな、
    とすれば、私もいつか、あんなふうな素敵な雰囲気をもつおばさまになれるかしらん。
    と夢想してしまう。
    道は未だ遠いがな、フッ。

    児玉さんの膨大な読書量と、本に対する深い愛情とが垣間見れるエッセイ。
    第4章の「日本、そして日本人へ」に記された日本への警鐘には、頷くばかり。
    と同時に、自分は果たして胸を張れるマナーを身に付けているだろうか、と自分を省みるいい機会を与えてくれたように思う。

    本をもっと読もう!
    限りない想像力を本によって育もう!

  • 本が大好きな児玉清さんの世界に触れられるのも、残された数冊の著書のみ。
    それが残念。
    お勧め本を語る語彙のバラエティ、わくわくとした少年のような心、紳士然とした見た目との落差が微笑ましい。オススメの中から何冊も読んでみたい本が見つかった。
    マナーに関するお説も、ほんとおっしゃる通り。
    ご冥福を心よりお祈りします。

  • 児玉清氏の息子さんがまとめられた、遺稿集。
    今までの単行本に未収録のものを、出来る限り集められたそうです。
    児玉氏が、本好きになられた時~役者となる時~本人が書かれていらしたエッセイからの抜粋なので、流れをよく知ることとなります。
    本を探し出すくだりや、原書を読むようになったわけも、すごいです。
    本の虫と、納得です!
    ずいぶん前に、1冊だけ著書を読んだことがあります。
    今回もそうなのですが・・児玉氏の使われる言葉は難しいです!
    蔵書は、2万冊にも及ぶそうで・・いずれ手にとれるようになれたらば、嬉しいです。

  • アタックチャンスから読書の大家として最晩年を過ごした作者。朴訥な、不器用な役者さんというイメージがあるけど、役柄の上でも、クイズ番組の司会をしてても、そして、こうして文章となっても、一貫して紳士なんだなぁということがよく判る(章ごとのイラストも作者自身による切り絵とは!?器用なところもあったんだと驚いた)。
    前半は書評、後半はコラム的日常の随想。いろんな媒体に記した小文の寄せ集め故、内容の重複が多くとりとめないが、総じて憂うは日本の将来。未来の担い手である若者に対しての苦言を、怒りや不平や憤りではなく、極めてソフトな口調で遠慮がちに提言しているあたりがお人柄。読書することだけで、明るい未来が開けるわけではないけども、活字離れ文字離れを嘆き、メディアの情報の氾濫による受動的情報収集に馴らされた世代の、想像力、創造力の衰退は、著者ならずとも心配になる。それでも悲観せず「そして今日から」と、過度にならない期待を後世に託し軽妙に旅立たれた感じがする。
    薦める図書は、さすが洋書好きとあって、大半は知らない、読んだことのない本であるが、どの書物、作家にも愛情を注いでいる様子がよく判る。一方、こうした書評本では、あり得ない形ではあるが、氏がダメ出しする本や作家についての評も読んでみたいもの(温厚な方だから、極めて少ないのだろうとは思うけど)。

  •  2011年5月に亡くなられた児玉清さんのエッセイをまとめたもの。書評のテンションの高さにおののくw あと読みたい本が増えすぎて困った……本当に本が好きで、楽しんでいるんだなぁと思った。
     あちらに書店や図書館はあるんだろうか、と心配になると共に、もう亡くなった作者の新作を楽しそうに読んでいる姿も想像したりする。

  • 次から次へと「滅茶面白」本が出てくる出てくる。この何倍も読んでおられるだろうからその読書量は計り知れない。
    本を愛し、本を楽しみ、本から学び取ったことを自身の心の栄養とする。本に対する姿勢に尊敬の念を感じて止みません。

    「世の中で起きている様々な問題の根底にあるのは想像力の欠如である」という内容の言葉をどこで聞いたか忘れてしまいましたが、本を読まなくなったことで想像力が欠如し、日本は「子どもの国」になってしまったという筆者の考えにはうなずけるところがあると思います。

  • 芸能界きっての読書家で「週刊ブックレビュー」の司会を務めた、亡き児玉清さんのエッセイ。「寝ても覚めても本の虫」で披露した読書熱は本書でも見られる。翻訳ものを読み尽くして海外の原書まで読んでしまうのも驚きだが、選ぶ本の良さが秀逸。自分の好きな本が紹介されていると心の中で思わずガッツポーズしてしまった。最終章では今の日本を憂う児玉さんの思いに同感。マナーの悪さが当たり前になり、身勝手な人間ばかりの子供の国に日本はなってしまっている。人と人との関わり方や人格形成のためにも、もっと小説を読む人が増えるといい。

  • 図書館戦争(文庫本)の巻末にある有川浩さんとの対談を読んで、興味がわいた児玉清さん。
    児玉清さんって、どんな本を読むんだろう?
    そんな気持ちで手にとったこの本、「すべては今日から」。
    ここに登場する本は、古典やドイツ文学、洋書などなど。ほとんど私の知らないものばかり。
    というか、本当に全部、全く知らない・・・。
    自分の本読みの偏り具合を、改めて認識させられました(笑)
    内容的には、「目茶面白い」とか「面白本」、「ジャガ好き」なんて言葉を所々に挟んでくるのが何とも言えず。児玉清さんの味のある文章が、読んでいてとても心地良いです。
    児玉さんのことはTVドラマで観るくらいでしか知らなかったので、本を語る時の熱弁ぶりに、実はこんなに熱い人だったんだ!と少々ビックリ。
    読むだけでなく本自体が大好きなんだ!という主張には、思わずウンウンと頷いてしまいました。

    本の話だけでなく、児玉清さんの人生のターニングポイントや、日常のひとコマ、落ち込んだ時の対処法などもあり、ほっこりすると同時に勉強になるところもたくさんあります。本のタイトルにもなっている「すべては今日から」にまつわるお話も、味わい深いものでした。

    一つ一つが短いので、忙しい時でもつまみ読みが出来て楽しい本です♪オススメ!

  • TVは全く見ないので
    児玉清さんがどんな方なのかは知らなかった。
    でも
    この 文章の力はただものじゃない
    前半、「面白本」ーこの言い方がまたしゃれている
    の紹介をされているのですが
    どれもこれもなるほど、と的を得た書評になっているのがすばらしい

    こんなすてきな書評家が
    いたのだなぁ
    と 思って
    奥付を見ると

    昨年(2011)に逝去されたとのこと
    良き人は先に逝かれる
    残念

  • 装丁の素晴らしさにも惹かれて、衝動買い。前から気になっていた、児玉さんの書評の数々。
    たいへん勉強になった一冊。と同時に、読んでみたい本が盛りだくさん!!

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