水曜の朝、午前三時

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著者 : 蓮見圭一
  • 新潮社 (2001年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104500017

水曜の朝、午前三時の感想・レビュー・書評

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  • 時間があれば。

  • 万博でのコンパニオンをしていた時に、身に降りかかった恋。今はもう亡くなってしまった人が最後の力を振り絞って伝えた話の体裁をとっています。

    あの時代親の言う結婚って絶対だったんだろうか。
    非の打ちどころのない許嫁がいて、それでも他の人を好きになったと娘が言ったら、親は困惑するだろう。

    しかも相手は実は北朝鮮の人だった。差別するつもりは毛頭ありませんが、反対する理由にはなると思う。それはどの国の人でも同じかもしれない。

    親の目線で読んでしまった。

  • 複雑な気持ち。既婚者のほんとうのこと。

  • 1970年代の雰囲気を良く表せていて、最初はとても引き込まれて読んだ。
    冒頭の娘婿の語る直美も魅力的だった。

    しかし、いざ直美本人の口から語られる本人の出自、過去…などは、とても娘婿の言う直美のイメージから遠く、薄っぺらく、あまり素敵だとは感じられなかった。

    途中まではよかったのだか、ストーリーが途中で空中分解してしまったような感覚にさせられる。

    ムードのある、素敵な始まりだったので、とても残念。

  • 1970年の万博開催時の大阪御堂筋・千里、京都出町柳周辺そして神戸・須磨等を舞台とした万博コンパニオンと京大大学院生の若き日の恋が、20年を経て、亡くなっていく(元コンパニオン)母親の手記として語られますが、自分自身が70年に京都に入学したものですから、過ごした日々、あの景色などを懐かしく思い出しました。才色兼備のヒロインと約10カ国語に堪能な男性が不自然でなく、あの時代・場所であれば、あり得たことだと思えてきます。やや冗長だな、と思っているとある日突然、コンパニオン仲間からの驚くべき発言。北朝鮮が登場するのも衝撃で、急にドラマティックに展開していきます。そして身近な死と悔悟の日々。70年代のあの新鮮な感動が蘇ってきました。

  • 母親が娘へ送った、遺言とも言える、カセットテープ。
    そこには母親の半生と、娘への真実が語られてた。

    このレビューを書く前に、他の方のレビューを見てみました。
    主人公、四条直美が、結婚したくても出来なかった理由。
    レビューには同じ理由で結婚できなかった人のレビューが載っていました。泣きながら読んだ。と書いてありました。

    私の同級生が、同じ理由で、結婚を反対され、それでもあきらめきれず、彼の住んでる町で、今でも独身で住んでいます。

    祖国が違う、ましてやそれが共和国の人となると。。本当に難しい問題なんだろう。

    でも、主人公直美は、決して後悔などしてなく、自分の人生を生きた。そして、命をかけて、テープを残した。伝えなくてはいけない真実があったから。。。


    最初読んでて、ただの日記か。。と思ったのだけど、読んでいくうちに、ただの日記などではなく、彼女の命をかけた告白だった。
    どれだけ彼女が彼を愛し、そしてそれを貫いたのか。。お互い、別の人と結婚してもそれでもあきらめきれず。

    好きな人がいながら別の人と結婚してそして子供を生む。
    好きな人と再会した時に生まれるまた新たな感情。
    でもそこで結婚してたら直美のように出来たかは。。
    多分、半分以上の人がしないであろう。

    良い旦那様、かわいい娘にかこまれて幸せな日々。。
    でもそこには大きな秘密と熱い思いがあった。

    時代が昭和だったのでとても入り込みやすく、大阪万博は知らないけど、
    臨場感が持てた。
    故、児玉清さんが、この小説を「大人の小説」とおっしゃってたそうだけど、
    本当そうだなって思う。
    40代を過ぎて、人生を振り返りたくなった時に読みたい小説かな。

  • タイトルに惹かれて、読もうかずっと迷ってて、
    やっと買った一冊

    45歳で亡くなった直美が残した、4巻に及ぶテープ。そこでは、彼女が選べなかった1つの恋の物語が語られていた・・・

    直美が大阪万博でコンパニオンをしていた23歳の頃の物語を中心として、現代での娘夫婦の回想を交えて語られる恋愛小説。
    この小説では、直美の祖父がA級戦犯であることや、叶わぬ恋となった臼井との恋愛に絡んでくる朝鮮人問題など複雑かつ深刻な1970年代の情勢を物語っているが、それが物語を重くしすぎずあえて恋愛小説にとどめている点において特徴的だと思う。

    基本的に「あの時こうしていたら・・」という話は好きじゃない。だからこの小説も大絶賛というわけにはいかない。でもそれが人生かもしれないともふと思う。
    それでも私が冒頭部の直美に一種のシンパシーを感じるのは、この小説に出てくる台詞の節々に、人生に対する虚しさを感じるから。
    言いたいことを言ってもらえたような、その上でこのようにはなりたくないと思うような、複雑な気持ちになる小説だった。

    「ある意味でその頃のわたしにとって、人生は疑問だらけだったのです。22歳の私は、サン・マルコ広場の前に立つトーマス・マンの主人公のように目の前の人生を眺めていたのです。
    『これだけ?たったこれだけなの?』 と。」


    「私はなんてちっぽけなんだろう。夕暮れ時の御堂筋で、大勢の人が輪になって行くのを遠い気持ちで見やりながら、私はこの世に占めている自分という人間の小ささに驚き、それも仕方のないことかもしれない、と半ば諦めかけている自分自身にもう一度驚くのです。
    生活を変えたい、そう願いながらも人前では意味も無く笑い、時にははしゃいだりもしてみせ、一日の終わりにはすっかり疲れ切っていた私でした。」

  • 確かにひとつの時代を描いているのだとは思うが、ベースが恋愛物であり、読後の印象もそれを越えるものではなかった。
    序盤からいちいち頷ける描写が多く、共感しながら読み進めたのだが、お話が恋愛一辺倒になるにつれ、興味が失われた。
    大阪万博の時代設定と、静謐な筆致は好み。

  • 一人の女性が亡くなる前に残したテープ。今まで秘めてきた思いが吹き込まれたそのテープは、夫とは違う人との思い出だった。
    大阪万博を舞台にしたなんだかノスタルジックな展開に映画を見ているようでした。差別は恐れだとわかりつつも逃げてしまった直美。でもそれは臼井さんにとっても同じことだっただろう。この人生に探し求めていた「どこかにあるはずの宝物」を見つけられた直美が、娘にも悔いなく生きてほしいという思いを伝えたかったのではないだろうか。最後が若干気になるところ・・・

  • 恋愛小説。俳優の児玉清さんが書評で泣けると書いておられたので 読んでみたが 私には泣けるほど感動する話ではなかった。

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