しゃばけ読本

制作 : バーチャル長崎屋奉公人 
  • 新潮社
3.24
  • (22)
  • (27)
  • (98)
  • (12)
  • (9)
本棚登録 : 416
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104507085

作品紹介・あらすじ

畠中・柴田コンビが初めて明かす秘話や創作講義、人気キャラたちの知られざる素顔を徹底紹介-。待望のナビゲートブック。

感想・レビュー・書評

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  • 「しゃばけ」シリーズガイドブック。シリーズファンにも初心者にも嬉しい内容です。対談やインタビューも盛りだくさん。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「しゃばけ」シリーズは、5冊目の「うそうそ」まで読みました、早く続きを読もうと思いつつ積読してます。丁度この「読本」が出た頃までなので、今な...
      「しゃばけ」シリーズは、5冊目の「うそうそ」まで読みました、早く続きを読もうと思いつつ積読してます。丁度この「読本」が出た頃までなので、今なら読んでもネタバレにはならないかなぁ~と考えています。。。
      2012/11/27
    • ao-nekoさん
      ネタバレ要素はあまりなかったと思いますよ~。
      ネタバレ要素はあまりなかったと思いますよ~。
      2012/11/28
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ネタバレ要素は」
      それじゃぁ先に読んでみようっと!
      「ネタバレ要素は」
      それじゃぁ先に読んでみようっと!
      2012/12/05
  • これは、文庫『いっちばん』と同時に出た、しゃばけファンにはたまらない本です。


    『しゃばけ読本』 畠中恵・柴田ゆう (新潮文庫)


    いやあ、楽しかったわぁ。
    久しぶりに、どこへ行くにも持ち歩いた本でした。
    読んで楽しい見て楽しい。
    ページの隅っこにいる鳴家たちが可愛い。
    どこからでも読めるし、パラパラと絵だけ眺めるのもいい。

    バーチャル長崎屋奉公人の皆さん(新潮社のリアル社員さん)の手による、夢のファンブックである。
    奉公人の皆さんは、誰よりも長崎屋のことに詳しく、かつ本作りのプロだけあって、読み応えのある盛りだくさんな内容になっている。
    文章も面白い。


    まだ文庫になっていない『ころころろ』、『ゆんでめて』までを含めた全作品の紹介から始まり、登場人物の解説や(もちろん絵付き)、作者へのロングインタビューもある。


    火事で焼け、新しく建てられた長崎屋の間取り図を、“Befor”“After”で解説しているのも面白かった。

    使い勝手が悪かった土間を廊下までぶち抜いたとか、素早い接客のために母屋の座敷と客間を入れ替えたとか、直接物語には関係のないようなところまで細かく設定されていてびっくり。
    母屋に行くよりも、三春屋に行く方が近い、というのが図で見て改めて分かって、なるほどと思いましたね。


    江戸時代用語の解説コーナーでは、「木戸」「五布(いつの)の布団」「間口十間」「夜の五つ」などの時代特有の用語から、長さ、重さ、距離の単位まで丁寧に解説されている。

    ちなみに、身の丈数寸の鳴家の身長は10~15センチ、体重は150グラム~200グラム(ハムスターぐらい)、佐助の身長は6尺足らず=180センチ弱だそう。

    あと、「一文無し」ってどれくらい貧乏?っていうのも面白かった。
    長崎屋の金持ち度合いが半端ないことが判明。
    『ねこのばば』での、長崎屋から広徳寺への護符の札25両と寄進10両合わせて35両は、なんと今のお金で560万円なんだって!
    三途の川の渡し賃の6文は150円。
    一文25円ということは、一文無しは“25円のお金すら持っていない”ことを言うんですね。


    「若だんなと歩こう!しゃばけお江戸散歩」が一番面白かったな。

    バーチャル長崎屋の女中おしまさんが、一作目『しゃばけ』で若だんなが歩いた道をたどり、写真と図で解説してくれています。
    病弱な若だんなが意外と長距離を歩いていた !?
    健気だなぁ。
    イラストの若だんなの旅姿が初々しくてまたいいの。

    長崎屋があったのは、今の高島屋日本橋店のあたり、松之助の元奉公先の東屋は、東大のある辺りにあったそう。
    広徳寺のあった場所は、現在は台東区役所になっていて、お寺は練馬区に移転したそうです。


    その次にある、登場人物たちへのインタビューも楽しかった。
    仁吉と佐助がちゃんと言葉に出して、若だんなが一番です!と答えているのが新鮮だった。
    野寺坊と獺がいつも一緒にいる理由がやっぱり気になります。


    若だんながまだ若だんなと呼ばれていなかった頃のお話。五歳の一太郎と鳴家との初めての出会いを描く、絵本『みいつけた』が、巻末にどどーんとフルカラーで収録されています。
    なんて太っ腹なんだ。

    鳴家が大きく見えるのは、一太郎が小さいから。
    そんな当たり前のことに、何だかしみじみしてしまう。
    こんな小さな頃から床から離れられないなんて、そりゃあ十七やそこらの若さで人生を達観もするわな。
    どこまでも優しい柴田さんの絵に癒されます。
    十歳のミニ佐助とミニ仁吉が可愛かった~。


    あと、これはたぶんみんなやってみたんじゃないでしょうか。
    「鳴家絵描き歌」。
    私もやってみましたが、全然へたくそで駄目でした。
    鳴家は一歩間違えるとただのオジサンになってしまいます!(笑)


    畠中恵さんは、サービス精神旺盛な作家さんだ。
    下積みの経験がそうさせているのか、わりと現実的に周りを見ておられる方なのではないかと思う。
    畠中さんと柴田さんのタッグは、奇跡と言ってもいいほどに相性ピッタリなので、絵から入る読者もたくさんいるのだろうけれど、それも入口の一つだと割り切っている作者の器の大きさが感じられて、潔いなと思う。


    バーチャル長崎屋の皆様へ。
    楽しい本をありがとうございました。
    文庫になってからしか読まない読者ですが、これからも楽しみにしております。

  • テレビドラマの潜入ルポ、著作やイラストのインタビュー、時代用語の解説、キャラ紹介、連載時の挿絵、エッセイ、投稿時代とか、てんこもりもりな内容!!
    読み応えも、見応えも、いっちば~んなスペシャルで、ゆっくりじっくりと眺めつつ読みました!!

  • TVドラマ化の流れでの、出版。
    だからドラマ関係の内容もあるのだが・・・
    ドラマは観て、始まり数分で却下(^^;
    それよりもイラスト多めなのが嬉しいガイドブック。

  •  しゃばけファンなので、図書館で読みました。ささっと読める内容です。
     書き下ろし短編とかあればよかったのにな。絵本の「みぃつけた」と合本にしちゃえば良かったのにと、個人的には思いました。

  • しゃばけの作者、挿し絵作家の二人のことがより身近に感じられる内容。
    もちろん、しゃばけシリーズの登場人物がよくわかる一冊でした。

  •  最初、しゃばけ自体を読む前に読んじゃおうかなぁ、と思ったんだけれど、そうはせずに本編を読み進め、ようやくこの読本を手にすることが出来ました。
     当たり前だけど、本編を読んでからのほうが分かるね。
     対談やインタビューも盛りだくさんで、楽しい本です。
     柴田さんのイラスト、ホントかわいい。

  • 江戸の妖怪と病弱な若だんなが活躍するしゃばけシリーズの番外編ともいうべき本がこの作品です。いわば、しゃばけ初心者のナビ本でしょうか。

    ドラマ化されたしゃばけのロケ現場の様子を書いたり、
    主役手越祐也さんと原作者畠中恵さんの対談があったり、
    畠中恵さんと民俗学を得意とする北森鴻さんとのインタビュー、etc
    インタビューを中心に、
    「しゃばけ本」のことを詳しく述べています。
    もちろん、登場人物の解説もふんだんに盛り込まれていました。

    中に収められた畠中さんののんびりほんわかした
    チョッと選り抜きした日常エッセイも魅力的です。
    現代の方なのに、
    畠中さんのお家には鳴家がいるような気配がする
    江戸調エッセイでした。

    読んでみて、今までの「しゃばけ」を振り返りつつ、
    これからの「しゃばけ」が
    いっそう楽しく読めるような気になる作品です。

  • しゃばけシリーズを読む上で、とっても参考になった。絵も好きだし楽しめた。

  • 文庫版にはないドラマのロケ現場潜入レポと作者と主演の人の対談があります。
    この本を読まなかったらドラマのしゃばけを好きにならなかったかもしれません。(実は主演に拒否反応)
    でも原作者の方と主演のTくんの対談を読んで「ドラマも見たいかも」と思えるようになりました。好きなシーンとか共感を覚えた人物の話などからちゃんと原作を読んで大切に演じようとしてくれたのを感じることができたから。

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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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