- Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104580064
感想・レビュー・書評
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舞城さんの本を読んだのは実に数年ぶりで…それこそ一つの前の職場にいた頃、一番読んでいたのは大学生から社会人になりきれてない、22の壁を越えられなかった頃だったと記憶しています。
出版年の頃にはもう今の仕事だったわけですが、その時期にこれだけぶれない話しが出せるんだから本当に凄いなと。
著者の作品は大学時代の私の「最先端」であったので、今となっては少し懐かしいものがあれこれとでてくるのです。
ガラケー。某巨大掲示板。絵文字。フォントによる表現。などなど。
懐かしさと少しの痛み(恥ずかしさとか)を伴う時代感覚と、古さなんてなにものですか読んでりゃわかるでしょおもしろいって、という感覚が同時にきて、斯くして私は夜中にひとりで笑い転げる始末でした。
短編集です。
スマホとかなかったころの最先端です。今でもスマホがわかんない世代と、産まれてからこの方ネットが常時接続だった世代の、丁度合間の世代には息苦しくなるくらいの感覚です。
ラノベを息をするように消費し、全く同列にさして疑問も挟まずディケンズとか芥川とか読んでた世代がごろごろしてました。あのころはネットもゲームも読書も結構私的な経験だったんじゃないか。
だからそれをのぞき見るような本書は悲しくても笑っちゃうような短編ばかりなのです。
すっとこどっこいしょ、はすごい秀逸なんじゃないか。
冒頭のやさしナリンでは「くそがっッ…」て思いながらいろいろユルして行けそうな気になって、最後までよんでまたもどって「くそがっッ…」てなりました。
いつだって自分の掌からとびたったようでそうでないものがたりに。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白い!「美味しいシャワーヘッド」にはガツンと一発くらった。すごいことになってきた感じ。
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「真夜中のブラブラ蜂」「美味しいシャワーヘッド」は、なんか舞城作品のなかでも新しい感じがした。犬に噛まれて田原俊彦歌いだすシーンは電車の中で笑いをこらえるのが大変だった。チイちゃんのくだりはぞっとした。あと特に好きなのは「やさしナリン」「添木添太郎」「あまりぼっち」。特に「添木添太郎」はよかった。やっぱり青春時代の痛みとか選択のやるせなさを描くの上手いと思う。
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最初やさしナリン以外はまらんかったけど三回目くらいですごいはまった。ンポ先輩もあまりぼっちも定期的に読んで克己したいところ ブラブラ蜂と添木は悲しみの描写がリアルすぎてつらい シャワーヘッドはよくわからない・・・また読もう
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「真夜中のブラブラ蜂」の腑に落ちるような落ちないような感じがとても舞城らしい。改めてフィクションは普遍性のあるものを特殊な形で提出するものなのだなあと感じた一編。
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良い
ニンニン -
久しぶりの舞城さんでしたが楽しめましたね! 確かに今まで通り、読みにくい文体・文章なんですけれども、内容そのものはそこまで癖の強いものではなく、僕の好みに合致するものでした…
ヽ(・ω・)/ズコー
それにしてもやたらチンチンやらマンマンを出したがりますね舞城さんは…まあ、いいんですけれども…それと若干、2ちゃんねらみたいなノリがあることが気になります…<<天の声>>というサイトは確か「阿修羅ガール」にも出てきたような…まあ、ノリなんでしょうけれども、他作品とのリンクもあります。
ヽ(・ω・)/ズコー
今回は短編集でしたけれども、今後はがっつり長編を読んでみたいですねぇ…特にデビュー作の「煙か土か食い物」の続編を読んでみたいです…切に希望します!
というわけでさよなら。
ヽ(・ω・)/ズコー -
芥川賞候補作「おいしいシャワーヘッド」収録の舞城短編集。これを読んでいて思ったこと。舞城きっと芥川賞とれないんじゃないかな。個人的には「すっとこどっこいしょ」が好み。舞城初心者にも読みやすい短編集。2013/245