首折り男のための協奏曲

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著者 : 伊坂幸太郎
  • 新潮社 (2014年1月31日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104596065

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首折り男のための協奏曲の感想・レビュー・書評

  • 何で私ばかり…
    毎日のように理不尽の渦に巻き込まれている…気がする。

    たぶん、他の人よりも平等とかバランスとか
    そういったことに拘りが強いからなのかも。

    とはいえ、測るのは自分のものさし。
    理に適う適わないは自分勝手に作り上げたもの。

    そんなこんなで身動きが取れなくなると
    伊坂さんの一風変わった角度のものさしで、
    ザザッと理不尽をかき混ぜてもらいたくなる。

    首折り男と、黒澤さんがゆる~くつながる短編集。

    『人間らしく』に出てくる神様の在り方。
    深く、納得しました。
    神も仏も…という場面はそんなことになってるんだ。
    なるほど。そうなら仕方ない。

    伊坂作品4冊目の超初心者の私は
    黒澤さんがわかりません。
    死神の千葉さんほどではありませんが、
    黒澤さんも気になるキャラです。

    今度黒澤さんを掘り下げてみようと思う一冊です。

    何だかちょっぴりスッキリしました。
    これだから伊坂さんを読むのをやめられないんでしょうね。

  • 7編の不思議につながる物語たち。
    あとがき(?)を読んで納得。元々は独立したお話ばかりだったとか。

    首折り男から黒澤さん、そしてまた首折り男へ。
    楽章が変わりながらも、奏でられるのはひとつの曲。

    最後の「合コンの話」の実験的な作風に気を取られていると、忘れていた主旋律がまた現れ、第一楽章にゆるくつながってゆく。
    どこをどういうふうに加筆して、このつながりが生まれたのだろう。

    印象に残った台詞。
    ゛「神様は時々、見ているわけか」
     「天網恢恢疎にして、そこそこ漏らす、ってところですかね」”(177ページ)
    「神も仏もいやしない」という台詞も度々出てくるのだけど、逆に神様っているのかもしれないと思わせてくれる。
    ただし、時々しか見ていない神様。そこそこ漏らす神様。
    そう考えると、不公平だと思うことが減るような気がする。だって神様、そこそこ漏らすんだもん、とか、あー、神様また見てなかったね、とか。
    これはこれで優しい社会になるのかもしれない(笑)

    「死神」以外ではしばらく離れていたけれど、伊坂さんらしい時系列の妙もあり、文体や空気も変わらず楽しめたのがうれしい。
    またぼちぼち未読作を読んでみよう。

  • 協奏曲というほど、首折り男的なまとまり感や統一感はないけど、なんとなくオーバーラップしてる感じの連作短編集になっています。
    そのへんは、あとがきで伊坂氏も言い訳(?)しているので、ふうんといった感じですがそれぞれの話が面白かったので、満足です。


    たとえば、「僕の舟」の

    ケーキだったら生クリームとモンブランを迷っても、一緒にいる人が別のを頼んだら一口くらい味見させてもらえるかもしれない。
    ただ人生の分岐においては無理だ。誰かに、そっちはどうだった?とは訊けない。

    ってとことか、
    「人間らしく」の右か左か、戦争や愛国心について語るところとか
    神様は隣の部屋で仕事をしていて、気が向けば覗いて、気づけば助けてくれるとか

    他にもあったけど、結構好きなところがありました。黒澤さんいいよね。

    でも結局、最後の「合コンの話」が一番おもしろかったなぁ。

  • 神様としての伊坂。
    という印象をもった短篇集だった。まず、首折り~の大藪は、他人が怒るであろう場面で先に怒って他人の不満を解消するという話がある。
    伊坂作品を読んだ時に言えるのは大体が勧善懲悪であり、他人の生活を台無しにしても気にしないやつがたくさん出てくる。現実の社会にはどうしたってそういうやつがいて、未成年だったり力を持っていたりでしっぺ返しを受けない怒りを感じる。
    世の中のバランスとして納得いかないというものだ。
    伊坂幸太郎は、その怒りや不満を解消してくれる。
    「人間らしく」で、神様はいつもこっちを見ているわけではないが見ている時はルールを適用するという発言がある。
    それは現実の世の中でバランスとして納得いかない人に対して救いの言葉になるのとプラス、伊坂幸太郎は物語上でもそういうやつには指で叩きますってことだ。毎度スカッとしますね。

    短編をまとめたものに加筆をしたためいくつか違和感は出てくるが、タイトルは首折り男の「ための」協奏曲である。どこで失敗したのか、もしあそこで違う人とやりなおしていたら、顔と体格が似ている人に病が移ったように変わったかも知れないし矛盾が起きて変わらないかもしれないなと思った。

    月曜日から逃げろは、時系列じゃないという設定を使って面白かったが合コンの話ではしっかり設定が示されているの中で手法が面白かった

  • 誰かがしている誰かの話をいろんな風に集めてみたら、こんな都市伝説になりました、というような伊坂的NAVERまとめ、のような一冊。
    その時著者が書きたいものをうまく並べて、バラバラのことがひとつの串でつながっているような面白い本だった。この著者の良い所の一つは、書き手側からみた構成の妙と、編集側からみた構成の妙がうまくハマっている時だと思う。一冊の本を作るように別々のテーマの短篇が焼き鳥のように並んだ時、そこにはまた一つの世界が生まれる。全部食べた時の美味しさと、素材一つ一つの美味しさ。
    首折り男から空き巣の石澤、石澤の丁々発止のずれたやりとり、そしてちょっとした首折り男の話。物語自体の遊び(オマージュ)や、ちょっとした怪談、哲学、舞台脚本のようなタッチなど、とても筆者が楽しんで、それぞれの楽章を書いたことがよくわかる一冊です。
    僕はやっぱり「僕の舟」が好き。第1楽章「首折り男」から第2楽章「石澤」へのブリッジが秀逸。
    はっ!NAVERって協奏曲だったんだ…!

  • 神は試練をお与えになったと考えるよりも
    今はちょっと別の部屋にいるので気づかなかったんだ
    と考える方がすごく健全だ。

    そう、この本は健全な本だ。
    登場人物の精神性が健全だし、
    地の文もさっぱりしている。

    読み終わった後、
    ずいぶんと気分が良くなる本だった。

  • あ、そうか。これ短編集だったのか。
    って感じです。

    面白かったですよ。
    短編集ってことを認識してもう一回読んでみたい。

  • 短編集
    表題作を読んで、ふーん。
    読み進めて、ふーん。
    最後まで読んで、ふーん。
    面白くないわけじゃなく、うまくまとまってるけど、ふーんという感想以上のものはなく...

  • *「首折り男」に驚嘆し、「恋」に惑って「怪談」に震え「合コン」では泣き笑い。黒澤を「悪意」が襲い、「クワガタ」は覗き見され、父は子のため「復讐者」になる。技巧と趣向が奇跡的に融合した七つの物語を収める、贅沢すぎる連作集*
    いくつかの雑誌に載せた短編を並べ直し手を加えたとのことで、いつもの鮮やかな展開や終結には至らないものの、いろいろなテイストのお話が緩やかに繋がっていく様が新鮮でした。各話それぞれテンポも趣向も異なるため、違う味のお料理を一口ずつ楽しむようなワクワク感に満ちています。

  • 「首折り男」に度肝を抜かれ、「初恋」に惑って
    「怪談」に震え、「昆虫」は覗き見され、
    「合コン」では泣き笑い。
    全7編、胸元えぐる豪速球から消える魔球まで
    出し惜しみなく投じられた、贅沢すぎる連作集。

  • 登録番号:11286 分類番号:913.6イ

  • 読み始めてすぐに「どこかで読んだ話?」と思って奥付を見たらストーリーセラーや雑誌などに過去に掲載されたものをまとめたものであった事が分かった。
    連作短編集でもなく、別々に書かれた小説を並べてあるので、統一性がそんなにある訳ではないが、登場人物(空き巣狙いの黒澤とか)で緩くつながっている感じが面白い。
    「僕の舟」がハートウォーミングなとても素敵な話だった

  • 良くも悪くも、伊坂幸太郎らしさが味わえる短編集って感じ。ワタシは好き。

  • がっかりな感じ。伊坂作品って、たまにがっかりさせられる。過剰な期待は必ず裏切られるもの、ではあるが。

  • 伊坂さんの得意技「首折り」を軸に据え、短編をまとめたものです。

    この中の
    「首折り男の周辺」
    「合コンの話」
    は、新潮文庫のストーリーセラー1と2に入っていたもので既読でした。

    なんか、無理やり単行本にした感じ?
    伊坂さんの名前だけで、内容のハードルが一番上まで上がるので、ちょっと期待ハズレだったかな・・・。

  • 何篇かは既読だったけど、こうやってまとめられると
    「あ!やっぱリンクしてたんだな」とか
    「あの長編とも繋がってんじゃね?」とか
    わくわくにやにやしてしまうのは、
    ファンならではのいやらしさってことで。(笑
     ■ ■ ■ ■ ■ 
    にしても、実験してんのかな?みたいなつくりのお話が多かったような。
    エッシャーの絵とか好きな私には楽しかった。(にっこり
    こんな売れっ子作家さんでも、いろいろやってみるのねぇ
    現状に胡坐かくこともなく、偉いわねぇぇ
    好きこそものの…ってことなのかしらね?
    と、オバちゃん丸だしで思ってしまった本でもありました。

  • 伊坂レインボー。7編の短篇は元々はそれぞれが独立した存在で、異なるテイストで伊坂ワールドを見せてくれます。全体がゆるく繋がり、最後の8編目を以てキュッとまとめているようです。過去の伊坂作品を読んでいたら、より繋がりを感じられます。いじめや死といった重いテーマが根底にあり、違った観点から眺めていますが、軽妙な文章で緩和されているように感じます。

  • ☆1つ
    短篇集。のっけの作品「首折り男の周辺」というのはいつか出た『Story Seller』という雑誌のような造りの単行本に載っていたものらしい。

    この本は、後に出た文庫本の方が値段が高い!という稀に見るもので、文庫が出た当時まだ単行本の方を所持していたわたしは妙に悦に入ったものだった。

    なので、さっき押入れの中を探してみたのだけれど見当たらなかった。

    きっと手放したのだと思う。わたしはこう見えても(誰にも見えてはいないけど)几帳面な正確でなので整理整頓は行き届いていて、何処へ行ったか判らなくなったはめったにしない。
    本はちょっと油断するととても大変な量になるので定期的に処分するのだ!
    ブクオフとかに持って行って、買い取り値段を聞くと腹が立つが、まあ仕方ないとあきらめて手放す。
    そう遣ると快適な読書人生がおくれる。と思っている。

    あ、本の感想を書いているのだったな。また果てしなく脱線したまま終わるところだった。すまぬ。

    確かにのっけの「首折り男の周辺」というのは読んだ記憶がある。でも、こんな欲求不満的な終わり方だったかなぁ、と思ってしまった。そして今回のこの本はその欲求不満に応えてくれそうな・・・

    いや、そんなことは全くなかった。全編がほとんど無関係の支離滅裂短編であった。

    その後の「Story Seller vol.2」で読んだはずなのにサッパリ覚えていない最後の作品「合コンの話」はもう途中で放り出したくなる様なしょうもない筆法だった。

    もしこの先もこの本の事を覚えていたなら、もうこの仙台のビィトルズかぶれ作家の本は読まないだろう。すまぬ。

  • 連作短編集。
    昔別の本で読んだ短編も、この本のために加筆修正されて、どの短編も独立しておもしろく、並べて読んで、貫かれた設定に、これぞ伊坂さん!と思う。
    好きな短編は「僕の舟」
    こじつけと思われるかもしれない事柄を、原子周期表がきれいにまとめて収斂させている。あの暗記のためのツールがこんなにロマンティックだったなんて!と感心

  • 首折り男絡みの短編集?話自体はそれぞれ独立していましたが、内容をよく読むと話がリンクしてて、ラッシュライフを思い出す構成でした。
    話を読んでると首折り男から黒澤へいき、首折り男に戻る。少しずつ読んでも、一気に読んでも楽しくよめました。
    内容は割愛しますが」「月曜日から逃げろ」はやられた感が一杯になり流石!と思いました。逆に「合コンの話」はこの中ではう〜んという感じでした。

  • 登場人物、物語の展開、本自体の構成と言い相変わらず仕掛けが多くて単純に読み物としてだけでなく、本という物自体が面白く感じるように出来ている。

    なんていっても、ストーリーが明るいから読んだ後に爽快感が残る。

  • 人生で大切なものは、愛と勇気と正義と、少しのユーモア。こどもの頃手に取った絵本も、だいたいこんなことがテーマではなかったか。だから伊坂さんの本からもとても優しい安心感を得てしまう、いつも。そして誰かと誰かがつながって、あったかい空気が流れる。

    人生で大切なものは、愛と有機と正義と、少しのユーモア。そして、伊坂さんのの小説、である。

  • 「僕の舟」と「合コンの話」は既読作品であるが、こうした大きな流れの中に置かれるとまた違った雰囲気がある。
    いつもの伊坂作品のように、何気ない一行、何気ない一言、無色透明な説明文が、ふいに立体的な意味合いをおびて立ち上がってくる。
    だから、何度も何度も読み返したくなる。さらっと読んだら見逃してしまうくらいさりげなく書いてある一言に、大きな意味が隠されていることも多いから。
    まるで宝探しのように、それを見つけて、拾い上げて、じっくり眺めて味わう。
    噛めば噛むほど味が出る、まるでスルメのような作品だと言ったら、伊坂さんは気を悪くするかしら。

  • やっぱりおもしろいっス。
    ハードカバーで買うことをためらわない数少ない作家さんです。

  • 読んだことあるのもいくつかあったけど基本的に面白かった。全体としてつながりが出てくる部分もあって、単独で読んだときよりも趣きがあった。

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首折り男のための協奏曲の作品紹介

首折り男は首を折り、黒澤は物を盗み、小説家は物語を紡ぎ、あなたはこの本を貪り読む。胸元えぐる豪速球から消える魔球まで、出し惜しみなく投じられた「ネタ」の数々! 「首折り男」に驚嘆し、「恋」に惑って「怪談」に震え「合コン」では泣き笑い。黒澤を「悪意」が襲い、「クワガタ」は覗き見され、父は子のため「復讐者」になる。技巧と趣向が奇跡的に融合した七つの物語を収める、贅沢すぎる連作集。

首折り男のための協奏曲の文庫

首折り男のための協奏曲のKindle版

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